【ムサビ卒展の疑問にお答えします】いつ見るか。どう見るか。

SNSでつながってる学生さんがことごとく「成人式行ってきました」と書いてて、「え。今まで20歳以下だったの?!そんな人と一緒にワークショップやってたの?!」と驚きを隠せない手羽です。うちらの学生の頃より皆さんしっかりしてますよね。いや、ほんとに。

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もう今週金曜日からなので、完全にこのモードに入らせてもらいます。


■平成27年度 武蔵野美術大学 卒業・修了制作展

●会期:2016年1月15日(金)-18日(月)
●時間:9:00-17:00
●会場:武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
●特設サイト:http://www.musabi.ac.jp/sotsusei/

*駐車スペースはございません。お車でのご来場はお控ください。
交通アクセス
 

学生による卒業・修了制作展 ぐるっとツアー
●2016年1月16日(土)
13:00-14:00
●2016年1月17日(日)
13:00-14:00
14:30-15:30
 *事前申込不要
 

 
よく聞かれるムサビ卒展に関する質問・疑問にお答えしています。
今までの記事はこちら。
【疑問にお答えします】2015年度 ムサビ卒業・修了制作展は1月15日から!



Q9.行くならいつがいいの?
これはいい質問っすね。

マニアックな見方をしたいのなら、手羽のオススメは金曜日です。
作品の完成度が高い状態で見たいなら、日曜か月曜。

というのも、卒展講評を既に終えた学科もあれば、展示された状態で講評をやるケースもあります。
油絵学科、彫刻学科、デザイン情報学科なんかは卒展中に講評をやる典型例。だいたい卒展週の木曜・金曜にやるもんだから、教員が学生さんに講評してる風景を見ることができ、どんなことを教授たちは指導してるのか知ることができます。デ情はいくつかのグループに分かれてやってるから遭遇率も高いです。
日曜には「優秀賞」「研究室賞」「教員賞」等が発表され、研究室によっては作品キャプションの横に貼られることも。 (デ情、芸文がそうだったかな?)

で、講評終わって「バンザーイ!」な人もいれば、教員から指摘された部分をすぐに修正する人もいます。なので金土あたりだと「調整中」「修正中」と書かれた作品がボチボチあって。
お客さんが「短い会期なのに調整中ってどういうことよ?!」と感じる気持ちもわからなくはないのですが、卒展は「以前作った作品の展示」ではなく卒展審査リアルタイム進行中の作品を展示してる場合もあるので、これは少しだけ勘弁してもらえると。なんせ卒業がかかってますから。
  
 

Q10.ムサビの展示は学科(フロア)ごとにまとまってないから分かりにくい。
ほんとそう思います(えっ)

ムサビは学科が建物に完全にまとまってなく、飛び地が多いんですよ。
しかも卒展時は普段使ってる演習室やアトリエはもとより、工房・スタジオ・倉庫も使うし、さらに共用教室や地下展示室、講義室、廊下、屋外も展示室になるので、「この建物にいけば●●学科の展示が見れる」と言い切れないんですね。
でも逆の言い方をすると、「安全上問題なければどこでも展示できる。文字通り学内全体が美術館」でもありますが(ポジティブ)。

視覚伝達デザイン学科を例にすると。
正門入って右側すぐの10号館3階に展示教室がまとまってますが、展示場所は7号館1階4部屋、8号館1階、10号館1階などに点在してており、さらに12号館や9号館の地下展示室、場合によっては屋外でも展示されてる場合もあります。なので「視デのメインフロアはどこですか?」と聞かれたら「10号館3階です」と即答で答えるけど、「視デはどこで展示してますか?」と聞かれると「えーと、10号館3階と1階と7号館と・・」となってしまう、と。


おおざっぱに展示場所を書くと、

2号館:油絵学科&版画、彫刻学科★、映像学科
4号館:油絵学科★
5A号館:日本画学科★、彫刻学科
5B号館:油絵学科
5C号館:油絵学科&版画
7号館:視覚伝達デザイン学科、空間演出デザイン学科
8号館:工芸工業デザイン学科★、建築学科★、空間演出デザイン学科
9号館:デザイン情報学科★、芸術文化学科★
10号館:視覚伝達デザイン学科★、空間演出デザイン学科★、基礎デザイン学科★
11号館:彫刻学科
12号館:映像学科★
体育館:工芸工業デザイン学科(テキスタイルコース)
美術館:ファインアート系大学院
地下展示室:大型作品


だいたいこんなところです。★がついてるところに学科研究室があるので、一応そこがその学科のメイン建物・フロアにはなります。
あ。来年からは工芸工業デザイン学科の展示は14号館ですね。ラスト8号館だな。
 

もっと大雑把に書くと。
正門から見て左側(2号館から6号館まで)に油絵や彫刻、いわゆるファインアート系、右側(7号館以降)にデザイン系の建物がまとまっている、という「ムサビの法則」があります。

それ以外の建物にも展示はあるんですが、ファインかデザイン、どっちに興味があるかで右優先で行くか、左優先で行くか決まると。
正門でもらえる卒展パンフに名前と展示場所は書いてあるけど、より詳細な情報が掲載されてる学科独自の卒展パンフを作ってる学科もあるので、それをゲットするともっと動きが楽になります。
例年だと視覚伝達デザイン学科、映像学科、芸術文化学科、デザイン情報学科は独自パンフを作ってるし、空デがイベントタイムテーブルを配ってたりします。建築もあったかな?


 
Q11.●●さんの展示はどこですか?
学内歩いてるとこう聞かれることがたまにありまして。「何学科の学生さんですか?」と聞き返すと「ナントカデザイン科と言ってました」と返ってくることが・・・これが結構あって。
本人に電話やLineなりで場所を確認すればいいのに、と思うのだけど、
・ネットで名前だけ知って見に来る方
・驚かせるためにこっそり見に来る友達
・お子さんに秘密で見に来る保護者
というパターンのようですね。
でも、ムサビには「●●デザイン学科」と名称がつく学科は5個あり、対象人数は700人以上になります。この情報だけで場所を特定するのはかなり厳しく、知り合いの展示へこっそり行く場合は、少なくとも学科名をちゃんと確認しといた方がいいっす。
学科名と本名さえわかればQ10に書いた卒展パンフや学科別パンフで調べることができますので。


Q12.アニメ作品見たいんですがどこにいけばいいですか?
これもよく聞かれる質問。
アニメを作ってる学科は単純に考えれば視覚伝達デザイン学科と映像学科で両学科は上映スペースもあります。上映系は結構時間が取られるので早めに来た方がいいですよ。
ただ、油絵学科などでも卒展でアニメ作る学生さんが普通にいるので、「●●学科=アニメ」という解釈はムサビでは成立しません。これは油絵学科の学生さんがアニメを提出しても、コンセプトがしっかりしてればちゃんと評価される、ということでもありますが。

個人的には時間に余裕をもってお越しいただき、特定の学科・領域だけじゃなくいい意味でムサビで迷子になってほしいな、と思ってます。
「アニメに興味がある」と言ってる人は今はアニメしか知らないだけで、実はメディアアート系や電子工作系も好きな可能性が高いんじゃないでしょうか。例えば視デの古堅ゼミやデ情の井上・白石・高山ゼミ、映像のシャルルゼミ部屋も一緒に見るといいかも。もしくは「平面作品」という意味では日本画かもしれません。
「彫刻しか興味ない」という人も工デのクラフトやインダストリアルデザインの方が合ってるかもしれないし、本当は空デ・片山ゼミの店舗設計系の方が相性いいかもしれない。
「グラフィックデザインしかやりたくない」という人は基礎デの原ゼミ部屋もいいけど、視デの齋藤ゼミや芸文の今井ゼミも見ると「そうか。デザインってこういうことなんだな・・・」と気が付くはず。

ぜひムサビ卒展で「領域のカオス」を味わってください。


さーて、ムサビ生で自分の卒展展示やパフォーマンスを宣伝してほしい人はガシガシメッセージください!!提灯記事書かせてもらいます。
10人ぐらいは来場者が増えると思いますから遠慮なく(笑)



以上、声に出して言ってみたい日本語は「妻の北川景子です」な手羽がお送りいたしました。MSY、サビ展をろしく!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。