11月1日(火)、手羽は
武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスにいました。
何のために来たかと言うと、こちらです。
■武蔵野美術大学×株式会社日本総合研究所共同シンポジウム「自律協生社会のデザイン~主体的・自律的に生きる社会の実現に向けた美術大学とシンクタンクの共同研究~」
●日時:2022年11月1日(火)15:00-17:00
●プログラム:
・基調講演「人口減少・成熟社会のデザイン~自律協生社会への期待~」|広井良典(京都大学 人と社会の未来研究院 教授)
・パネルディスカッション「自律協生のデザイン」|金井 政明(株式会社良品計画代表取締役会長)、若杉 浩一(造形構想学部クリエイティブイノベーション学科教授/ソーシャルクリエイティブ研究所所長)、井上 岳一(日本総研創発戦略センター エクスパート)、岩嵜 博論(造形構想学部クリエイティブイノベーション学科教授)
このチラシには「主体的・自律的な個人が、力を合わせることで生まれる生き生きとした地域社会(自律協生社会)の実現に向けた共同研究を日本総研とムサビが始めます」としか書かれていませんが、実はその後にリリースされた情報が最大のポイントだったりします。
■武蔵野美術大学と日本総合研究所による共同研究拠点「自律協生スタジオ」の開設について
その自律協生社会の実現を目指して、市ヶ谷キャンパス6階に共同研究拠点「自律協生スタジオ(英名:Convivial Design Studio/通称: コンヴィヴィ)」を11月1日に開設したのです。それを記念した共同シンポジウムなんですね。
これから「コンヴィヴィ」をどうぞかわいがってやってください。
エビデンスがないので「多分」だけど、大学の中に大学と総合シンクタンクが共同研究拠点を作るのは日本初、もしかしたら世界初の試みじゃないかと(ご存じの方がいたら教えてください・・)
大事なシンポなので、午前中はずっとリハーサルをやってました。
そんなこんなやってたら時間に。
社会連携チームスタッフが進行役。
リハでは緊張して「武蔵にょ、武蔵野美術大学が」と噛みまくってたけど本番ではちゃんと言えてた。さすが。
最初は長澤学長による挨拶。
ムサビは2019年に新学部「造形構想学部」と新学科「クリエイティブイノベーション学科」、新大学院「クリエイティブリーダーシップコース」を新設し、なおかつ市ヶ谷キャンパスとソーシャルクリエイティブ研究所を立ち上げました。
新学科・市ヶ谷キャンパスを構想した段階で6階、7階をただの「教室」にしないことは決めていて、コロナの関係で2年遅れにはなったけど、日本総研さんのおかげで構想通りの施設を作ることができた、という話。
続いて、京都大学 人と社会の未来研究院の広井良典教授による基調講演「人口減少・成熟社会のデザイン~自律協生社会への期待~」。
とても刺激的な話でしたね。
シンポジウムの様子はオンライン配信をしていて、
いつもの映像班がばっちりなセッティングをやってくれました。
今回ありがたいことに約600人の参加申し込みがあったんですが、密対策として、オンラインと
地下2階の別会場でも見ていただく形をとりました。
基調講演のあとは、パネルディスカッション。
クリエイティブイノベーション学科の岩嵜先生をモデレータとして、3人の方に今回のテーマを深堀してもらいます。
パネリストお1人目は、
良品計画代表取締役の金井政明会長。
金井会長は説明はいりませんね。
2人目はクリエイティブイノベーション学科の若杉先生。
わかりやすくするために「ムサビと日本総研が」と書いてきましたが、厳密には「ムサビのソーシャルクリエイブ研究所と日本総研が」でして、若杉先生はソーシャルクリエイティブ研究所の所長でもあります。
そうそう。研究所といえば、最近アニュアルレポートがアップされました。
■ソーシャルクリエイティブ研究所 2021年度成果報告書
どういう活動をしてるのかは、こちらを読んでいただいた方が早いです。
そして3人目は、日本総研創発戦略センターエクスパートの井上 岳一さん。
地域社会のデザインの研究・実践や「コミュニティアプローチ」による問題解決を専門とされており、今は「次世代交通(公共交通の自動運転化、コミュニティモビリティサービス)」「コミュニティIoT(生きのびるためのIoT、コミュニティと共創するIoT)」「地方創生・被災地復興(人口減少時代を生きのびるための地域デザイン)」を注力されてる方。
「日本列島回復論」という本も書かれてます。
「コンヴィヴィアリティ」という言葉は、イヴァン・イリイチが72年に唱えたものですが、コロナ禍をきっかけに再注目する人が増加している、という話。
後日、この様子は動画がアップされると思います。
グッドデザイン大賞発表の日だというのに、メディアの方も含め、ほんとにたくさんのご参加ありがとうございました。
あ、グッドデザインといえば、大賞は「地域で子ども達の成長を支える活動 [まほうのだがしやチロル堂]」が受賞しており、やはり「地域みんなでコミュニティを支える仕組み」が今はテーマになってるんだなあ、と。
ちなみにコンヴィヴィアルとはラテン語の「convivere」が語源で、conは「共に」、vivereは「生きる」、つまり英語だと「live together」を意味します。
ちなみにちなみに長澤学長は2015年に「コンビビアル」と「クリエイティブリーダーシップ」をテーマに講演をしてまして、
■本音と建前を繋ぐ“懇親力”の効果を武蔵美学長が語る@logmij
昨日は7年がかりの長い長い伏線回収がようやくできた瞬間でもあったのです。
最後に日本総研の谷崎勝教代表取締役社長によるご挨拶。
バリスタの草薙多美さんがいれたコーヒーで参加された皆さんに「懇親」していただいて、会は終了。
あ、草薙さんにお願いしていた市ヶ谷1階オープンマーケットはMUJIcom 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスの改修工事で休店してましたが、2023年1月に無印良品と一緒に再オープンします!お楽しみに!!
日本総研さん、良品計画さん、武蔵野美術大学で共創して、頑張っていく所存でございます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします!
(「はーい、コンヴィヴィ!」と言って写真撮ったら苦笑いされた)
以上、
まだ市ヶ谷キャンパスについて発表していない面白いことがあるけど、もう少しお待ちください、の手羽がお送りいたしました。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。