【ビダモン】美大に合格された人へ。その1

ムサビ中心に書いてますが、他美大でも同じはずなのでご参考に、の手羽です。

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ムサタマの合格発表が終わったので、今日は合格された方へのアドバイスを。
まずは、

合格おめでとうございます!

今は「やった!!!よーし、大学行ったらアレしようコレしよう。いろんな授業を受けて、たくさん友達作って、サークル入って、彼氏見つけて、美術館とかギャラリーにもあちこち行って。あ、でも学食を一緒に食べてくれる人いるかな・・・」とワクワクと不安を抱えてる時期じゃないでしょうか。


でも、意外と美大、特にデザイン系学科の1年は課題が多く、自由な時間が少ないです。
タマグラやムサ視デの授業内容を聞くと「え。それじゃ寝る時間も遊ぶ時間もなくね?(怖)」と思いますもん。 なので旅ムサとか積極的に学外活動してる人たちを見ると、本当に偉いなーと感じます。自分はそこまで授業外の活動はやらなかったし・・。


1,2年生対象の「インターンシップ演習」という授業で毎年アンケートを取ってるんですが、その中の「デザインハブを知ってましたか?」という質問に毎年「知ってた」「名前だけは聞いたことある」が7割で、3割弱が「知らない」という結果が出ます。
デザイン・ラウンジをデザインハブに開設して4年経つし、話題の展覧会もやってるし、ムサビ生にはかなり頻繁にアナウンスを出してるから知らないはずはなく、少なくとも「名前だけは知ってる」はもっと増えてもいいはずなんですよ。でも「知らない」が毎年3割いるってことは、この3割って「自分が興味あるもの以外は情報を遮断してる割合」なのかなあ、と分析してまして。
人間なんてそんなもんかもしれません。手羽もいつも偉そうなこと書いてるけど、手羽記事に建築系の話題が少ないのは、そっち方面に興味が薄い証拠で・・。


「なにがなんでも六本木のデザイン・ラウンジに来い!」「いろんな美術館を見に行け!」なんて言わないし、「あらゆる情報を興味持って入手せよ!!」とも思わないけど、若いうちはいろんなものへのアンテナはできるだけ張り続けてほしいとは思ってます。
自分が興味ある「デザイン業界の動向」「新しいアニメ番組は何か?」だけでなく、「日常」にアンテナを張っておくこと。それがないと与えられた授業内課題だけ「処理」して終わってしまうだけで、せっかくの美大はもったないっすよ。


大学は高校よりもかなり自由です。
昔のような大学の完全放任主義はこのご時世許されないのだけど、やはり根本の「大学ではサボるのも頑張るのも自分次第」という姿勢は変わりありません。言い方をかえると「選択肢がたくさん用意されてる。どれを選ぶかは本人の自由」かな。もちろん自由には責任がついてくるし、「やる気を出させるのも大学の仕事」とまるで中学校のようなことを今は言われたりもしますが。

指示されたものを処理してけばとりあえず卒業できるけど、アンテナ張ってないと恐らく「美大っていろんな出来事が起きると思って入ったけど、予想よりつまらない」「オレ以外クズの集まり」ときっと感じることでしょう。ネットで時々沸き起こる美大批判も「うーん、この人は学生時代に表面上の部分しかたどり着けなかったんだろうなあ」「ステレオタイプ的な20年前ぐらいの美大イメージから抜け出さてないなあ。あ、プロフィール見ると美大卒の人じゃないのか・・・」と思いながら手羽は読んでます。詳しくはまとめて後日書きますが。
アンテナ張ってる人は、旅するムサビや黒板ジャック、東工大合同授業、ミッドタウンワークショップ、産学連携、公開講座、ポートフォリオ講習会、学生広報ボランティアなどなど「やる気がある人向け」にいろんなチャンスを大学が用意してることを知ってるし、実際やってる人がいます。そこに早く気がつくかどうかがポイントで。
「リア充」は一般大学ではバカにされる存在だけど、美大ではリア充じゃないとかなりもったいないんですよ。

24日深夜に放送される
NONFIX : カレーライスを一から作る 関野吉晴ゼミの9か月 - フジテレビ
なんてのも典型例だし、26日の関野先生による公開講座、
公開講座「Explore the Design」第5回
あっと言う間に定員に達した
フィンランド発フードデザインワークショップ「PAI PAI パイパイ
の存在をアンテナ張ってる人は知ってて「こっそり」行動してます。

ちなみにtwitterにビダモンのURLをちょいちょい流してるんですが、アクセス解析(ツイートアクティビティ)を見るとインプレッション(ツイートを見た回数)やクリック数が他よりも多いけど、リツートが極端に少ないんですよ。「他受験生にあんまり知られたくない情報だからなのかな?」と都合のいいように分析してます。ま、人間なんてそんなもんで。入試終わったんだから、思う存分リツートしてください(笑)


もう少し具体例を出してみましょう。

こんな誰が聞いても面白そうな企画が明日新宿サテライトで開催されます。
22日は五美大だけじゃなく他美大もOK(募集終了してなければ)で、藝大のWEBサイトにも情報が出てるくらい。念のために申込先は消しておきます。


就職課やキャリアチームからメールなり貼り紙なりで情報が出てるはずで、「行かない・行けない」は本人判断だからいいんだけど、「知らなかった」という人にはどうしたらいいのか・・・これが私たちの課題でして。
大抵は「大学からメールがいっぱいきて読まない」「貼り紙なんてわざわざ見にいかない」という理由だから「じゃWEBに掲示板みたいなのを作ってそこに出そう!」と対応するんだけど、そういう受け身の人がわざわざWEBを見に行くはずもなく(笑)
恐らくどんな手段で情報を流しても、このタイプの人には伝わらないはずです。

「知らなかった」という人の多くが『大学は何もやってくれないもの』というフィルターが入ってしまってる可能性が高い。
大学のことが嫌いでもいいんだけど、もう少し大学に興味を持つ、20年前ぐらいに構築された「美大のイメージ」を少し外す、「もしかしたら大学はいろいろやってくれてるかもしれない」と思ってみる、つまり大学にアンテナを張ると、自分にとっていいことが起きるはず・・と思ってます。
手羽も大学職員になって初めて「大学っていろいろやってあげてたのね」と気がつきました(笑)
もちろん、学生さんが大学全体に興味を持つ仕掛けを作るのが私たちの役割。


ちなみに3年で就活用のポートフォリオを作る時に、授業でしか作品を作っていない人は多分スカスカになるはずです。課題は毎日大変だけど、多くは考えてる時間や習作だからアウトプットとして人に見せられる作品数って意外と少ないんですよね。就職を考えてる人は、課題も大事だけど授業外の活動もすんごく大事。

ただ、いろいろやりすぎてキャパを越えてしまう人もチラホラいて。なんでもそうですが、自分のキャパや体調をみながらやりすぎない程度にね。
悪い表現に聞こえるかもしれませんが、いい意味で「入学時のほどほどのやる気をできるだけ長くキープすること」が大学生活ではすんごく重要だったりします。この話も後日。


「合格した人へ編」はもう少し 続きますよ。

 
以上、この時期になると先輩ヅラして語りたがる大人がでてきてウザイよね、とわかってるけど語ってしまう手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。