【ビダモン2017】美大学科試験に関するたった1つのアドバイス

2017年2月5日(日)

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美大受験アドバイスシリーズ「ビダモン」をやっております。
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昨日、ある先生から
「今年は各美大の試験日一覧作らないの?あれ便利だったんだけど」
と言われまして。

シリーズものが続いてたせいで気が付いたら入試に突入しちゃってて、ま、いいか・・と思ってたんです・・・。でもそういわれたら作るしかない。

やっぱり作ってよかった。
去年のと比較すると、「日芸さんは結構日程を変えてる」とか「日芸・デザインとタマグラがぶつかってる」とか「タマビテキスタイルを別日にもってきたんだ」とかが見えてきますね。
あ、間違ってる可能性があるので、公式サイトで必ずご確認ください。


さて、本題に入りましょ。
今日はタマビの学科試験A日程で、明日がムサビ学科試験A日程なんで、学科試験の話をお送りします。

ちなみに、「学科試験」という言葉も美大受験用語です。
国語・英語(外国語)試験のことなんですが、一般大学の入試は学科試験しかないから区別する必要ないけど、美大や音大、体育大学はどうしても実技試験に対する「学科試験」という表現を使わないと区別できない事情があり。
その証拠に「学科試験」で検索したら自動車学校しかヒットしません(笑)
大学によっては小論文や数学も「学科試験」に含めるケースもあるけど、それらは全受験生が受けるものではないので、数学などは「専門試験」という言い方をするかな?
特に定義付けされてるわけじゃないので、この場では実技以外の試験は「学科試験」ということにして話を薦めます。


「受験生の多い学科試験日に発生する通称『合格発表屋』に気をつけろ(大学とは一切関係ない)」とか「ムサタマの英語対策は美大英語.comさんが参考になるよ」とかいろいろ伝えたいことはあるんですが、もうこれだけ言えればいいや。


とにかく埋めろ。空白を作るな

これには二つ意味があります。

一つ目は「名前や受験番号を書き忘れちゃダメよ」という当然の話。
どんなに点数が良くても、これがなくちゃ採点されません。


二つ目は「わからないところも埋めよう」です。
すんごくもっといないのは、マークシートを埋めてない人。
どれでもいいから塗りつぶしてたら1点ぐらい入るかもしれないのに、意外と埋めてない人が多いんです。間違ってマイナスになることはないよ。最後は鉛筆転がしてでもとにかく埋めましょ。あきらめない気持ちが大事。


またムサビの英語はマークシートだけじゃなく記述式があるんだけど、ムサビ英語の先生がこうおっしゃってました。
=========
ムサビの外国語試験は「基本的な語彙・文法を知ってるかどうか」。奇問難問は出さないし、ムサビの試験は点をあげるために問題を作っている。部分点もあるから、 あきらずに最後までがんばって。
=========

と。

例えば、英語で
Let’s play baseball in the park を訳しなさい
という問題で配点が5点の場合、Let’sで1点、 playで1点、 baseballで1点、 in the parkで1点、全部正解で1点と部分点を出してるそうです。(あくまでも「例えば」です)
つまり、「公園でサッカーをやりましょ!」と答えた場合、通常なら0点かもしれませんが、ムサビの場合は3点の部分点が入る可能性があるってこと。(あくまでも「例えば」です。1点しか入らないかも)
漢字も部分点が入るかもしれないよ。いや、マジで。
わからないといって何も書かないのはもったいなく、どうしても訳がわからなかったら好きな歌の歌詞を書いておくと、もしかしたら1点ぐらいは入るかもしれません。 (ほんとにくどいけど「例えば」ね)


記述式の数学も考え方は同じで、答えだけ見てるわけではなく、そこにたどり着く計算式も部分点に入ります。
10年前ぐらいに数学の先生に聞いた話ですが、
「ここまで頑張って解こうとしたんだね。そのチャレンジ力が大事!」
「自分の論理展開をちゃんと整理して書いてるぞ。きれい」
「ほほー。これは面白いアプローチだな」
と感じながら採点してるそう。「数学は答えは一つかもしれないけど、アプローチは複数あり、そこには美がある」と聞いて目から鱗でした。


去年、あかりちゃん(小4)の授業参観を見に行ったら、算数でこんな問題をやってたんです。

「四角に入る数字をみんなで考えよう」という問題なんですが、皆さん、解けます?
もう一度いいます。小4の算数です(笑)
ひっかけ問題とかじゃないのでストレートに考えてください。

こういう「いくつかの仮定を同時に配置しながら推測して答えを導きだす」問題って、たぶん自分が小4の時にはなかったです。え、えーと永遠の28歳なので約20年前の話だけど(汗)
よくネットで「先生が子供の算数の解き方を否定したけど、それはおかしい」と話題になったりしますが、子どもの勉強を見てる限りでは「自分の時代とは違う今時の教え方がされててうらやましい」と思うことの方が多いです。

で、この時、「この答えにたどり着くまでのアプローチって、すんごくデザイン的だなあ」と感じたの。
さっきの数学の先生の話もそうですが、デザインに必要な独創力、推察力、論理整理・展開・思考力、問題解決力、チャレンジ力が数学からもわかるんですね。
「美大なのに数学だけで入学できるってどうなのよ」「数学で入学したら後で困るんじゃない?」とおっしゃる方がいるけど、「絵を描くのがデザイン」と信じ切ってたら理解は無理だろうし、(本人の頑張り次第で)大丈夫だから昔からムサビは数学入試やってるわけで。
数学で答えまでたどり着けなくても「ここまで頑張れた」をアピールするだけで、もしかしたら点が入るかもしれないよ。

途中であきらめたらダメなんです。
スラムダンクの安西先生もこう言ってますよね。
あの有名な名言がありますよね。


左手はそえるだけ…


いけね。これは桜木のセリフか。
でもそういうこと。
もう「おう。オレはあきらめの悪い男・・」になりましょ。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。