【ビダモン2017】今年の国公立芸術系大学の志願者数は?

2017年2月16日(木)

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もうすぐ藝大入試なので、手羽が気になってる国公立芸術系大学の志願者数一覧を作ってみました。
各大学が発表してるデータには過去志願者数が入ってないんで、勝手に過去2年分を追加したおせっかいな手羽オリジナル版です。前年度比較だけじゃわからないんですよね。
あ、間違っている可能性があるので、必ず正しい数値については公式サイトでご確認をください。間違ってたら指摘いただけると幸いです。


まずはなんといっても東京藝術大学さんでしょ。

私立美大が発表してる「志願者数」は、併願や様々な入試制度、新学科設置によるご祝儀数などの「見た目受験者数」「見た目倍率」なので、実はあまり参考になりません。また他大学の入試日程の関係なども絡むと、年によって増えた減ったというのがちょいちょい出ます。
裏を返すと、私立美大は受験生が減った理由を「他大学の日程とかぶった」「地元志向が」「入試制度に目新しさがなくなった」「ブランド力が低い」「今は景気が」「今年はセンター試験が」「あっちには有名教員が」「オープンキャンパスを頑張ったからまだこの数字」といろいろ「言い訳」をつけることができちゃうと。

なので、「学費が安く」「ほとんどオープンキャンパスや相談会をやっていない」「併願も多様な入試方式もない」「『●●美大』と『藝大』の選択肢だと『藝大』を選択する可能性が100%」「日本全国でのブランド力が高い」東京藝術大学の美術学部志願者数は、「藝大の志願者数」というより「東京志向がある素の美術希望者指数(実数)」「日本全国の『やるならテッペンを目指す!』な本気度の高い美術希望者数(とそれを応援する親の数)」と考えることができるのです。
また、学科の分類も「絵画」「彫刻」「デザイン」「クラフト」「建築」「先端芸術」「芸術学」と他美大と比較しやすいカテゴリー分けになっており、手っ取り早く現在の美大の状況を知れるので、手羽がタマビよりも(笑)気にしてる数字だったりします。

2015年に2800人を割ってしまったときはヒヤヒヤしちゃったけど、今年は「ほぼ前年度並み。微増」という結果でした。彫刻は東京私立美大はどこも増やしてるので、彫刻OBとしては嬉しい限り(笑)

でも、「藝大入るには4浪5浪が当たり前」「倍率50倍」と20年前のデータ(印象)が今でも一人歩きしてるのが藝大でもありまして。ちゃんとデータは出てるのにそれを見てない人が多いんですよね。この数字と倍率を見たらびっくりしちゃうんじゃないかな。今や藝大と言えどもこんなもんで、これがトップクラスの美術教育業界の現状。やばいと思いません?(ただ、歩留まり率が100%なのも藝大です)


他の公立芸術大学はどうなのか。
確定が出てた金沢美大さんと愛知県芸さんを見てみましょう。

両大学とも全体で見ると2~3%減なんですが、デザイン系が100%を超えてるのでそう見えるだけで、ファインアート系の落ち方が大きいです。
これまで今年の東京4美大と国公立志願者を見てきた感じだと、比較的東京では彫刻・芸術学系が調子良く、日本画・版画・デザイン系の減り方が大きい。でも地方ではその逆・・の傾向のような気はしてます。
ただ日本画や彫刻はもともとの数字が小さく、数人増減するだけで10%とか変わっちゃうことがよくあるから、誤差の範囲と取れなくもないけど。


で、手羽が気になってる公立美大がもう2つあります。
それは長岡造形大学さんと秋田公立美術大学さんです。

長岡造形大は、公立化によって平成26年度入試では志願者数が激増し話題になりました。(その前の経緯も含めて)公立化の大成功例として今でも紹介されることが多いです。
秋田美大は、2013年に公立短大から公立大学へ改組したパターンで、地方で唯一の「美術大学」。あ、日本で名称が「美術大学」なのはタマビ、女子美、ムサビ、横浜美大、秋田美大の5校しかないんですよ。ちなみに来年度から嵯峨美術大学が追加されて6校になります。意外と知られてないどうでもいい豆知識(笑)
多分、多くの美大入試関係部署が昔ながらにルーチンに国公立5芸大とムサタマのデータを集めて「今年のタマビはやっぱりアレが」みたいな話をボチボチはじめてる頃だと思いますが、傾向分析するなら、個人的には藝大とこの2大学こそ要チェックだと思ってます。


まずは長岡造形さん。デザイン大学、略してデ大。

長岡造形さんは相変わらず順調。ここにきて20%増ってどういうことやねん、と言いたくなります(笑)
公立化されて地域に密着した活動が増えてるのがWEBを見てるだけでも伝わってくるんだけど、その賜物なのかもしれません。


続いて秋田美大さん、略してアキビ。

去年が良かったせいもあるんだけど、前年度比較では約17%減。公立化神話が・・。
長岡造形さんとの違いはなんなんだろう。。今年初めての卒業制作展ということは完成年次なので、もう少し追っかけた方がよさそうですね。
あ、両大学とも推薦入試などをされているので、一般入試の数字はあくまでも参考程度にってことで。


他の国公立芸術系大学・学部志願状況リンクも張っておきます。
困っちゃうのが、数字が数日変化がないからおそらく確定してるんだろうけど「●月●日現在」「志願状況」という表記で出してる大学で・・・。
静岡文化芸術大学
京都市立芸術大学
沖縄県立芸術大学

札幌市立大学(デザイン学部)
富山大学(芸術文化学部)
筑波大学(芸術専門学群)
首都大学東京(インダストリアルアートコース )
岡山県立大学(デザイン学部)
尾道市立大学(芸術文化学部)
広島市立大学(芸術学部)

誰か分析してください。。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中