GWの予定が決まってない?そりゃSICF23に行くしかないっしょ!

2022年4月20日(水)

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ゴールデンウイークが近づいてきて、「せっかくの大型連休だし何しようかな・・」と悩んでる人も多いのでは。
新入生・新社会人は慣れない環境での1か月だったから、ゆっくり休養を取るのもいいし、新潟のおばあちゃんに孫を見せにいくのもけど、手羽的にはこのイベントを見ることをお勧めします。

南青山にある複合文化施設「スパイラル」が若手作家の発掘・育成・支援を目的として2000年から開催しているアートフェスティバル。
SICF23(第23回スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)

●会期:
A日程 : 2022年5月3日(火・祝)− 5日(木・祝)[50組]
B日程 : 2022年5月6日(金)− 8 日(日)[50 組]
●時間:11:00 − 20:00
*各日程の初日、5月3日(火・祝)と6日(金)は12:00スタート。各日程の最終日、5日(木・祝)と8日(日)は18:00クローズ。
●会場:スパイラルホール(スパイラル3F)
●入場料:[一般] 800円(税込)|[学生] 無料(要学生証提示、SICF公式Facebook・Twitter・Instagramのいずれかに「いいね!」「フォロ ー」で無料)
*当日、会場受付でのチケット購入も可能[当日券1000円(税込)]
●購入方法:Peatixで事前予約(日時指定)
*学生無料チケットの方も日時指定・事前予約制


公募によって選ばれた旬の若手作家による立体・インスタレーション、メディアアート、写真、絵画、ファッション、プロダクトデザイン、パフォーマンス等々ジャンル問わず、しかもトンガった作品を一気に見ることができます。


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

「基本的に作家さんがブースにいる」ってのがSICFのポイントかもしれません。
この人数の展覧会ではあまり多くはないんです。
手羽は作品見てる時に声をかけられるのが苦手なタイプなんですが、SICFではなぜか別腹で、作者さんと声をかけられるとなぜかワクワクしちゃうんですよね。
なのでSICFをここ数年毎年チェックするようにしてます(さすがに全会期は無理だけど)。
SICF16に行ってきた!!
SICF17に行ってきた!
SICF18に行ってきた!
SICF19に行ってきた1
SICF19に行ってきた2
【これやん!】SICF20に行ってきた
若きクリエイターを発掘するアートフェスティバル「SICF21」に行ってきた
若きクリエイターを発掘するアートフェスティバル「SICF22」に行ってきた【五美交展も】

この2年はコロナの影響等で秋開催だったから、久しぶりのGW開催!


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

また、SICFは「公募によって選ばれた」もポイントで、出展数だけなら他にも若手作家展覧会がいっぱいありますが、粒がそろってるからSICFは外れることが少なく、安心して見ることができます。ファインアート系だけじゃなくデザイン系や工学系の出展者も多く選ばれるようになり、最近SICFから有名になる作家さんが多いです。

なので「これから売れそうな元気な若手現代美術作家をチェックするには?」と聞かれたり、若手職員さんから「どんな展覧会行った方がいいですか?」と相談されたら迷わず手羽はSICFを勧めてます。


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

手羽からのアドバイスですが、「友達が出展する」「気になる作家さんが出てる」と聞いて初めてSICFへ行く人は、A日程かB日程かちゃんと確認していきましょう。各日程は3日間しかやってないんですわな。
というのも初期の頃、知り合いが出してるっていうんで行ってみたら、違う会期日と作品入れ替え日に行ってしまったことがあって(涙)
「SICF初心者あるある」です。


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

今年の出展者と作品紹介はこちらをご覧ください。
SICF23|出展者作品紹介

知ってる名前もチラホラいますね。
その中で、「宣伝してください!」とメッセージをもらったムサビOGを一人紹介します。

今年基礎デザイン学科を卒業された、B日程に出展する川野里菜さんです。
川野さんからのコメントを引用します。

=====
表参道・青山エリアに軒を並べる建物は個性的なものばかりで、私はそれらの建物に高級なケーキの造形に似たものを感じています。そこで、ケーキと建物という相反する2つに共通する味覚と視覚の共感覚から表参道の個性的な建物達をケーキに菓子化(可視化)致しました。

この作品は武蔵野美術大学の卒業制作として1年間かけ制作したもので、基礎デザイン学科の学科賞を受賞したものです。

私自身甘い物やお菓子が好きで特に食に関するデザインやケーキを始めとしたスイーツの造形に興味を持っており、スイーツなかの様のSNSをよく拝見しておりました。実際に展示する作品は残念ながら樹脂や粘土などの素材で作られており食べる事はできないのですが、美味しくみせられるよう実際の調理器具を使って制作したり菓子化するにあたって建物とケーキの要素の割合を吟味するなど、ただのフェイクスイーツで終わらせない工夫をしております。

作品のモチーフになった場所で実際に展示できるのはとても光栄な事であり、せっかくの機会ですので卒業制作展以上に沢山の方にこの作品を見て楽しんで欲しいと願っております。
=====


「表参道の個性的な建物達をケーキに菓子化(可視化)」するってどういうことかというと、例えば、


確かに表参道周辺って意匠が特徴的な建物が多いんですよね。それを菓子化(可視化)するって発想大好き。
グランプリ受賞できなかったとしても、別に声がかかりそうな気もします。
ちなみに個人的にはプラダビルの作品が好きです。


また、1Fのスパイラルガーデンでは昨年より新設されたMARKET部門が同時開催されます。


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

工芸・クラフト、アクセサリー、プロダクト、ファッションなど生活を豊かに彩る作品の展示販売で、こちらは入場無料・予約不要なので気楽にみれますよ。

そして、受賞者へのその後のフォローが手厚いのもSICFの特徴であり、昨年度のEXHIBITION部門・MARKET部門のグランプリアーティスト展と受賞者展も同時開催。


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

SICF22 EXHIBITION部門 グランプリアーティスト展 チャンジンウェン「記憶容器」
SICF22 MARKET部門 グランプリアーティスト展 岩江圭祐「USEFUL?」
今気が付いたけど、二人ともタマビOBOGだったのね・・ムサビも頑張らないと。


一般の方はもちろんですが、美大生にとっては「同世代でこんなに頑張ってる人達がいるの?」「工学系出身だけどアート作品を作っちゃうわけ?!」と視野を広げることができるし、ムサビのCIやCLの学生さんで「これまであまり美術に触れてこなかったけど興味がある。でも美術館へ行くのはは・・」という方にはハードルの低い展示だと思います。
ぜひ!!


  • 昨年の様子(撮影:手羽イチロウ)

 
以上、すんごく広告記事っぽくなったけど、一銭ももらってない手羽がお送りいたしました。
そろそろメディア扱いでチケット一枚くらいくれないかな・・・(ぼそっ)。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。