【大学職員に求められるもの】大学職員への道2

2018年4月30日(月)

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2018年4月30日現在、学校法人武蔵野美術大学と学校法人多摩美術大学が専任職員の募集を行っています。

学校法人多摩美術大学 事務系専任職員
●雇用形態:事務系専任職員
●応募条件:2019年3月に4年制大学/大学院修士課程を卒業見込み/修了見込みの方
●募集人員:若干名
●応募締切日:6月18日(月)エントリー締切
エントリーサイト


学校法人武蔵野美術大学 専任職員
●雇用形態:専任職員(総合職)〈正職員〉
●募集人員:若干名
●採用期日:平成30年10月1日(予定)
●応募条件:
(1)4年制大学卒業以上
(2)平成31年4月1日時点で30歳以下(若年層の長期キャリア形成を図るため)
●応募締切日:平成30年5月31日(木)エントリー完了、6月1日(金)書類必着(17:00)
エントリーサイト

タマビは新卒、ムサビは10月採用なので中途採用ということですね。

というわけで、大学職員・美大職員について、数回に分けてお届けしています。
前回までの話はこちら。
【タマビとムサビが専任職員募集中】大学職員への道1

今回は「大学職員に求められるもの」という話を。
あ、TOP画像は立命館大学職員採用情報ページから。
 

ちょっと前まで大学業界では「大学職員はスペシャリストであるべきか、ジェネラリストであるべきか」という論争をやってた時期がありました。研修に参加するたびにこの話が出てたっけ。
当時は「全員スペシャリストであるべき派」を指示する声が多かったけど、なんとなく現在の現場感は「ジェネラリスト派」、つまり「やっぱ、一方向から批判するだけの人より、いろんな立場や視野から意見言えて見通せる人の方がよくね?」派が昔より強くなってきてるような気はしてます。

スペシャリストの存在は必要なんだけど、「中堅になりました。でも他の部署がどういう仕事をやってるか、他大学の状況がどんな感じか全然知りません」となった時の怖さを実感し始めたのかもしれません。その人の成長・伸びしろや数年後の組織のことを考え、「若いうちにいろいろ経験した方がいい。スペシャリスト(プロフェッショナル)は数人でいい」という流れになってるんじゃないかと。
なので多くの大学では数年で部署を移動する「ジョブローテーション制度」を導入しています。ムサビや女子美はだいたい3~5年で別の部署へ人事異動することが多いですね。タマビは・・20年ぐらい同じことが多いかな?


手羽を例にすると。

最初は教務課に配属され、情報システム課→企画広報課と異動しています。
・・この話を若手職員にした時に「それで手羽さんはサーバー系に詳しいんですね」と言われ、「あ、それを知らない世代がもういるんだな・・年取るはずだ」とショックを受けたことがあったっけ。情シス時代は大学WEBとサーバ管理やってたんで、当時はLinuxコマンドもHTMLもCSSも一応は書けてました。もう全部忘れたけど(笑)

んで2008年は企画広報課でムサビ日記やムサタマトークをバリバリにやってた、大学広報人として一番脂がのってる時期でした。

こんな風に紹介されたこともあったっけ。
【武蔵野美術大学】学生参加型の大学ブログから伝える“リアルな美大の日常”|広報・マーケティング向けブログ|ネットPR.JP
これは当時のムサビWEBですが、デザインを学生さんに作ってもらい、WEBは私が管理してたんです。うーん、今見ても情報カテゴリがちゃんと整理されてるのがわかるなあ。
ってなに、この超自画自賛(笑)
 

そんな折、突然の法人企画室への異動が発表されたんです。
法人企画なんてバックオフィス中のバックオフィスで、正直「このタイミングで異動させるなんて上の人は人を見る目がない!」「手羽を広報から出すなんて、ムサビがどうなってもしらんぞ!」とふてくされた時期もありました。でも、あのタイミングで「法人業務」を経験できたことは、今思えばすごくありがたく感じてます。多分広報課のままだったら「ムサビ愛好家」であっても「美大愛好家」なんて発想は生まれなかっただろうし、美大日記もやらなかったはず。
当時「手羽が広報からいなくなるなんてありえない!」と言ってくれる教職員もいましたが、組織である以上1年後にはなんとかなってるし、3年後にはそんなことさえ忘れさられてることも経験しました(涙)
未だに「広報の手羽」と呼ばれることがありますが、もう広報課よりも法人企画室在籍期間の方が長くなってしまった・・。


そして今は社会連携チームも担当しています。
恐らく今大学で重要視されてる業務が「社会連携」と言っても過言ではないはず。
あ、産官学連携、社会貢献、公開講座、大学間連携など「研究成果の社会への還元」「社会とのつながり」を社会連携としています。
で、薄々気が付いてる人がいるかもしれないけど、ムサビ公式WEBサイトを見てほしいんです。

Specialで紹介されてる6企画中3本(αM、アートナイト、地域フォーラム)は社会連携チームの企画なんですよ。他美大さんWEBサイトに出てる情報のほとんどが「入試関連情報」「卒業生・教員の活躍紹介」なのに対し、これがムサビの特徴になってきてるんです。ってなんだ、この超自画自賛は(笑)

「教育研究効果」、そしていやらしい話「広報効果」が高く、なおかつ「組織企画力」「教職協働力」「学生や職員のモチベーション力」「つなげる力」が必要なのが「社会連携」です。それもあってか「広報・社会連携推進室」とひとくくりの組織にしてる大学もよく見かけます。(「新しい組織作るにも人が足りないし、どの部署の業務にする?うーん、わかんないから広報と一緒にしとけ」でそうなってる可能性も高いけど)
でもいきなり社会連携チームに配属されてもやれることは限られてたはずで、教務課と広報課での経験があってこそ、と思っています。「知識」よりも「経験」「企画」「見極め」とかかな?
あ、もちろん手羽の手柄ではなく、様々な部署を経験してるスタッフの、少ない人数での頑張りによるものですけどね。
てなわけで自分の経験値からも手羽は「若い時はいろんな部署を経験した方がいい。それが組織としても本人にとってもいいはず」派です。


・・と、自分の自慢も含めて(笑)いろいろ書いてきたのは、「『大学職員』といってもいろんな仕事がある」ということを知ってもらいたくて。
どうしても学生さんが知ってる教務など学生窓口に目がいきがちですが、「学校法人」を動かすためには法人企画、施設管理、総務、人事、経理、IR、監査など学生との交流がほとんどない『バックオフィス部署』も絶対に必要なんですね。そして、どこに配属されるかは全くわかりません。でもどこに配属されても「ポジティブ力」さえあれば自分の糧になりえます。
なので面接で「入職したら、自分の大学時代の経験を活かして学生さんへは優しく対応したいと思います」と強く言っちゃうと「ああ。この人は大学のバックオフィスの存在知らないんだな」と思われるかもしれないので気を付けましょう、とアドバイス。


以前の大学職員って「大学の事務処理をする人」ぐらいの扱いだったけど、今は文科省で話し合われるレベルになっています。
大学の事務職員等の在り方について|文部科学省大学教育部会(第44回)
教育研究の高度化・複雑化に伴って、大学事務職員の業務や「求められるもの」も変化している・・って話なので、参考資料含めて職員採用試験を受ける人は読んでおいたいいし、大学教職員も知っといた方がいいっすよ。


以上、昔から教員の「事務方(ジムカタ)」という表現が好きくない手羽がお送りいたしました。
「お前らは事務でもやってろ」という印象を受けちゃうのは私だけでしょうか。

いよいよ次は美大職員の話。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。