Tokyo Midtown Award 2018アートコンペ2次公開審査会に行ってきた

2018年8月15日(水)

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そこまで引っ張るネタでもないけど書かなくちゃいけないネタが続いちゃって、1週間たってしまった・・・。


8月8日(火)、


Tokyo Midtown Award 2018アートコンペ部門の2次公開審査会に参加したのでそのレポートを。
場所はミッドタウンタワー4階のカンファレンスです。
あ、普段なら会場の様子をバシバシアップするところですが、会場内の撮影や電子機器での記録はNGなので会場の写真が全くありません(上記写真はオフィシャルアカウントから)
どこまで言っていいのかもわからないけど、資料も配られたし、多分このあたりまでなら大丈夫だろって範囲で書かせてもらいます。


Tokyo Midtown Award 2018アートコンペは236作品の応募があり、男女比は女性52%・男性46%。
応募年齢分布は平均年齢29.9歳で、1番多い層が35歳と32歳の16名。去年も多いのがこのあたりの層なので、「大学を卒業して10年。なにか大きな結果出したい」という年齢なのかもしれません。

で、2次に残った12人の最終学歴(大学院・在籍生含む)は、
・東京藝術大学4名
・広島市立大学3名(1名在籍中)
・武蔵野美術大学2名(1名在籍中)
・IAMAS1名(在籍中)
・岩手県立大学1名
・京都造形芸術大学1名

(資料では「東京造形芸術大学」になってた。いろんな大学が混ざってる感w)
となりました。
女性が12名中8名と今までで一番女性率が高いかもしれません(正確なデータは不明)。といっても今の美大女性比率で考えれば妥当な数字ではありますが。
それにしても去年「広島市立さんが増えてきたなあ」と感じたけど今年は第2勢力になっちゃった。しかも今年はタマビがいない・・東京私立美大の牙城はムサビが守らないと・・。


そうそう。一番驚いたのが、つい先週まで一緒に東工大合同ワークショップをやってた学生さんが2次審査に残ってたんですよ。
会場で資料見てびっくり。
数日前の合同ワークショップ最終プレゼン前に「人前でプレゼンするのが苦手で卒制でも先生から指摘された。それを克服するためにできるだけこういう場に出るようにしてる」と言ってた学生さんが、ミッドタウンアワード公開2次審査で元気にプレゼンやってるわけです。
手羽はほぼ「運動会で頑張る子供をウルウルしながら応援するお父さん」の目で見てました(笑)
頑張る人は結果がついてくるってことなのかも。
なんとなくプレゼンシートの作りが手羽っぽかったのは気のせいかな。
 

手羽がアートコンペ2次公開審査会を見学するようになって5年目。
授賞式にもこの5年は参加するようにしてるから、ちょっとしたミッドタウンアワードマニアです。
コンビニ定員がよく来る客にこっそり「アンパンさん」(いつもアンパンを買うから)等とあだ名をつけてるって話を聞くけど、そろそろ「クネクネさんがまた来てる」とアワードスタッフに言われてるかもしれない。
ま、審査員やスタッフの方からすれば不思議な存在でしょうね。ライターさんでも代理店さんでもなく研究者でもなく教員でもなく学生でもなく作家でもなく「美大愛好家」と名乗ってる大学職員が毎回公開審査と授賞式にいるんですから・・。

そんなクネクネさんがもっとも注目してたのが「作品の傾向が変わるのかどうか?」でした。
というのも、ミッドタウンアワード11年目ということで今年は審査員が一新されたんです。





そしてムサビ空間演出デザイン学科の鈴木康広先生の5人。
ちなみに大巻さんと鈴木先生の作品は、道後オンセナート2018で展示されてます。参加アーティストが豪華!
ちなみにちなみに素直な手羽は「2年に1回がビエンナーレで、3年に1回がトリエンナーレで、4年に1回がオンセナートっていうんだな」と何も疑いもなく信じて、3分後に「・・・あ。オンセンとアートでオンセナートか・・」と気が付きました。こういうやつが高級布団を買わされる。

一新されたといっても前回から川上さんと鈴木先生は残ってるわけですが、新しいメンバーによるアートコンペがどうなるのか、以前よりインスタ系と装置系が増えるのかな?とかそういういやらしい視点で参加してました。(どこが素直)
 


初回の審査ということもあってか、プレゼンテータよりも審査員の方が緊張してたかもしれませんね。
去年まで審査員の皆さんは仲良くて(10年も同じメンバーでやってるわけですから)休憩時間とかキャッキャしてた感じだけど、見てる限り雑談もほとんどなく。
なにより鈴木先生のコメントをフォローしてくれる人もいない(笑)

でもさすがというか「ああ。手羽もそこ聞いてほしかったの」と感じるシーンが何度もありました。
審査員が変わってもやはり聞かれることは同じで、
「なぜそれを作ろうと思ったのか?(コンセプト)」
「なぜそれをその場所に置きたいと思ったのか?設置する意味はあるのか?(場所性)」
「なぜその素材や表現でやりたいのか?(芸術性)」
「ほんとにそれを作れるのか?設置できる?公共空間に置ける?危なくない?(現実性)」
「その表現は新しいか?(独創性)」

の5つです。特に「サイトスペシフィック性」は問われていたような気がします。

こう書くと「それって当たり前じゃね?本人も想定してんじゃね?」と思うかもしれませんが、意外とちゃんと答えられる人が少ないんですよね・・・。
あ、「ちゃんと言語化できないとダメだ」という意味ではなく、アワード審査員は作家やキュレータ等専門家なので熱く見せられればこの場ではそれでいいと思ってます。(相手が一般の方だと共通言語である「言語化」をする必要があるけど)

「あの人とあの人は通るだろうなあ」と思いながら午前中だけチェックして会場を後にし、午後はここへ行った、と。


で、一昨日、2次審査通過者が発表されましたよっ!
【アートコンペ】最終審査に進む6作品が決定しました。|Tokyo Midtown Award 2018
・青沼 優介さん(武蔵野美術大学大学院修了)
・泉 里歩さん(武蔵野美術大学大学院在籍)
・高 瑞雪さん(広島市立大学大学院修了)
・下村 奈那さん(東京藝術大学大学院修了)
・田中 優菜さん(広島市立大学在籍)
・YU SORAさん(東京藝術大学大学院在籍)

で、たまたま藝大・ムサビ・広島市立大2名ずつで、うち各1名が在学生という結果。
なんと6名中5人が女性です。多分過去最高の割合で去年のアートコンペ・デザインコンペは両方ともグランプリが女性だったし、もう少し男性は頑張らないと。

6名は入賞決定で、この中からグランプリと準グランプリが選ばれます。
発表は10月19日(金)!
今年こそムサビがグランプリ獲りたい(涙)


以上、来年のミッドタウンアワード学内説明会でその人に語ってもらうのが小さな夢な手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。