音楽を愛してる、デザインで生きていく。そんな人のためのコンペ「JAM 2nd Audition」

ソニーミュージックとナイロンが手がけるアーティストオーディション「JAM 2nd Audition」。自分の今までの作品で応募でき、音楽業界の制作のお仕事ができることもあるらしい。でもその前に、先輩美大生の音楽に関わるクリエイティブの仕事やコンペの話もちょっと聞いてみたいかも。アートディレクターの矢後直規さんにいろいろ聞いてきました。Sponsored by SonyMusic

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夏休み中の美大生に朗報。今年もソニーミュージックとナイロンによるコンペ「JAM 2nd Audition」が開催されます。アート・クリエイティヴ部門ではデザイナー、映像作家、イラストレーターなど幅広いジャンルの作品を募集しており、受賞者はニューヨークorロンドンに留学できるのだとか。「MVやパッケージデザインなど音楽プロダクツの制作に興味がある人大歓迎」とのことだけど、音楽に関わるクリエイティブの仕事ってどんな感じなんだろう?ムサビの先輩でもある、アートディレクター矢後直規さんに聞いてみました。

矢後 直規
アートディレクター / グラフィックデザイナー
1986年生まれ。2009年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業、同年博報堂入社。2013年株式会社SIX所属。東京ADC賞、D&ADイエローペンシル、D&ADウッドペンシル、カンヌ広告祭銀賞、ONE SHOW銅賞、アドフェスト金賞、交通広告グランプリ優秀作品賞、NYADC銅賞、ヤングスパイクス銀賞。
出典:http://www.naonoriyago.com/

音楽とデザイナーの一番幸せな関係は、アーティストとデザイナーですべてのことを決められること。

僕が手がけた音楽の仕事では、Charaの『MTV unplugged』があります。長嶋りかこさんのアシスタントとして関わってきたCharaの作品の中で、初めて僕がデザインしたパッケージです。ライブの写真を使う、などさまざまな制約があるなかで制作した思い出深い作品です。



  • Chara「MTV Unplugged(DVD)」 Ki/oon Music / KSBL-6019


  • Chara「MTV Unplugged(CD)」 Ki/oon Music / KSCL-2169

Charaって誰でも顔を知っているアーティストでしょう。なので「Chara」という文字はぎりぎり読めるか読めないかくらいのラインで作りました。この作品が、大人の夜を連想させるしっとりした雰囲気の音だったので、モチーフをお月さまにしています。中のブックレットを見ると月の満ち欠けのように見えるんですよ。音楽に関わる仕事は、やっぱりアーティストのことが好きだという気持ちが、何よりのやりがいにつながっていますね。Charaは、大学生のときに自主制作したアニメーションに曲を使ったくらい思い入れのあるアーティストです。そういう大好きなアーティストに会ったり、一緒にコミュニケーションをとりながら制作できるのが何よりの醍醐味かもしれません。

アーティストとデザイナーの一番幸せな関係は、すべてのことをアーティストとデザイナーのディスカッションの中で決められること。デザイナーはマーケティング戦略や作品性のバランスをとりながらも、アーティストとよく話すことが大事だと思います。「こんなの知ってる?」って感覚のシェアをしながらコミュニケーションを進めるのも、作る相手がアーティストである音楽ならではですね。

友達のバンドなら、音楽のこともちゃんとわかって制作できる

もし学生のときに音楽のクリエイティブに挑戦するなら、友達のバンドなどでチャレンジしてみると、相手のことをよく知って制作ができるからいいんじゃないでしょうか。
形だけ人の真似をしてデザインするのではなく、そのアーティストの音楽性をどう表現するか、アーティストがいくべきポジションにどう導くのかをデザインで考えると良いんじゃないかと思います。イメージには未来を描く力があるから、誰かがその曲と出会った未来、そのアーティストがもっと成長した未来を想像してデザインすることに挑戦してみて。


形だけのデザインではなく、その上位概念をつくることに挑戦してみて。


このコンペは自由に作品を提出できるのに加えて、「自由課題」というのを出しても良いんですね。例えばその中の、「ソニーミュージックのロゴをデザインする」というお題に対してロゴの形違いの提案ではなく、ロゴの形作りよりもっと先にやらなきゃいけないことがあると思います。たとえば、このロゴでどんなコミュニケーションができるか、ソニーミュージックという企業、業態が音楽に対して何をしてきたのか。もしくは何ができる可能性があるのか、そうやって音楽とソニーミュージックの関係を深く深く掘り下げていく。

コンペに積極的に出したりして鼻息荒くやってると、美大だと嫌われがちなのもちょっとわかります。でももし落ちたって、それでプライドがズタズタになればその後かなり成長できるんです。

今の自分のことより、2、3歩先の自分のことを考えて応募してみるといいんじゃないかな。大丈夫、僕だって学生時代は毎週コンペに出してたし、今も成長のために広告賞に応募してます。楽しそうに鼻息荒くしてれば、そんなに嫌われないからね。

▼JAM 2nd Audition 開催概要

アート、デザイン、クリエイティヴの力で音楽・ファッション業界に新風を!

【アート・クリエイティヴ部門】
プロアマ問わず!フリーの方も、会社・団体所属の方も応募可。審査にはナイロン編集部、ソニーミュージックのプロデューサー、アートディレクターも参加!直接、作品を売り込むチャンスがたくさん!パッケージデザイン・MV制作など、音楽プロダクツの制作に興味がある方、大歓迎!ナイロンジャパンからファッション関連仕事のチャンスも。

応募資格:
・応募締め切り日の2016年8月29日(月)時点で満29歳以下の方
・プロアマ不問(フリーの方、会社・団体所属の方でも応募可)。すべての選考スケジュールに参加いただける方。

募集締め切り:8月29日(月)WEB:15:00まで 郵送:当日消印有効

作品応募方法:JAM 2nd AuditionにあるWeb応募フォームより

ご応募の詳細はこちらから: JAM 2ndAudition公式サイト>>

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