【 #美大受験2026 】美大に合格した人の7の悩みに答えます【国公立と私立、東京と地方、どう選ぶ?】 #美大入試

2026年3月2日(月)

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美大受験生へのアドバイスをお答えする恒例の「#美大受験」シリーズ。
 
#美大受験 では、ムサビまたは関東美大の一般選抜を具体例で使ってますが、基本的にはどの美大受験にも参考になるはずです。
これまでの話はこちらから▼
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*間違った情報を書いている可能性もあるので、募集要項等大学公式情報で必ずご確認ください。
 
合格された方が抱える7つの不安に答えてます。
1.現役で受かったけど、ついていけるか?
2.学科試験のみ入試で受かったけど、大丈夫なのか?
3.両方合格したけど、どっちに行こうか?
4.第1志望は不合格、第2志望に合格した場合どうするか?
5.国公立と私立、東京と地方、海外、どこがいいか?
6.人とのコミュニケーションが苦手だけどやっていけるか?
7.入学式は何を着ていけばいいか?

 

4.国公立と私立、東京と地方、海外、どこがいいか?


1)公立か私立か
この比較の場合、多くは「学費の違い」が大きいと思います。
子供が突然「オレ、私立美大の彫刻学科行くからお金よろしく」と言ってきて、簡単に「OK!パっと学費払っちゃうぜ!」と言える親は少ないはず・・普段は「美大最高!」と語ってる手羽でさえそうです・・。
 
国公立と比較した場合の私立美大の強みは環境かな。
やはり設備・施設・サービスは私立美大の方が圧倒的にいいはず。


公立だと平日の大学利用時間が短かったり、土曜は工房が使えなかったりすることがあるので、「4年間の大学を使える時間」「最新の施設を使いたおす」「キャリア支援など学生支援サービスの充実度」で比較検討してもらえれば。
といっても、国公立五芸大はやっぱり美術業界にブランド力があるのは間違いありません。
 

2)海外の美大か日本の美大か

「日本の美大の学費を出すぐらいなら海外に留学した方がいい」と昔はよく語られてましたが、今は海外美大の日本人留学生学費はとんでもないことになってるし、円安で授業料だけでなく滞在費や生活費も大幅に上昇しています。奨学金制度もあるけど、ちゃんと調べた方がいいですよ。 
また「言語の壁」「美術知識・経験の壁」「日本人というアイデンティティの自覚」の3つを抱えての留学はかなり大変なので、いろんな人の話を聞く限り、日本の美大で1つでも壁を減らして、大学院から海外に行った方が自分のためにもなるんじゃないかと思ってます。
 
 
3)地方か東京か


最初に断っておくと、手羽は田舎が嫌いで嫌いで東京に出てきた人間なので、これに関してはすごく偏った考えを持っています。話半分ぐらいで読んでもらったらちょうどいいっす。
「地方創生」と言われてる時代に、こんなにはっきりと「東京だ」と答える人も今時いません(笑)
 
結論は「それぞれいいところも悪いところもある」「どこが良い学び場かは自分の意識次第で変わる」ですが、あえて書くなら「(金銭的な比較でなければ)無理してでも若いうちに東京で勉強した方がいいよ」と手羽は思ってます。
 
まず、地方の親御さんが一番心配するのは東京の治安でしょう。

東京は人口が多いので「件数」だとどうしても多くなるし、メディアでも東京のニュースが扱われがちなんで東京は治安が悪そうに見えますが、住宅侵入盗遭遇率の高さ・住宅侵入盗の検挙率の低さだと東京は下位グループに入ります。
「すごく安心・安全なので全く心配いりません」とは言えないし、他のデータは東京も悪かったりするんだけど、こういう見方もありますよ、と。
  
また、「東京の人は冷たい」とよく言われますが、こちらは寛容性総合指標というデータ。

東京は外から人が来ることを前提にコミュニティが作られているので、「人に冷たい」というより「相手を尊重してる」だし、「多様性を受け入れる」という意味では東京の方が地方より親切心が高いと自分の経験値から思ってます。
「多様性」「寛容」って「身内にする」ではなく「他人を他人として受け入れる」ことであり、「よそ者や少数派を排除せず、多様な文化や価値観を受け入れる寛容性」が高いのが東京で、クリエイティブやイノベーションには必要な要素なんですよね。
もし地方で「生きにくい」と感じてたら、もしかしたら地域性が関係してるかもしれません。
  
そして、「東京にどれくらいクリエイティブな人がいるのか」がわかるデータを2つ。

デザインや芸術家業の事業所の数。
クリエイターが多いってことは、味方もライバルも、それを応援する人も否定する人も、それを見る人も見せる場も、仕事もクライアントも、動くお金も大きいし、日本全体のトレンドも入りやすい。
「こんな有名なデザインをやってる先生から学べる」と大学案内に書かれてても、その先生のデザイン事務所は今も東京にあったりしませんか?
 
また、これは「公立か私立か」の違いでもあるんだけど、どうしても地方だと活動フィールドはその地域に縛られがちです。
例えば地方公立美大が全然違う地域の地域振興プロジェクトをやると「うちらの税金で何やってるの?こっちに人とお金と時間を使うべきでしょ」となってしまうし、地方私立大学もその地方での活動を売りにすることが多い。
でも東京の美大は基本的に「全国が活動フィールド」なので地域に縛られることはありません。それをどう捉えるかは人それぞれだけど。
 

アートやデザインは、企画(発想)・調査・実践(制作)・発表・フィードバックが必要です。
「のんびりした環境で1人で作品作りたい」「地方でその文化を勉強したい」てことならわかるんだけど、「たくさんいろんな種類の人、今まで会ったことがないような人と直接関係を持つ」「クリエイティブな土壌がある場」「知らなかったことを知りたい」「様々な場やシーンを調査し発表する、見てもらう(いわゆる刺激)」を求めるなら・・他の学びはわかりませんが、アートやデザインを学ぶのであれば、そしてそれが金銭的な比較でなければ「無理してでも若いうちに東京で勉強した方がいい」と思ってます。卒業して地域にその学びを還元すればいいわけで。
 

続くっ!
 
 
以上、くどいけど、今日の記事はかなり偏った都合がいいデータしか使ってないので、話3分の1ぐらいで読んでね、の手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。