ムサビ卒展に行ってきた!その3(彫刻・視デ・建築中心に)

大雪ですね・・の手羽です。今日は学内中に雪による卒業制作が生まれそうな予感。

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てなわけで、本日こちらが最終日なのです!
■平成27年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展

●会期:2016年1月15日(金)-18日(月)
●時間:9:00-17:00
●会場:武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
●特設サイト:http://www.musabi.ac.jp/sotsusei/

*駐車スペースはございません。お車でのご来場はお控ください。
交通アクセス

 

ムサビ卒展に関する今までの記事はこちら。ムサビへ出発する前にご覧ください。
【疑問にお答えします】2015年度 ムサビ卒業・修了制作展は1月15日から!
【ムサビ卒展の疑問にお答えします】いつ見るか。どう見るか。
【ムサビ卒展の疑問にお答えします】あなたの展示を宣伝しましょ!
【あなたの展示宣伝します】ルーブル美術館より広いムサビ卒展は本日1月15日から!
ムサビ卒展に行ってきた!その1
ムサビ卒展に行ってきた!その2(基礎デと芸文中心に)


土日が一番来場者が多いので、昨日まではパフォーマンスなど「その時間にいけないと見れないモノ」や教室外で見逃してしまいそうな作品を中心にあわただしくレポートしました。
今日いらっしゃる方はゆっくり鑑賞されたい方だと思うのでそんな感じで。
あ、土曜日に撮った写真でお送りします。

9号館WEBスペースにも作品がたくさん展示されてます。展示数は今までで一番多いんじゃないかな。
 


  • 今年のデ情はタイポものが多かったような。

9号館地下展示室も人が多かったですね。今年はゴミゴミしながらもなんとなくまとまりがあったような気がします。

しかし、この空デの作品とかアイドル部屋とか屋外作品は雪対策できてるかな・・・ムサビ卒展は3年に一度ぐらいの頻度で大雪とぶつかるんです・・・。


今日も学科ごとに紹介していきます。
まずは彫刻学科

2号館1階の木工工房。下の写真は大学院生の作品。
学部時代から手羽が注目してる作家さんで「剥製をアクリルで包む」でわかる人にはわかるんじゃないでしょうか。伊勢丹×MAUにも参加してましたね。
大学院時代はいろんな作品にアプローチしたけど、結局ここに戻ってきたそうです。本人は「戻った」と言ってたけど、でも作品のクオリティが数段上がったんじゃないかな。

 

2号館3階が彫刻学科のメインエリア。土曜日はちょうど講評をやってました。
2号館・・特に北側部屋は光線がきれいだから作品がよく見える(笑)
 
4号館でも彫刻は展示しています。


  • トイ・ヌードル。この作品、どこかで見たことがあるんだけど思いだせない・・。

これも4号館にあった作品なんだけど、手羽ちゃん卒展大賞候補作。
五美大展に行くと不思議なことに「ムサビっぽい」「タマビっぽい」という各大学のカラーがあることに気が付きます。教員の指導や設備によるものなんでしょうが、油絵や日本画でもそうで。
昔からムサビは良く言えば「大きくモノをとらえた作品が多い」というか、悪く言えば「詰めが甘い」というか(笑)
といっても私たちの時代よりもムサビ彫刻はすごくいい方向に進んでると思ってて、この作品は今までのムサビカラーを残しつつも、内面的なものと外面的な完成度が高く、「おっ、きたな!」と感じるものでした。
 

玄人目線で見ると、美術館に展示されてたこの作品もすごいです。
というか「これブロンズでしょ?いくらかかったんだ・・」と・・。

美術館1階には彫刻学科以外にもファインアート系大学院生の作品が展示されてるので、ここを見ずしてムサビファインは語れません。必ず!!

「美術館の彫刻」といえば、

この巨大ワニさんを彫刻学科の作品だと思ってみてた人いませんか?
実は版画の学生さんなんです。
ずーーーーーーーと紙を折って作ってました。近づいてみてください。


たまたま元版画助手さんとばったり会って話したんだけど、版画も昔とずいぶん変わりましたね。

デザイン・映像の世界だとレーザーカッターとか3Dプリンタ、プロジェクションマッピングなどの新しいアウトプット方法がでてきて、表現方法が変わることがよくあるけど、ファインアートの、しかも「版画」の表現なんて全然変わらないと思うじゃないですか。
版画もデジタルが導入されて一気に変わった時があったけど、ムサビ的にはこの1,2年は版画の転換点かもしれません。「なるほど。そういわれたらこれも『版画』なんだな」と感じる作品が多くて。「版画」の捉え方が変わってきてるというか。

ちなみに4号館で好きな作品はこれでした。油絵学科です。すんません。基本立体が好きなので(笑)

 
次に建築学科を。
 

建築学科のメインフロアは8号館3階。吹き抜けの赤い糸が目印です。
 

8号館と7号館の間の作品。


ところで、土曜日に行われた建築祭の第2部「卒制選抜講評会」を初めて見たんだけど、これが驚きで。
約30名の専任・非常勤の先生方による投票審査・1次選抜12名のプレゼン・応援合戦・2次審査を経て優秀賞や学科賞を決める・・・というもの。
この審査方法もすごいなあ、と思うのだけど、

得点を公開して審査してるんです。
こんなシビアな講評は初めてみました。さすが建築というか・・。

ちなみに結果はこちらで公表されてます。
建築祭2016 卒業制作選抜講評会が行われました!
ダントツ1位だった作品は9号館地下展示室(大)にありますのでぜひ。

本日ラストは視覚伝達デザイン学科を。

10号館3階がメインフロアになってます。
 


  • この作品どうやって撮ったのか全然わからんかった・・。

おっ。
マタニティーマーク どう考えますか?:朝日新聞デジタル
朝日新聞に出てた作品だ。
しかし、今年は
小平への愛 鳥瞰図に : 地域 : 読売新聞
これも齋藤ゼミだし、齋藤ゼミがかなり熱いです。

 


  • とりじん!!

去年10月に初の作品集「SUPER FLASH GIRLS 超閃光ガールズ」も発売された趙燁(チョーヒカル)さんの作品。デジタルのフェイスマッピングで展示場所は10号館111。たまたまチョーさんがいたから本人にモデルになってもらいました。「あ・・・もしかしてテバさんですか?・・・」って言われたくらい初対面でしたが。
いよいよ彼女も卒業なんですね。

こちらは7号館101にあるミロ『アルルカンの謝肉祭』をオマージュした作品。
でも、卒展で「オマージュしました」ってことを大きく表示しなくちゃいけない時代なんだなあ、と・・。
 

7号館103。えーと、手羽はこういう作品嫌いじゃないです(笑)
 

7号館110の作品。これも手羽ちゃん卒展大賞ノミネート作品。



さて、本日卒展最終日なわけで、5時から一気に撤収に入ります。
雪で大変だと思うけど、4年生はもう少し頑張ってね! 
ただ、寝不足と緊張感からの解放で気が緩んでる可能性が高いです。雪もあるし事故には気を付けて。
それとチャリンコね。卒展直前にチャリンコで転んでケガする人が多いんだけど、この雪の中のチャンリコはほんとに危険だからやめといた方がいいよ。卒展15条でも書いたとおり、この数日間は「いつもの自分と違うこと」を認識しときましょ。
荷物がある人は、頑張った自分のご褒美と思ってタクシー使いましょ。

以上、これはクッキーブロックで手羽が作ったんだけど、偉そうに彫刻を語っておいて、実は立体作りは苦手な手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。