【いつも本気】ムサビオープンキャンパスに行ってきた! その2

学生さんから「一番オープンキャンパスを堪能してるのは手羽さんですね」と言われてしまった手羽です。

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さんぽうさんがムサビのテリトリーである埼玉大宮での美大合同相談会をぶつけてこようが、タマビがホームカミングデイをぶつけてタマビ卒高校教員や予備校講師をムサビに行かせないようにしようが、関係なくムサビオープンキャンパス2016を開催しました。

ではレポートを。

若手職員が朝1準備をして、いよいよムサビオープンキャンパス2016の2日目、スタートです。
 

今年はほんと天気に恵まれすぎましたね。
 

実技参考作品コーナーもこんな感じ。あとはタマビのオープンキャンパスで雨が降ってくれたらいいんだけど。


2日間、オープンキャンパスを堪能して思ったのは、ムサビオーキャンにサブタイトルつけるならいつでも本気だなあ、と。全部にこれが当てはまるの。
 

数年前から某高校出身の在校生が後輩たちを呼んでツアーをやってるんです。
大学オフィシャルなものではないんだけど、これは非常にありがたい。
 

しかし、エミュウのシュークリーム詰め放題はいつ見てもムサビ生が本気で詰めてて、これじゃムサビ生のためにやってるようなもんだな、と。オープンキャンパスってなんだろうね、と(笑)
ま、どこにも情報が出てないから仕方ないんだけど。
 
 
昨日はファインアート系を中心に回りまして、

これは版画のシルクスクリーン体験。
もちろん手羽もやることに。
 

このポーズの手羽の写真は一体今まで何枚あるだろうか。
版画の学生さんから「去年もやってましたよね?」と言われたし、他美大さんのオーキャンでも散々やってるし、もう「シルクスクリーンの神様」「スキージの魔術師」と呼ばれてもいい頃。
 

じゃーん。うん、なかなか上出来。
でもベーコンの版を選んだ人は一番多いらしく、谷ノリさんから「手羽さんも大衆ってことですね」と言われた。
あの女、許すまじ。

 
続いて彫刻へ。

ちょうど助手さんが工房ツアーをやってた。

こちらは彫刻のPCルーム。
びっくりしたのは3Dプリンタなどがあることは知ってたんだけど、

ここまでのものを彫刻学科で作れるとは思ってなくて。
そしてソフトを触らせてもらったんだけど、もうね、ほとんど塑造をやってる感覚。彫刻の世界も進歩してるんだなあ・・。

よーし、個人的に今年のオーキャンで注目してた彫刻の溶接ワークショップをのぞいてみるか。

オープンキャンパスのワークショップって「みんなで楽しくなんか作ろう!」「所要時間20分ぐらいで簡単に作れますよ!」「安全安心!」なものが多い中、彫刻の溶接ワークショップは「ケガする奴が悪い」「やりたいことに時間なんて関係ない」な地味な本気作業で。

鉄棒で文字を作るんだけど、これが簡単に曲がらない。普通さ、こういう時はもっと曲がりやすい棒を準備しとくもんじゃん。針金ぐらいの太さでいいじゃん。「6mm、9mmの鉄棒がありますがどっちがいいですか?」と聞かれたらお客さんは太い方を選択したくなるもの。でも9mmの鉄棒を曲げるってこれ大変なんすよ(笑)
でも、彫刻出身の手羽はこういう本気ワークショップ大好きです。
実際入学したら、針金をホイっと曲げて作る作品なんてほとんどありませんからね。本当の大変さを知って、その面白さがわかって入学してほしいもの。

これは来場者の高校生が作った作品。
うまいなー。突然「何か作れ」と言われてこの形を作れるってかなりすごい。ぜひムサビ彫刻学科に入ってください。
 

いよいよ溶接の準備に入った。
この固定するマグネットみたいなのは手羽が学生時代はなく、便利な世の中になったもんだ。

あ、ちなみに手羽も学生時代に溶接免許(厳密には溶接講習修了書だっけかな?)を取りました。
「手羽が持ってる資格は自動車免許と溶接免許と英検3級です」と言ったら「・・・使えない資格ばかりもってますね」とバカにされたことあったっけ(涙)
でもね、溶接免許持ってると橋も作れるんです。英検なんかよりも食いっぱぐれないし給料も高いリアルで一番使える資格なのよね。
 


バチバチバチっ
来場者に溶接やらせるワークショップなんて見たことない(笑)
時間があったら手羽もやりたかったんだけど、多分これで半日つぶれる・・こりゃ来年だな。
 

2号館の外に出ると、油絵学科がアトリエツアーやってた。
よし、次は油絵学科だ。
 

長沢先生がやってるワークショップ。
これも何年か前からずっとやってるワークショップで、実は見るのは初めて。

どういうものかというと、
 

「リンゴを描きなさい」と言われたら、こうやってアウトライン(輪郭線)から書いて、中を塗りつぶす。
でも輪郭線は実際には存在しない線であって、

空間として捉える目を持とう、というワークショップ。
これは美術予備校に行くと恐らく一番最初に教わることだと思うんだけど、これを知ったときに手羽は衝撃を受けたことをいまだに覚えてます。
 

すると今まで「リンゴ」っていうと(ほとんど実物を見ないで)輪郭線描いて赤で塗りつぶしてたのに、気になった部分をよーく観察するようになり、いろんな表現が生まれる。
たった1時間ぐらいのワークショップでこれだけの絵が描けるようになるんだから美術教育ってすごいよね。
そしてこれをオープンキャンパスでやってる長沢先生も本気だな、と。
 
 

2号館1階にファインアート系ギャラリーgFALがあって、研究室推薦の注目OBOG若手作家さんが展示をしてます。今は油絵出身の吉野さんが展示してて、彼女は手羽が広報時代にバイトをやってた子。絵は気持ち悪いけど(笑)とってもいい人です。
 
よし、次は日本画へ。。。と思ったけど、日本画はイベントがほとんど終わってた・・。
ちなみに「14号館」という新しい建物のせいであまり注目されてないんだけど、

日本画学科が入ってる5A号館にエレベータがつきました。
私たちからすると14号館よりもありがたい存在で(笑)

共通彫塑で作ったヤギを4階に上げるのもこれで楽ちんになりました。
 

例年12号館地下展示室では日本画学科、油絵学科、彫刻学科の合同授業作品展示をやってます。
合同トークショーに「ムサビ初 3学科合同企画」とコピーがついてましたが、実は3学科合同企画ってこれが最初なんです(笑)
学科を超えた交流って他美大さんでは意外と難しく、ムサビの特徴ともいえます。


さて、ここでおとといから紹介したいと思ってたものを。

空間演出デザイン学科のファッションショー「マウコレクション」です。
写真を出すとネタバレになるので、オーキャン終わるまで我慢してたの。

開場され室内に入ると、いきなり

こういう光景が待ってたんです。
「ちょっとー、開場を20分近く過ぎてるのにまだ開かないの?!アナウンスもなくいつまで待たせるつもり?クウデは時間にルーズだよなあー」とうっすら思ってたんだけど、これを見た瞬間に「あ、これは本気だ」と。そんなこと思ってた自分が恥ずかしくなった。


ファッション系、パフォーマンス系に疎い手羽ではあるけど、なにか新しいものを見てしまったドキドキ感というか。空デ・津村先生が「挑発」という言葉を使ってたけど、うまい表現ですね。
いろんな人に「今年のオーキャンでよかったのはどこですか?」と聞かれて、全員に「マウコレ。あれは見といた方がいいよ」と答えました。このレベルのものをオープンキャンパスで見れるムサビって素晴らしいっす。
というわけで、「13日の記事はTOP画僧をマウコレにしよう」と11日の段階で決めてました(笑)

マウコレは記事になってますので詳細はこちらをご覧ください(動画もあります)
MAU COLLECTION 2016「田(DEN)」武蔵野美術大学で開催 |DEED FASHION


その他のものを見ても、今年のオーキャンは空デの元気さ・本気さが出てたように思います。

この写真が一番巨大さがわかるかな?
 

おっと、時間がない・・・あとチェックしてないのはどこだっけ。

12号館映像学科のビデオアトリエ。
ここでもドラマワークショップをやってて、かなり本気。
 

アニメの黒坂先生はいつだって本気。
 

板屋先生だって本気です。
 

デザイン情報学科の今泉先生だって本気です。
でも、ちょっと聞いてる限りだと、受験相談じゃなく高校での作品のアドバイスをしてたような(笑)
 

芸術文化学科だって本気っす。
 

手羽のスマホは暗闇撮るのがほんとダメなんだけど、本気出して撮りました。
 

視覚伝達デザイン学科の齋藤ゼミワークショップは13:00-16:00の本気開催で。
 

視デの入試解説も超満員の本気モード。
 

そりゃ、芸術祭実行委員だって本気になりますよ。
あ、芸術祭のプレサイトが立ち上がりましたよ。

http://www.geisai.jp/


というわけで、ここでタイムオーバー。
ひとつ言っていい?
絶対に1日で回れないです・・・・全体の企画を把握してる、タイムテーブルも押さえてた手羽が本気でチェックしても、2日かけて見逃してしまった企画があるくらいで・・。

4時半をすぎ、本気で撤収を始める若手職員たち。

本気でいらっしゃったたくさんの来場者の皆さん、暑い中どうもありがとうございました!
次は8月の真夏のオープンキャンパスでお会いしましょう!!


以上、どれくらい本気かというと、

学長にチラシを配らせるくらい本気だってことの手羽がお送りいたしました。
学長も教員も学生さんも職員もみんな広報マンなんです。



え?あの企画は紹介しないのかって?
もちろん明日別枠で書きますよ(笑)

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。