【あの水平線の上に立てるか】長澤忠徳学長の8年間を手羽美★で振り返る

2023年3月29日(水)

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ムサビの長澤忠徳学長は任期満了に伴い2023年3月31日で退任となりますが、今日3月29日が学長として最後の出校日。
つまり、今日が実質の学長としての最終日なのです。
  
長澤学長の就任が2015年4月で、実はたまたまこの手羽美術大学★も2015年4月スタートでして。
さらにたまたま手羽が2019年3月まで学長秘書ポジションにいたので、最初の4年間は一緒に行動することが多く、手羽美★初期の頃から長澤学長について触れることも多かったんですね。
多分ムサビ職員で手羽が長澤学長のトークを一番聞いた人間なんじゃないかな?
手羽が数年前にインターンシップ演習という授業をやった時、アンケートでデザイン情報学科の学生さんから「ムサビへの変態的な愛情やしゃべり方が長澤先生に似てる」と書かれてて、ショックを受けたこともありました。
 
というわけで、手羽美★の記事を読み返しながら、この8年間・・特に最初の4年間の長澤学長の軌跡を振り返ります。
 

学長としての活動は関係する大学への挨拶周りから始まりました。
4,5月にかけて津田塾さんや東京外国語大学、武蔵野市長へ訪問した他、
マヤのピラミッドに行ってきた(嘘)

タマビに行ったりもしました。
当時案内してくれたのはタマビの米山さん。
 
確か学長として登壇した最初の外向けイベントはこれだったんじゃないかな。
水はデザインできるか?

元宇宙飛行士・毛利衛さんからの最初の依頼は「ポスターデザインを若い学生さんにやってほしい」だったのを「デザインってそういうことじゃないんだ」と広義なデザインの解釈に変更し、イベントをやったのをよく覚えてます。

これが5月の話で、その7月には六本木のデザイン・ラウンジで学長トークをシリーズで全3回やってます。
WEEKEND 学長トーク vol.1 - 美術大学は誤解されている? –

学長トークはライブドアニュースにもなりました。
表現者よ「心の音」を聴け!「今、だからムサビ。」の理由は? 武蔵野美術大学学長講演
まだこのころは「魔法の粉」って言ってたんだな・・いつから「ムサビ菌」になったんだっけ?

長澤学長は8年間「あの水平線の上に立てるか?」をテーマにしゃべってましたが、活動の裏テーマに「美大は誤解されているから、理解されるのをじっと待つのではなく、こっちから積極的に説明して、正しい美大の知識を持った人を増やす」があったように思います。
それまでどの美大も「美大は特殊な大学。わからなければそれでいい」という気持ちがどこかにあり、それはムサビもそうだったんだけど「ちゃうちゃう。美大はすごい大学なんだぞ。その中で特にムサビは」とアプローチしたのは多分長澤学長が最初だったんじゃないかな。
そうやって外に発信できたのはデザイン・ラウンジという「出島」があったのが大きく、その出島を作ったのも長澤先生なんですよね。
 
「美大のこと、ムサビのことをいろんな人に知ってもらいたい」という気持ちが強い方で、

オープンキャンパスでは学長トークの前に「これからトークやるから来てね」と自分でチラシを配ったりもしてました。

 
その後の活動につながっていくものだと、2015年10月に行った新国立劇場との共同企画トークイベントがあります。
本音と建前を繋ぐ“懇親力”の効果を武蔵美学長が語る@logmijp

2014、2015年ぐらいにかけて使っていたフレーズが2つありまして、一つは、

「コンビビアリティ(懇親力)」です。
これが数年後に伏線回収されることになるんですが、それはまた後で。
 
そしてもう一つが、

クリエイティブリーダーシップ
2015年には既に「クリエイティブリーダーシップが大事」と語っており、その4年後に大学院クリエイティブリーダーシップコースを立ち上げることになりました。

 
手羽にとって長澤学長との思い出深い出来事が3つあって、1つ目はこれです。
タマビ80周年式典に行ってきた

多摩美術大学80周年式典に2人で参加し、長澤学長が乾杯の音頭を取らせてもらったんです。
周りは全員タマビ関係者の四面楚歌・四面タマ状態。
手羽は超人見知りだからこういうパーティ系だと一人ぼっちになっちゃうんだけど、長澤学長は日本人・外国人関係なくズバズバ挨拶に行く姿がすごく印象的でした。これが「懇親力」ってやつなんだなあ、と。
 
なんやかんやありタマビとムサビの関係は昔からあまり良くなかったのですが、2019年のムサビ80周年式典でタマビの藤谷理事長に祝辞をいただいたところから雪解けが始まり、

こうやってタマビ・ムサビの学長・理事長が全員一緒に写真を撮るまでに80年近くかかったわけですが、そう考えると80周年行事の総指揮を取ったのも長澤先生なんですよね・・。
 

んで2016年。
ぼちぼちと東京オリンピックの話が動き出した頃で、
全国芸術系大学コンソーシアムシンポジウムに行ってきた!!

全国芸術系大学コンソはオリンピックの文化プログラムを芸術系大学が組織立ってやることが設立当目的にあり、その副会長を今も続けてやってます。
 
オリンピック関連の委員だと、あまり大きな声で言わなかったけど「東京ブランドのあり方検討会」「ブランドアドバイザリーグループ」の他、「マスコット審査委員」「聖火リレートーチ事業者選定審査委員会」などを歴任してました。

つまりこういうことです(笑)

2016年といえば、こんなこともありました。
長澤忠徳学長がRoyal College of Art より日本人初のシニアフェローの称号を授与

授賞式をリアルタイムで見たっけ。
ちなみに左に座ってる白髪の男性はジェームズ・ダイソンさんです。吸引されそう。
 

2017年で印象的なイベントはこれかな。
デザイン教育の質保証国際シンポジウムに行ってきた

2017年10月段階では既に新学科・大学院、市ヶ谷キャンパス構想の大枠は固まってたんだけど、まだ言えない状態で。でも今のムサビの考えは伝えたくて、長澤学長と「ここまでは言っちゃいましょ」とスライドを作りました。

「まだ発表していないCI学科の設立趣旨」として見ると、なるほどとなるはず。
ちなみにCI学科に着任が決まってた長谷川先生がこのイベントに出席されてたんだけど、当時はまだ就任発表前だったんで他人の振りをしたのは今だから言えること。上記ブログの写真にもは長谷川先生がチロっと写ってますが何も触れてないのがその証拠です(笑)
 

そして思い出深い出来事2つ目はやっぱりこれだなあ。
【長澤学長ゴリラに襲われるの巻】わらアートまつり2017に行ってきた

わらアートまつり開催10周年オープニングイベントに長澤学長と出席し、その様子はニコ生でも配信されました。

登場した瞬間はニコ生コメントは「学長、かっこいい」「服のセンスがいい」と流れてたんだけど、「稲川淳二に似てる」と誰かがつぶやいたところで稲川淳二まつりが始まったのです。

画面はこんな感じに(笑)
こわいなあ、こわいなあー。(こちらの50分あたりです)

ちなみに2018年に開催した
【リリーさんと信也さんと時々手羽】ムサビ地域フォーラム「アート&デザイン2018福岡」に行ってきた【その2】

では、リリーフランキーさんに「岩城滉一に似てる」と突っ込まれてました。
  
2018年ってことだとこちら。
【こんな靴で】大学の約束 トップメッセージフォーラム2018に行ってきた

「赤い靴事件」ではっきりとこの日のことを覚えてるのもあるんだけど、この登壇者の中で場を全部もっていった長澤学長はさすがで。あ、2018年もギックリ腰やってたんだな。
 
あ、これも2018年か。
デザセン25周年企画web対談|長澤忠徳×中山ダイスケ | デザセン


  • 手羽が撮ったオフショット

東北芸術工科大学さんがやってる全国高等学校デザイン選手権大会、略してデザインは、長澤先生が東北芸術工科大学の教授をやってる時に企画したもので、それを大学で授業にしたのがデザイン情報学科の「課題発見」
最近になって文科省等が「課題発見」というフレーズを使うようになりましたが、ムサビが20年前から「課題発見」と言ってるのは長澤先生によるものなんです。
ちなみに創設者の長澤先生にムサビ出身の東北芸工・中山ダイスケ学長がインタビューする、というエモい構造になってます。
 

んで、想い出3つ目は、仕事終わりによくラーメン食べて帰ってたこと(笑)


上記で紹介した質保証国際シンポジウム、わらアート10周年の記事にも長澤学長と食べたラーメンの写真が出てきてますね。
 
2018年は新学科設立に向けて六本木でのイベントを立て続けにやっていて、それが終わるのがだいたい21時、22時ぐらい。
学長とは六本木から帰る方向が同じなので、「じゃ、夕飯がてら」とある時はタクシーで、ある時は手羽の車でラーメンを食べて帰ることが多かったんです。
ブログを読んだスタッフから「どこのラーメン屋か教えろ」と言われたこともあったっけ。


なんでかタマビの米山さんもついてきたり、


ある時はCI学科の井口先生と食べに行ったり。
桜上水のラーメン屋はほんとおいしかったんだけど、すぐにつぶれちゃったのよね・・。
 
ラーメンではないけども、2019年3月に
【思うより動け】所沢市×ムサビ協定締結記念講演会をやってきた
所沢市との協定締結式帰りに蕎麦屋さんへ寄ったんですが、

長澤学長の右側で蕎麦を食べてるのが、4月から新学長に就任する油絵学科の樺山祐和先生です。
今後とも樺山新学長をどうぞよろしくお願いいたします。
 

2019年4月に手羽が総務グループ長に異動したのもあって、そこからの写真が減ってて、また2020年からはコロナの影響で外へ行く機会も外で話す機会もずいぶん減りました。
やはり最後の3年間はコロナ対応の日々。学生さんも大変だったけど、教職員をはじめ、方針を決めなくちゃいけない学長たちも大変で、2020年のGWは連日連夜、ほんとに朝から夜までずっとzoomで学長たちは会議をやってました。
 
それでもいろんなイベントに参加されていて、最近だとこれですね。 
【コンヴィヴィ】日本総研×ムサビ共同研究拠点設立記念シンポジウム「自律協生社会のデザイン」に行ってきた

2022年11月、市ヶ谷キャンパス6階に日本総研さんとの共同研究拠点「自律協生スタジオ」ができたんですが、その英名が「Convivial Design Studio」、通称 コンヴィヴィなんです。
日本総研さんが「これからの時代はコンビビアルデザインだと思ってます」と会議で提案された時に「あ。長澤学長が2014年に言ってた単語だ・・学長最後の年度に伏線回収された・・」とゾワっとしました。

8年間の振り返りはこんなところで。


最後に動画を2つ紹介します。

一つ目はオープンキャンパス2022での学長トーク「今、だからムサビ!」


二つ目は2023年度新入生の方へのメッセージ。

長澤先生のムサビへの想い、そして若い方へのメッセージが短くよくまとまった動画なので、新入生じゃない方もぜひご覧ください。

長澤学長、8年間お疲れ様でした!!
・・といっても、もう1年教員として残られるんですけどね。


以上、今日は職員会主催による「長澤学長、最後に大いに語る会」が開催されます、の手羽がお送りいたしました。
年度末で大変だと思いますが、お時間があれば、そして業務の都合が許せば、専任職員だけじゃなく嘱託さんやパートさん、派遣さん達もぜひぜひご参加くださいませ。

今日終わったら、

↑ここに写真アップしておきます。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。