【ビダニュー】不動産屋さんへ行く時の4つのポイント

「どこが『美大に入学する人向け』情報なんだよ。普通の大学生でもいいじゃん」とお思いでしょうが、はい、全くその通りです、の手羽です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

美大に入学される方の疑問に答える「ビダニュー」シリーズをお送りしています。
これまでの話はこちら。
【ビダニュー】美大新入生の疑問に答えます。まずは「どこに住むか?」
【ビダニュー】自宅組の悩み「大学に毎日通えるか?」
【ビダニュー】1人暮らしの選択肢はいくつかある。
【ビダニュー】手羽流アパートを決める10のポイント前編
【ビダニュー】手羽流アパートを決める10のポイント後編


お風呂にする?ご飯にする?それともビダニュー?(照)
・・・うーん、一番迷ってるのは手羽だなあ・・。
 

地方上京組には合格後最初のハードルがアパート探し。
その間はホテル住まいになるし、急いで決めないといけないし、手羽もすんごく苦労したんですよね。住まい編は美大生向けというより地方上京組の何かの役に立てば、と。


アパート探しシリーズラストは「決めるポイントも固まった。よし、不動産屋さんを回るか」の時に役立つ情報をお送りします。今ならアパートはネットで探す人も多いでしょうが、やっぱり最後は地元の不動産屋さんで足を使って探すのが一番だと思ってまして。
 

まず周辺地図を買おう
コンビニか本屋で住もうと思ってる場所の周辺地図を買ってください。
できれば大きく広げられるやつ。
そして、いつでもどこでも広げられるようにそれを持ち歩いてください。どんどん書きこみ入れて。
「えー。人前で地図を見るのって田舎ものっぽくて恥ずかしい・・」と思うのは田舎もんだけ、全然恥ずかしくありません。不動産屋さんでも、不動産屋さんが用意した地図を見るのではなく、その地図で確認するようにするといいよ。もちろんGoogleマップでもいいちゃいいんだけど、位置関係をサっと確認するには広げられる紙の方が便利なんですよね。

アパート探しで一番困るのは「土地勘がないこと」なんです。
受験の時にガラガラを転がしながら「ムサビって駅から遠いなあ・・」と思いながら歩いたでしょ?あれは不安だから長く感じただけで、実は結構駅から近いことが住んでみてわかります。しかもチャリンコがあればあっという間ということも。
地図があると、いろんな情報がわかってきます。近道があったり、車じゃ通れない道があったり、そんなところにコンビニがあったり(潰れてたり)、玉川上水を渡るための橋があんまりないから直線距離では大学に近いけど遠回りしないと反対岸にいけないとか。

あ。そうそう。
ムサビの中に都市計画道路が走るので、この3月末までにその敷地にあった建物を取り壊し移転作業を進めてるんですが、


  • 先週の段階で木工工房・金工工房は取り壊され、後は陶磁工房だけ。3月中に更地になります

その計画道路はどこにつながるかというと、まずは立川方面(五日市街道)につながります。(完全な全線開通はウン十年先のことだと思いますが・・)
4月に玉川上水にできた「百石橋」が開通するので、
小平3・4・23号線の新しい橋の名前は百石橋に決定|東京都小平市
五日市街道方面から青梅街道方向への新たな接続が生まれ、立川通りや府中街道の渋滞緩和にもつながるし、立川方面からムサビへの車のアクセスが飛躍的に良くなるんですね。
1,2年以内に「ムサビへの交通アクセス」に立川ルートも記載されるんじゃないかしら。
それくらい画期的なことなんだけど、ムサビ近辺の地形がわかってない人は上記サイトに出てる地図を見てもなんとも思わないはず。知ってる人、もしくは周辺詳細地図があると「おおお。ここがつながると随分立川が近くなるなあ」と把握しやすくなると。




不動産屋さんのテクニック
これは全国の不動産屋さんの常套手段なんですが、

1件目・・値段は希望通りだが、ボロ
2件目・・希望通りの間取りだが、高額
3,4件目・・予算よりちょっと高いが、ほぼ希望通り


てな感じで、だいたい最初にボロボロの家を見せられて、3件目ぐらいに「予算よりも高いけど、条件にあう物件」を見せられます。そうなると、3,4件目がとすんごくよく見え、「自分の見積もりが甘かったんだな・・予算オーバーだけどここにしちゃえ」と決めてしまう。心理学を使ったテクニックですね。

あ、こういうのがいけないってわけではなく、「そういうもんだよ」と知っておくのが大事で。
場合によっては
「この物件は希望者が多いので今決めた方がいいです」
「今決めていただけるならちょっと割引きます」

みたいなことも言われます。これはそういうもんだと思ってあきらめましょう(笑)
家探しはそこからの粘りが大事で、「不動産屋さんを何軒か回った方がいい」ってのはそういうことなんです。



家は3回建てて初めて満足できる家を建てられる
こういう格言があるんですが、手羽は35年ローンで夢の都内一戸建てを建てた経験からしても、つくづくそう思います。
建売ではなく、いろいろ「こうして欲しい」とリクエストを反映してもらった家ではあるんですが、
「玄関にコンセントを作っておくべきだった」
「庭だけじゃなくて家正面にも蛇口をつけておけばなああ」
「不動産屋さんが言ったように1階は曇りガラスの方が良かったな・・」
なんてことは住みだしてから気がつきました。
「昔『あの建売の家、マッチ箱みたいに薄っぺらい。よくあんな薄っぺらい家を買おうと思うよな。プププ』とバカにして笑ってたけど、普通のサラリーマンの給料だと都内にはあのバカにしたマッチ箱のような家しか建てられないなんだなあ(涙)」という現実にも。。

これは賃貸でも同じことがいえます。
最初から「おお!最高のアパートだ!!」と満足する人は少ないもの。
安いんだけど微妙に駅まで遠い。
部屋の中は悪くないんだけど、隣の人の音がうるさい。
ロフトがオシャレだと思ってロフト付の部屋を選んだけど、夏は暑くて使い物にならない。
西日が強い。などなど・・・。

それを反映さえて次の家を探すときに反映させる、つまり「勉強させてもらった」と思えばいいし、100%を求めて物件を探したらいつまでも決まりません。いいものが早い者勝ちで決まっていくのが不動産なんで。
「ここは譲れない」というポイントさえあれば、学生時代に3回引っ越す人は少ないと思うけど、2年後ぐらいには引っ越すつもりで選ぶぐらいがいいですよ。



最後は運と縁
はい。ビダモンでも書きましたが、やっぱり最後はこれに尽きると思います。
手羽はアパート探しで何軒か不動産屋を回り、朝1で入った不動産屋さんに(3件目で)紹介された物件が、予算を2万オーバーしちゃうけど新築8畳フローリングで、とっても印象よかったんです。でそこを第1希望にして夕方電話したら「惜しい。先ほど決まりました」と言われました。

でも電話を切った後に「・・考えてみたら8畳で広いと思ったけど、全く収納スペースがなかったしキッチンスペースも部屋の中にあったから実質的な使えるスペースは6畳以下だろうなあ。だったら収納スペースとキッチンがある6畳の方がいいか。それに月2万円の違いは敷金礼金入れて年で30万円の違いってことでしょ?(当時は敷金礼金2・2が普通だった)。冷静に考えてみると年30万円のオーバーって大きいなあ・・それを気がつかせてくれたってことか」と思えるようになり、第2希望のアパートに決めました。
仕送り額は事前に決まってたんで、もし第1希望の家に決まってたら年30万円の生活費の制約がかかっていたはずで、結果オーライだったと思ってます。

また、たまたま入った不動産屋さん、そして対応してくれたスタッフさんとの相性もあるはず。自分は静かなタイプが好きだけど、押しが強い人・人の心にズカズカ入ってくる人が好きな人もいるだろうし。
最後は「運と縁」を信じるしかないっす。
全然ダメだったら、賃貸なんだから契約更新の2年後に引越せばいいだけなんだしね。


というわけで、ビダニュー住まい編はこれにて終わり。
次回は「アパートも決まった。さて、新生活のためには何が必要か?」です。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。