武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジは機能を市ヶ谷キャンパスに移し、デザインハブでの活動を2020年12月に終了することになりました。
これまでの記事はこちら。
■武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジの機能移転について
■デザイン・ラウンジの歴史と活動を振り返ってきた
■手羽、デザイン・ラウンジをおおいに語る
■「見えてないデザインー社会に問い続けるムサビー」展が11月14日から開催!!
■「見えてないデザインー社会に問い続けるムサビー」に行ってきた
■「見えてないデザイン、社会に問い続けるムサビ 」をオンラインで見てみた
今回はデザイン・ラウンジに関するラスト記事です。
2020年12月13日(日)、
デザイン・ラウンジとして最後の企画展 「見えてないデザインー社会に問い続けるムサビー」が無事に終了しました。
終了といっても、
プラダンと板材で構成されてる展示什器はカート4台にすっぽり収まり、これから全国各地を二年にわたって行脚します。実はここからが社会に問い続ける本当の「見えてないデザイン展」なんですよ(笑)
展示が終わってもラウンジのスタッフの仕事はまだ残っていて、まずは、インタビュー記事の更新。
■【magazine】スペシャルインタビュー2020 第9回「大学から社会への繋がりとデザイン・ラウンジ」
最後のインタビュー記事が公開され、ラストはクリエイティブアソシエーションCEKAIの加藤晃央さん、井口皓太さん、小松健太郎さん。
加藤くんはこのPARTNERをやってる(株)モーフィングを学生時代に起業した人で、新学科構想の時に手羽が「眠い目をしてない加藤くんみたいな人を輩出するのが新学科の目標」と企画書に書いたくらいで。
加藤君たちとラウンジとは、2017年にクリエイタークレジットデータベース「BAUS(バウス)」のプレス発表会をデザイン・ラウンジでやったり、
■【その「次」へいけるか】BAUSオープニングイベント@ラウンジに行ってきた
同じく2017年に
■東京ミッドタウン・デザインハブ 第70回企画展「ハブとマングース」
をラウンジと一緒にやったりした関係があります。
あ、そうそう。WEB記事といえば、
■スペシャルインタビュー2020 第五回「デザイン・ラウンジとこれからの集まる場」
で紹介した折り詰め会は無事に100回開催されました!
月1開催で100回ってことは8年以上続いてるってことであり、ほんとすごい。
で、今後の活動について発表されて、
■101回目以降の折詰め会について
101回目以降もあるそうですよ!!参加希望の場合は上記リンクからfacebook折詰めページの[グループに参加]を!
この他にもラウンジスタッフはやることがあって、紙の最終報告書を現在作っています。そこではラウンジディレクターだった井口先生のインタビュー記事が掲載されます。
また、
最後の登壇者がDマークをもった集合写真から、
邪魔だった床のケーブルをフォトショップで消したりしてます。
今後デザイン・ラウンジを紹介する時に何度も使われる写真になるだろうからね。いい仕事したと思う(笑)
そして12月14日(月)、デザイン・ラウンジの撤収期間に入りました。
本当だったら8年以上の思い出が詰まったラウンジにべったり張り付いて、片付けの邪魔をしようと思ってたんだけど(本気)、こんな体調なもんなんで行くことができず。
でも、中島信也さんが震災の時に「私達クリエイターは震災では直接役に立たないかもしれない。でも、彼の地を想う想像力がある」とおっしゃっていましたが、手羽もスタッフからリアルタイムに送られてくる写真を見ながら、ラウンジのことを想うことに。
というわけで、妄想で最後の日のことを書いていきます。
この紫の髪の子はちゃんと片付けをしてるかな・・。
そして12月17日(木)、鷹の台キャンパスや市ヶ谷キャンパスに備品が運ばれていきます。
居場所も机もないから、アシスタントディレクターの加倉井さんも隅っこで仕事を。
あっという間に
空っぽに。
これは事務エリアとの境に使ってたパーテーションなんですが、この写真を見て、ラウンジに什器が納品された時のことを思い出しました。
そういえば、こうやって分解されて納品されたなあ・・。
(回想シーンに入る)
ミッドタウンは工事や大量の納品は営業時間が終わった深夜じゃないとダメなルールなので、ラウンジを作ってる時は昼間鷹の台で仕事して、仮眠したら夜中にミッドタウンに行く生活をしてました。
E&Yさんがレイアウトを決めたのは夜中の3時ぐらい。(この日に決めたレイアウトを基本として8年間ずっとやってきました)
ちなみにこの時ふてぶてしく立ち会ってた施設管財スタッフも今やグループ長です(笑)
もう9年前だから知らない人も多いと思いますが、ムサビが入居する前は、九州大学さんが「九州大学・芸術工学東京サイト」を運営されていて、
■「九州大学・芸術工学東京サイト」の設置について
バーテーブルや高そうな椅子が入ってて、ゼミなどで使ってたそうですが、正面にパーテーションが立ってるので、中で何をやってるか見えず、お世辞にも「開かれたスペース」ではなかったんですね。
なのでラウンジのコンセプトをアンチテーゼ的に「開かれたスペース」「社会との接触」にし、家具も柔軟なレイアウトが取れるものを選択しました。
テーブルを使ったワークショップ形式や
椅子のみのレクチャー形式レイアウト、
少人数の研究会方式、
子供向けのワークショップに対応したり、
プレス発表の会場になったりね。
たかだか150㎡ぐらいのスペースをこれだけいろんな使い方をし、600以上の企画を実施できたのは、E&Yさんの家具の力が大きかったかもしれません。
そして、12月18日(金)、ラウンジの最終日。
学長や井口先生はデザインハブの皆さんに最後のご挨拶をされたそう。
お二人は感慨深いものがあったでしょうね。手羽はこの場にいたら泣いてたかも。
ただ、「市ヶ谷キャンパスができたらラウンジを閉じよう」と一番言ってたのは、実は井口先生と手羽でした。
六本木の東京ミッドタウン、JDPやJAGDAのデザインハブに参加し続けるメリットは大きいから「残った方がいい」という意見も学内に多かったんだけど、「ただそこにあればいい」ってわけじゃなく、コンテンツを発信し続けるのってすんごく大変だから予算・人手・体力は集約した方がいい。
また、こういうのって一度始めちゃうとなかなかやめられないもんで、人が入れ替わると数年後に「なんで続けてるんだ?」なことになりがち(笑)
作った井口先生と手羽の目の黒いうちに決断しないと多分タイミングを逃してズルズル続けちゃうだろうなあ、と。
では、最後にお礼を。
いつも掃除をしてくれてた清掃業者の方、親切にいろいろ教えてくれたミッドタウンマネジメントの皆さん、運営を支えてくれたJDPやJAGDAのデザインハブの皆さん、企画やイベントに参加された皆さん。
9年間どうもありがとうございました。
そして、
この二人のアシスタントディレクターあってのデザイン・ラウンジでした。
いきなり六本木にほっぽり出して、「なんかうまい感じにやってね」ですからね。取り回しが大変だったと思います。
社会連携チーム、ラウンジスタッフの皆さんも本当にお疲れ様でした!
さて、デザイン・ラウンジの後に入る団体は今まで秘密でしたが、いよいよ発表されました。
こちらをご覧ください。
■東京ミッドタウン・デザインハブについて
はい、そうなんです。
タマビさんなんです!
まだ大学WEBサイトには書かれてないけど、デザインハブで発表してるから解禁ってことでいいですよね?
にしても4月からなんだな・・だったらこんなに急いでムサビは退去する必要なかったんじゃ・・ま、いいか(笑)
自大学のことは2の次で、美大のためにいろんな学科や教員が協力してコンテンツを作り、それを職員がいろんな部署と連動しながらコントロールするのはムサビの専売特許で、タマビさんは昔から苦手のような気がします。
でもデザインハブという出島でタマビさんがどんな運営をされるのか楽しみにしてます。
■【ムサタマバトル勃発?】タマビ「クリエイティブリーダーシッププログラム(TCL)」開講発表記者会見に行ってきた
恐らくTCLを中心にいろんな活動をされるんでしょうね。
ちなみに18日は家でおとなしく
■「企業経営へのデザイン活用度調査」オンラインセミナー開催 | 公益財団法人日本デザイン振興会
を見てたんだけど、永井先生はTCLの宣伝ばかりされてた(笑)
ムサビは次のステージに先に行きますんで、タマビさんも六本木でデザイン経営を頑張ってください!
以上、
武蔵野美術大学 デザイン・ラウンジ、これにて終了!の手羽がお送りいたしました。
皆さんへの感謝を込めて動画を作りました。
デザイン・ラウンジの活動に関わったすべての人に捧げます。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。