秋田シリーズは1回お休み。
これまでの美大受験アドバイスシリーズ「ビダモン」はこちらをご覧ください。
■【速報】東京4美大の2017年度一般入試志願者数が確定しました
■【ビダモン2017】美大受験生へのアドバイス。まずは交通編
■【ビダモン2017】美大入試当日に関する11のアドバイス
■【ビダモン2017】美大実技試験に関するたった1つのアドバイス
■【ビダモン2017】美大学科試験に関するたった1つのアドバイス
■【ビダモン2017】各美大募集要項の「記入例」を比較してみた。
■【ビダモン2017】みんなが気になる「倍率」だけど、気にする必要は全然ないって話。
■【ビダモン2017】今年の国公立芸術系大学の志願者数は?
■【ビダモン2017】ムサビとタマビの合格発表について
今日のタマビ合格発表でムサタマの合格発表がそろいます。
というわけで、今日は合格された方へのアドバイスをお送りします。
まずはなにはともあれ、
合格おめでとうございます!
今は「やった!!!よーし、大学行ったらアレしようコレしよう。いろんな授業を受けて、たくさん友達作って、自主映画作って、漫研入って、彼氏見つけて、美術館とかギャラリーにもあちこち行って。あ、でも学食を一緒に食べてくれる人いるかな・・・」とワクワクと不安を抱えてる時期じゃないでしょうか。
でも、意外と美大、特にデザイン系学科の1年は課題が多く、自由な時間が少ないです。
タマグラやムサ視デの授業内容を聞くと「え。それじゃ寝る時間も遊ぶ時間もなくね?(怖)」と思いますもん。 なので「旅するムサビ」とか「アートサイト八郷」とか積極的に自主学外活動してる人たちを見ると、本当に偉いなーと感じてます。
また、デザイン・ラウンジ主催のワークショップに毎回ってほど参加してるタマビ生がいて、「どうやって情報を入手してるんだ?すごいなあ・・・」と思ったりも。
自分は全然授業外の活動はやらなかったもんで・・学生時代、そんなにムサビが面白いと思ったことがなくて・・。
大学は高校よりもかなり自由です。
昔のような大学の完全放任主義はこのご時世許されないのだけど、やはり根本の「大学ではサボるのも頑張るのも自分次第」という姿勢は変わりません。言い方をかえると「選択肢がたくさん用意されてる。どれを選ぶかは本人の自由と責任」かな。
自由には責任がついてくるもの。
指示されたものを処理してけばとりあえず卒業できるけど、アンテナ張ってないと恐らく「美大っていろんな面白い出来事が起きると思って入ったけど、予想よりつまらない」ときっと感じることでしょう。
んなハチクロみたいなときめき三角ラブストーリーが自然発生するわけないんだけど、アンテナ張ってる人は、旅するムサビや黒板ジャック、 東工大との合同授業、産学連携、ミッドタウンワークショップやミッドタウンアワード、公開講座、ポートフォリオ講習会、学生広報局などなど「やる気がある人向け」にいろんなチャンスを大学が用意してることを知ってるし、実際やってる人がいます。
そこに早く気がつくかどうかがポイントなんです。
例えば、これなんて典型例。
■「Global Design Initiative Workshop:GDI 2017」(協定校プロジェクト)の実施について
ロンドン芸術大学 セントラル・セントマーチンズ・カレッジ等の学生さんと一緒に小平でフィールドワークショップをやるんです。あきらかにムサビにいないと体験できない企画。これも学生さんには募集連絡が言ってて、申し込んだ人が実際にいるって事実。
連絡を見て「こんなチャンスないだろうな。やってみたい!」と考えるか、「なにこれ。めんどくさい」と考えるか、はたまた「知らなかった」で4年間終わってしまうのか。
「行かない・行けない」は本人判断だからいいんだけど、「知らなかった」という人にはどうしたらいいのか・・・これが私たちの課題でして。
「大学からメールがいっぱいきて読まない」「貼り紙なんてわざわざ見にいかない」という理由だから「じゃ大学WEBに掲示板みたいなのを作ってそこに出そう!」と対応するんだけど、そういう受け身の人がわざわざ大学公式サイトを見に行くはずもなく(笑)
恐らくどんな手段で情報を流しても、このタイプの人には伝わらないはずです。
「知らなかった」という人の多くが『大学は何もやってくれないもの』というフィルターが入ってしまってる可能性が高い。
大学のことが嫌いでもいいんだけど、大学に興味を持つ、20年前ぐらいに構築された「美大のイメージ」を少し外す、「もしかしたら大学はいろいろやってくれてるかもしれない」と思ってみる、つまり大学にアンテナを張ると、自分にとっていいことが起きるはずです。
手羽も大学職員になって初めて「あ。大学っていろいろやってあげてたのね。美大って面白いじゃん」と気がつきました。「それを学生時代に知ってほしい!」ってのが今の手羽のモチベーションなのかも。
「リア充」は一般大学ではバカにされる存在かもしれないけど、美大ではリア充じゃないとかなりもったいないんですよ。
ただ、いろいろやりすぎてキャパを越えてしまう人もチラホラいて。なんでもそうですが、自分のキャパや体調をみながらやりすぎない程度にね。
一つ言えることは、学生になっても手羽の記事を読んでもらえれば大丈夫ってことです。これが言いたかった。
最近「受験時代読んでて本当に役に立ちました」と学生さんに言われる機会が多く嬉しいんだけど、手羽PARTNERは美大生向けネタが中心なんで「違う違う。今読め!」なんです(笑)
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。