【地域連携について】TAC合同SD研修会に行ってきた

2017年12月1日(金)。もう12月・・・。

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11月30日(木)、こちらへ行ってきました。

東京経済大学さん。
訪問するのは3年ぶりかな。
大倉財閥を作った大倉喜八郎氏によって1900年に創立された大学で、そうです、「ホテルオークラ」のあの大倉財閥です。周年事業パーティなども当然ながらホテルオークラでやるそう。


  • キャンパスの中


  • 学生会館

2014年にできたばかりの図書館。すんごく立派。


他大学に行ったら、学生向けの看板やチラシを必ずチェックするようにしてます。その大学の特徴がよく出てるのよ。


  • さすが東経大さん。


  • チキンライス食べながら防災に関するゲームをやってるそう


  • 剽窃、ダメ絶対。

んで、なんで東経大さんにやってきたかというと、

1995年に設立された多摩アカデミックコンソーシアム(Tama Academic Consortium)、通称TACの合同SD研修会が開催されたんです。
TACとは、多摩地区にキャンパスをもつ国際基督教大学(ICU)、国立音楽大学、東京経済大学、東京外国語大学、津田塾大学と武蔵野美術大学の6つの大学が結成する大学協力機構。分野がほとんどかぶらない大学によるコンソーシアムなんですね。

「単位互換制度」は他コンソーシアムでもよくやってることですが、TACの一番特徴的な事業は図書館の相互利用。相手館に出かけ直接借りたり館内閲覧も自由だし(音楽系の卒業制作を作るムサビ生が国立音大さんの図書館にお世話になったり)、各大学を「TAC便」というのが走ってて、例えばムサビにいながらにしてICUさんの本を取り寄せることができます。
加盟6大学の図書館の蔵書数を合わせると実に総数320万冊!
多分ここまで徹底した図書館相互利用をやってるコンソーシアムは他にないはず。

で、毎年TAC学長会議を開催したり、教授の講演会を開いたり、図書館や広報、総務、国際系の連携会議をしてきたんだけど、今回初めて合同のSD研修会を開くことになった、と。

会場は、「大倉喜八郎 進一層館(Forward Hall)」。
旧図書館をリノベーションして作られた建物で、2015年にはグッドデザイン賞も受賞しています。

ちなみに「進一層(しんいっそう)」とは、大倉喜八郎氏がよく使用していた言葉で、東経大さんの建学の精神となっています。


  • 中には立派なホール。公開講座や授業でも使ったりしてます。


  • こういうスペースも今は大学に必須の空間になってますね。

さて、いよいよSD研修会の始まり。
今回のテーマは「地域連携について」で、最初は主催校でもある東京経済大学さんから。

ちなみにSDとはStaff Developmentの略で、「大学職員の能力開発の取組」を指します。
以前は「FDに対するSD」、事務職員の研修ぐらいのニュアンスでしたが、教育活動の充実をはじめとする大学運営の高度化に向けて、大学設置基準の改正によりSDが義務化になり、また他大学と連携したSDが求められています。
そして、ここでいうStaff とは事務職員のことだけではなく、教員や執行部も含まれてます。学校法人の中の括りでは教員は「教育を担当してる大学職員」なんですね。

その他の大学は10分ずつのプレゼンで、ICUさん(写真撮り忘れた)、


  • 国立音大さん

もっと若い方が発表するのかと思ってたんだけど、初回ってこともあってか、どの大学も課長以上の方がしゃべってましたね。

んで、武蔵野美術大学。

ええ。当然手羽です(笑)
恐らく他大学さんは「事例紹介」しかやらないと予想してたんで、私は抱えてる課題、考えられる解決策を中心にプレゼンしました。SD研修ですからね、そういう話の方が考えるきっかけになるし、面白いんじゃないかと。

いやー、しかし舞台には魔物がいますね。
事前機材チェックはちゃんとやったんだけど、本番では持ち込みPCの接続がうまくいかなくて、焦る焦る。
そして会場が広いから写真ではあんまり人がいないように見えるけど実は100人以上集まってて、なおかつ各大学の学長や教員の前、久しぶりにプレゼンで緊張しました。

でも、内容は思ってたより受けてたんじゃないかと。もう「スベリ芸の手羽」とは言わせないよっ!


  • 外語大さん。この方もプレゼンに慣れてる方でしたね。


  • 津田塾大学さん。


私が発表した社会連携の課題。
いろいろあるんですが、教員・学生の研究とマッチしてたり、「市民と一緒に何か考える」であれば教育研究効果・地域連携の持続性として意味があり、「一緒に考えた結果、これが必要だね」で何かを作るのはいいんだけど、最初から「何か作って」は単発の仕事の依頼であり、はたしてはそれを大学がボランティアで、なおかつ学費から活動資金を出してやらなくちゃいけないことなのか、それが「大学第3の使命」と言われてる「知の還元」の本当の意味なんだろうか、、というモヤモヤした想いがあります、という話。


そのあとは学内見学。

学習センター。
「東経大(TKU)ベーシック力」を身につけるために、教員や先輩に学習について気軽に相談できるスペース。

教員10人体制でやられてるそうで、すごいなあ・・・。

東経大生として求められる力とそれに対応した写真記事。
この表現がすごくうまい。
例えるならムサビの建学の精神は「真に人間的自由に達するような美術教育」だけど、それがどういう意味なのか、どういうことに関係してるのかを現実の現象で表してるような感じで、こういうのも絶対にあった方がいいですね。

こちらはグローバルラウンジ 「コトパティオ」。
英語をはじめとした様々な外国語で交流したり、異文化を学ぶための参加体験型学習スペース。すごいなあ、、としか言いようがない・・・。


以上、上司がテンパリながら必死にプレゼンしてるっていうのに、

お気軽気分なうちのスタッフを見て、こいつらの給料さげてやると思った手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。