【 #美大受験2026 】2026年度東京4美大一般選抜志願者数から言えるたった1つのアドバイス #美大入試

2026年2月10日(火)

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女子美・東京造形大の一般選抜も終わり、ムサビは昨日の学科試験で一山超え、今日はタマビ学科試験日、と東京4美大2026年度入試も後半戦に入ってきました。
 
その東京4美大の2026年度一般選抜志願者数が発表されています。
女子美術大学|2026年度 芸術学部一般選抜(A日程・共通テスト利用Ⅰ方式・Ⅱ方式第Ⅰ期)/短期大学部一般選抜(A日程)志願者数
東京造形大学|2026年度 一般選抜入学試験 志願者数(確定)
武蔵野美術大学|2026年度 一般入学試験志願状況
多摩美術大学|2026年度 美術学部一般選抜 志願状況
「不安になるから確定なら『確定』って造形大さんみたいに表に書いて欲しいんだよなあ・・」というグチはおいといて。
 
大学公表データにはムサビタマビ以外昨年度の数が入ってないんで、誰もが気になる「で、去年と比べてどうなのよ?減ったの?増えたの?」がわからないんです。

なので心優しい手羽が勝手に作ってみました。え?余計なお世話?
手羽が趣味で1時間ぐらいで作ったデータなので、数字が間違ってたら指摘してください>関係者
受験生は正確な数字を上記公式大学サイトで必ず確認してね。 
 
まず、女子美術大学


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次に、東京造形大学


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続いて武蔵野美術大学 造形学部


  • *保存すると大きく見れます

 
そこからの武蔵野美術大学 造形構想学部


  • *保存すると大きく見れます


最後に多摩美術大学

全体的な傾向としては、
●彫刻学科を中心にファインアート系は比較的順調
●立体デザイン系、映像・メディアアート系、建築系、共通テスト方式は減少傾向

てなところでしょうか。
建築系は模試の段階から「いろんな大学が建築学部を増設して獲りあいになってて、どの大学も減少傾向」と言われてました。


で、この志願者数一覧から言えることは

これだけじゃ何にもわからない

です。
あ、ちゃんと最後まで聞いて(涙)

 
理由は4つあって、1つ目は「数年分の推移を見ないとよくわからない」
昨年度がすんごい減ったから今年がすごく増えたように見える、いわゆる「より戻し」が発生しただけ・・ってことがよくあります。
 
「より戻し」の典型例がムサビの映像学科。
今年の映像学科の全体志願者数昨年比較は86.7%で、「お、結構減ってんじゃん!」とこの数字だけ見ると思ってしまうけど、一番志願者数の多い一般方式志願者数を過去8年で見ると、

綺麗に「前年増えると翌年は減り、その翌年はまた増える」をずっと繰り返していて、実は今年初めて2年連続で増えているんです。
つまり、作っといてなんですが、昨年度比較だけで「●●学科は人気が落ちた!」「上がった!」と語るのは全く意味がないってことなんです。
 

 
2つ目は、「割合比較って実は微妙」
そもそも美大志願者数は一般大学に比べ母数が少ないので、数人減っただけで「30%減」等となることがあります。
典型例が女子美さんでして、

5人増えただけで200%になったり、「80%!?すごく減ってるけど、なんだ、1人減っただけか。誤差の範囲じゃん」と気が付いたり。
全体数も1学科が250%とかになれば他学科が80%でも全体では100%を超えたりもするので、「A大学は全体10%減で、B大学は20%増えた!A大学は落ち目やね」というのも意味がない行為。
そもそもの志願者数が違うので。


3つ目は、「あくまでもこれは『見た目志願者数』」ということ。
多くの受験生は他学科や他大学も併願してたり、一般方式・共通テスト方式を併用してるので、私たちはこの数字を「延べ志願者数」「見た目志願者数」と呼んでます。併願率を増やす策をしたから見た目志願者が増えたように見えるだけで、実際の数字は減ってる、なんてことはよくあること。
すぐ手に入るデータだから見た目志願者数は「参考」にはするけど、これを真に受ける大学入試関係者はまずいません。
 
この「見た目志願者数」をうまく使ってるのが某近畿大学さんや某東洋大学さんで・・・と細かくは時間のある時に書きますが、大学入試関係者が大事にしてるのはこれから分析していく「実志願者数」「実数」「どういう人が受験したか?」だったりします。
もちろん見た目志願者数が増えれば嬉しいけどね。
 

で最後4つ目が、「倍率は全くあてにならない」
他方式・他学科・他大学を併願・併用してる人がほとんどだから、最終的には必ずみんな「どれか1つ」を選ぶわけだし、各大学が現在出しているのは「各方式の募集定員」であって「合格発表数」ではありません。辞退者を見込んで定員よりも多く合格者を発表することがほとんどです。
(このあたりの詳細は後日書きます)
また、共通テスト方式をほとんどの人が一般方式を併用してるけど、共通テスト方式は定員自体が少ないから、毎年すんごい倍率に見えちゃうんですよ。
「え。●●学科の倍率が20倍?!・・そんなの無理やん・・」と心配する必要はなく、実質倍率はグっと下がります。
なので手羽の表には倍率を載せてないんです。ここだけ一人歩きしちゃう可能性があるんで。
  
てなわけで、これらから考えられるアドバイスが最初に書いたとおり、「志願者数・志願倍率なんて全然あてにならないから、気にせず、体調を万全にして全力でやるだけ」というわけなのです。
 


最後に。
以前はほとんどの大学が一般選抜の志願者数を速報の形で入試前に公表してました。
でも今はかなり限られた大学だけになってしまってます。
理由はこちらのグラフをご覧ください。


選別方式別の入学者数推移です。
全国でみると私立大学の一般選抜の割合は39%なのですが、関西の私立大学は年内入試(総合型選抜・学校推薦型選抜等)で8割、9割取って、一般選抜は1割、2割ぐらいに既になっています。全国で見ると約4割ってだけのこと。
東京以外は年内入試にシフトしていて「一般選抜は足りない分を補充するためのオマケ試験。やらないと文科省に怒られるしね」扱いだから、今も一般選抜志願者数の速報版を出してる地方の美大は、公立の美大ぐらいじゃないかしら。
 
なので、いまだに試験前にちゃんと一般選抜志願者数を公開してるこの東京4美大を褒めてほしいのです。
もう意地で出してるようなもんで(笑)、評価されないと来年から公表しなくなるかもしれません。
さっきは「参考レベルの数字」と言いましたが、私立美大全体の動向をすばやく手っ取り早く分析できるデータはこれしかないんですよ。
当たり前のものをずっと残すためにどうぞよろしくお願いいたします。

美大受験アドバイスはこれでだいたい書き終えたので、以降は更新頻度を落として、美大受験コラム的なものをちょこちょこ書いていきます。


以上、

連日遅くまで頑張ってくれてる部署にたべっ子どうぶつ55袋入り×2箱を差し入れした手羽がお送りいたしました。 
「もっと目立つ場所に置いてくれないかしら?」と思ったのは秘密の方向で。
 
さ、ムサビ入試も後半戦、頑張っていきましょ!!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。