京都の卒展潜入レポートをシリーズでお届けしています。
これまでの話はこちら↓
■【2023年10月に移転!】2022年度京都市立芸術大学作品展に行ってきた1
■【アトリエ棟を中心に】2022年度京都市立芸術大学作品展に行ってきた2
■【工芸と彫刻の工房チェック】2022年度京都市立芸術大学作品展に行ってきた3
■【こっちが京都芸大です】2022年度京都市立芸術大学作品展に行ってきた4
京都市立芸術大学に行ったら、バランス的にこっちにもいかないとね。
京都芸術大学です!
京都芸術大学の沿革を少し紹介。
1934年にファッションデザイナーの藤川延子さんが創立した「藤川洋裁研究所」が前身ということになります。このあたりの話は時間がないので今日は詳しく書きません(各自調べてもらえれば)が、1977年に「京都芸術短期大学」、1991年に4年制の「京都造形芸術大学」と発展していきます。
運営する学校法人瓜生山学園は、大学、通信制附属高校、デザイン専門学校、日本語学校、認可保育園を擁する巨大な教育機関になっていて、今の瓜生山学園さんの勢いを紹介するなら「1万人以上の学生を有する通信教育学部」かな。美大ではムサビが一番学生数が多いけど、芸術大学だと京都芸術大学なのです。
で、2020年に「京都芸術大学」に名称変更し、京都市立芸大さんと、ま、いろいろ起きるわけです。詳しくはこのあたりを。
■美大愛好家的「京都芸術大学問題」まとめ
■美大愛好家視点で語る京都芸術大学と京都市立芸術大学のアノ話
最終的には2021年に和解しており、その際に京都芸術大学は「京都芸大」「京芸」を使わない約束になっています。
ちなみに去年入職した広報スタッフに最初に注意したのが、京都芸術大学のことを「京都芸大」と呼んでたので「それは美大関係者として絶対にやっちゃいけない間違いだよ」でした。略すなら学校法人瓜生山学園から「瓜芸」なんですね。
なので以降は「瓜芸」を使わせてもらいます。
ちなみにちなみに、「京都芸大」「京芸大」は京都市立芸術大学さんが商標を取ってますが、「芸大」は東京藝術大学が商標取ってるので、「商標取ってるから使っちゃダメ」論理だと、「芸大」は東京藝大以外は使っちゃいけないことになります。
んで、なんで瓜芸さんに来たかというと、こちらを見るためです。
■2022年度 京都芸術大学 卒業展 / 大学院 修了展
●会期:2023年2月4日(土) ~ 2月12日(日)
●時間:10:00~17:00 (入場受付は16:30まで)
●会場:京都芸術大学 京都・瓜生山キャンパス
●入退場自由(予約不要)・入場無料
現キャンパスでの卒展が最後だから京都市立芸大さんの卒展へ行くことをまず決め、「でもそれだけで京都に行くのもなあ・・・他に卒展やってる美大はないかしら?」と調べたら、たまたま瓜芸さんだった、と。京都の美大卒展を一気にたくさん見るのが目的だったら翌週だったんですけどね(笑)
キャンパス内を紹介する前に、まずは有名な大階段から動画を撮ってきました。
2010年に開学20周年を記念して、当時副学長だった秋元康さんが学園歌を作ってまして、この階段が59段なことから、曲名は「59段の架け橋」とつけられています。
そのお披露目会の動画が上がってるけど、メンバー見るとすごいですよ。
今の高校生にはこの凄さが伝わるかな・・ちなみになぜか手羽はこの現場にいました(笑)
「このまま上まで登るか」と思ってしまったのが、この日の最大の間違い。
いい景色・・・だけど、膝がこれでぶっ壊れた。
その様子を動画で。
音声消してるけど、ゼーゼー言ってるし、何度もやめるか相当迷いました・・。
しかし、この山にキャンパスを展開しようと思った、発展した姿をイメージできてた徳山さんはすごいなあ・・。
動画の途中で右側に見えたのが至誠館で食堂が入ってます。
ちょうどおなかもすいてきたので学食へ入ることに。
これで600円は安い。
学食の下にあるのが有名なウルトラファクトリー。
さ、おなかもいっぱいになったし、いよいよ卒展を見て回りますか。
手羽が瓜芸卒展を見るのは2017年以来です。
キャンパスマップはこんな感じ。
まずは食堂から近い興心館から。
空間演出デザイン学科が展示しています。
ムサビの空間演出デザイン学科は舞台美術やファッション、インテリアデザインを専門としてるけど、瓜芸さんの空デは全体的に「ソーシャルデザイン」「地域デザイン」の印象を持ちました。
ファッション系の作品もあったけど、こういうのは実際に見てみないとわからないものですね。
そのまま直心館へ。こちらはプロダクトデザインや情報デザイン学科等の展示です。
瓜芸卒展の特徴は「作品の販売をしてること」。
ここは空デ有志の物販「くうでやさん」。
QRコードでアクセスして購入する仕組み。
瓜芸さんはついでだったから、サっと見て帰るつもりだったけど、
面白い作品が多い。こりゃ時間がかかりそうだなあ・・・。
というわけで、続くっ!
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。