2024年度女子美術大学卒業制作展/修了制作展@相模原キャンパスに行ってきた #女子美

2025年3月9日(日)

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3月8日(土)、手羽は

女子美術大学相模原キャンパスに到着。
着いたとたんに雪がパラパラ降り始めた・・。
 
杉並キャンパスは家から近いのでちょこちょこ行ってるんだけど、相模原はなかなか遠くて(笑)
横浜美大と女子美のオープンキャンパスに行ってきた
2019年のオープンキャンパス以来だから実に6年ぶりの訪問。
 
女子美術大学について簡単に説明を。

歴史は1900年に横井玉子さんらが文京区に「私立女子美術学校」を創立したところから始まります。
こちらの銅像は横井玉子さんと初代校主・第2代校長である佐藤志津さんの銅像。
世界に「女性のための美術大学」は二つしかなく、ひとつはアメリカのムーア芸術大学で、もうひとつが女子美術大学。それまで日本では男性しか学べなかった「美術」を、女子も学べるようにしたのが女子美術大学なんですね。
今でこそ美大は女子率が高くなりましたが、このお二人がいなければ今の日本の女性作家やデザイナーの地位はなかったわけで。なので手羽は相模原キャンパスへ行くと必ず挨拶をするようにしてます。

そう、1900年創立ってことは今年で125周年なんです。すごいなあ・・。 
すごいといえば、先日JAGDAが第27回亀倉雄策賞を発表したんですが、女子美の林規章先生がビジュアルを担当した女子美のグラフィックが受賞されてて、JAGDAのWEBサイトにいくといきなり女子美のポスターがデーンとでてくるんで毎回ドキっとしちゃう。
 
んで何しに来たかというと、もちろんこちらを見るためです。
2024年度 芸術学部・短期大学部 卒業制作展/修了制作展

●会期:2025年3月8日(土)~10日(月)
●時間:10:00-16:00
会場:
■杉並キャンパス:大学(アート・デザイン表現学科)、短期大学部
■相模原キャンパス:大学(美術学科、デザイン・工芸学科)
●同時開催
・オープンキャンパスin卒業制作展|3月8日(土)、9日(日)10:00-16:00(杉並キャンパス・相模原キャンパス)
・共創デザイン学科 授業成果展|3月8日(土)、9日(日)10:00-16:00(杉並キャンパス)
・スペース表現領域 1年生授業成果展|3月8日(土)~10日(月)10:00-16:00(杉並キャンパス)

 

女子美さんは杉並と相模原にキャンパスがあり、久しぶりに相模原卒展を見に来た、と。
 
卒展を見る前に、

1号館でやってるオープンキャンパス企画「学科説明会」へ。

6階を案内され、

美術学科の説明を聞いてきました。

2階では実技参考作品の展示や大学紹介、職員による個別相談をやってるので受験を考えてる方はぜひ。

もらったMAPを見ながら、いよいよ卒展へ。

まずはその1号館。


  • 洋画専攻が展示してます


  • 油絵の筆洗を洗う流しがある

外に出て、反半時計回りで見ていくことに。
 
写真右側の8号館からスタート!

「こっちに版画が展示してます」とサインがあったのでその通りに行くと、

展示場所じゃない工房を普通に通り抜けるルートだった。

8号館別棟。
 
隣の12号館。


  • 1回では立体アート専攻の展示


11号館へ。

こちらも立体アート専攻。普段は鉄工房なのかな?

さらにその隣の9号館も立体アート専攻。

毎年五美大展を見てますが、この数年、女子美の立体アートがいいんですよね。
空間を使ったインスタレーションっぽいものはムサビがいいし、大きな作品をグっとまとめあげる力はタマビがいいんですが、サイズは大きくないけど、ひとつの作品に向き合ってる関係性みたいなものは女子美の立体アートが手羽は好きで。

手羽は受験生に美大見学のコツとして「建物の裏側を見るといいよ」と伝えてます。
工房の裏側を見ると「普段から作品を作ってる学生がちゃんといるか」がわかるんですよ。

もちろん女子美さんはしっかりいますね。

6号館へ。
デザイン工芸学科が展示してます。


  • 2階はプロダクトデザイン専攻

どの美大の卒展にもギャラリーストーカーのことがあちこちに張り出されてます。
手羽なんて「この作品いいなあ」とブツブツいいながら写真撮ってる小太りのおっさんなわけで、はたから見たらギャラストにのように見えてんじゃないかなあ。手羽が教室に入った瞬間に監視員の学生さんがスマホで何か打ち出したことがあって、「怪しい人が入ってきた」とLINE送ってるんじゃないかとドキドキしちゃうんですよね・・。

3階の環境デザイン専攻は写真NGがほとんどだったので、廊下だけ。

中庭を見てると2階の廊下に高校生がぞろっと並んでる。
なんだろ?とチェックすると、

こういうことを卒展に合わせてやってたのね。

5号館は展示がないからスキップして、

13号館へ。

こちらではデザイン・工芸学科のビジュアルデザイン専攻が展示してます。

ブログを書きながらビジュアルデザイン専攻のメイン展示会場である4号館を見忘れてることに気が付きました・・やっちゃった・・。
 
 
続いて2号館へ。

ロビーでは工芸専攻、奥のホールでは洋画専攻が展示してました。
2号館には

学食もあります。
全国の美大を見て回ってますが、多分日本で一番オシャレな美大の学食。
 
 
2号館と10号館の渡り廊下を通ってると、

「自動運転実証実験実施中」と書かれた車を発見。

そして女子美アートミュージアムがある10号館へ。
1階女子美アートミュージアムで大学院生の展示をやってるんだけど、撮影NGなので入口だけ。


  • 3,4階で工芸専攻が展示してます

女子美卒展の特徴は、あちこちに各学科教員の相談コーナーがあることで、

卒制講評が同時並行で進んでいる1月のムサビ卒展ではとても無理でして。
この時期だからできることであり、ちょっとうらやましい。

2階の国際交流ラウンジをチェック。
 
個人的に女子美相模原キャンパスの好きな建物は、

1号館と2号館の間にある「1.5号館」
画材屋さんが入ってるんだけど、建物名に小数点がついてる大学って他にあるんだろうか。
 
おっと、あそこもチェックしておかないと。

JOSHIBI アーティスト・イン・レジデンスです。
2022年から試験的に始めたアーティスト・イン・レジデンス(AIR)を2024年度から本格的にやる、と記事で読んだんです。
どの建物か謎だったんだけど、以前

顔料創造ファクトリーだった建物を改装されたんですね。
実はこれを確認したくて相模原に来たようなもんで。すっきり。

女子美術大学はこれからも「女性のための美術大学はいまなにをすべきか」考え続けていきます。

写真ではわかりにくいけど、見終わった頃には雪がかなり強く降り出して、急いで帰ることに。


以上、

勢いでそのまま女子美杉並キャンパス卒展にも行っちゃった手羽がお送りいたしました。
まさかの続くっ!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。