【東京へ行く理由】ムサタマトークin熊本レポートをやってきた!!!!

熊本から帰ってきたら、あかりちゃんから「お父さんの仕事はなんなの?」と本質的な質問をされて答えられなかった手羽です。

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これまでの話。
【肉も魚も水も旨い】熊本に行ってきた!
【The Wonder of Kyushu】熊本市内を観光してきた!!
【会いにいく】九州美術ゼミナールに行ってきた!!!

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さすがにこれ以上ひっぱれないので、今回の主目的であるムサタマトークについて語りましょう。

その前に雨の熊本城で、さんざん米山さんにバカにされた話がありまして・・・。

ムサタマトークは事前に米山さんと「今回伝えたいメッセージは何か?」を軽く打ち合わせをし、それを説明するためのパワーポイントの内容・構成は全部手羽に任されてます。
米山さんが中身を見るのは本番で、例えるなら、ザ・スライドショーでスライドを準備する「みうらじゅん的役割」が手羽で、当日それを見て、その場でああだこうだ言う「いとうせいこう的役割」が米山さん。わかりにくいか。

で、本番当日18日、二日酔いの朝作業中、「おっと。マメに保存しないと。手羽は作りかけのデータを消しちゃうようなおバカさんではないのだ」と途中保存しようとしたら、「USBメモリがいっぱいっす」とメッセージが。USBの中のいらないデータを削除してまた保存をかけると、今度は「本体の容量もいっぱいっすよ。ぷぷぷ」と言いやがる。
「ちくしょー!こうなったらいらないアプリ全部消してやる!!」とポチっとアンインストールボタン押したら、ofiiceを消しちゃって・・・つまり、ワード、エクセルはもちろんのこと、パワーポイントまで消しちゃったの・・。

作業終了(涙)

東京でとりあえず見せられる状態には作ってあったので最悪の事態は避けられたんだけど、熊本で仕上げるつもりだった部分が全部パー(涙)
米山さんから「ふつう、当日朝にそんなことやる?しかも何、この大雨?!もう手羽さんパワーが炸裂しまくってるねー」と雨の熊本城で。

こちらは九ゼミさんが作ってくれたムサタマトーク告知用チラシです。
「あの伝説の2人が」という煽り文句はありがたいのだけど、なんていうか、「卒業式のサプライズに、なんと歌手の●●さんが来てくれました!!」でジャーンと登場したら「・・・って誰、この人?・・ザワザワ」的なやつになりそうなんだけど・・・そんなにうちら有名じゃないし・・・始まる前から不安しかありません。


でも、

当日はお祭りや高校の運動会とかぶってたのに、しかも雨なのに、30名ぐらいの生徒さんと保護者さんが参加してくれました!
しかもしかも!「ムサビ日記」をお持ちの保護者の方もいらしたのです!!(涙)


さて、どんな話をしたのか。
米山さんと事前に決めてたテーマはずばり「東京の美大に行こう!」です。
「ムサタマ関係なく、東京に出ることが大事なんじゃね?」という話。

今、地方の高校では「地元の国公立に行け。それがだめなら地元の私立」という指導が多くされてます。
もちろんそれが自分が勉強したいこととマッチしてる大学だったり、経済的な理由があればいいのですが、「地元の大学に多く入れば、その高校や先生の『評価』につながる」という理由だけで「それ以外の大学には行く価値なし」ぐらいに指導されてる現実があるんです。
いや、いいですよ。いいんだけど、特に美術・デザイン系だと入学後、そして卒業した後のこと考えて指導されてますかね・・・って話で。

こんなデータがあります。

各大学がアンケートに答える形で情報収集される読売教育ネットワーク「大学の実力検索」というサイトがあります。
簡単に大学比較検索できるので皆さんも一度のぞいて見てほしいのだけど、そこからあまり大学公式サイトでは公開していない「退学率」を抽出しました。

「比較しやすくするために美術系学部が1個だけの大学」ぐらいの理由でピックアップしたので、京都造形さんと成安さんを例にしたのは他意はありません。でも地方の美大さんだとだいたい同じような数値ですね。崇城さんは地元なんで入れるしかない。
米山さんが「タマビのデータが間違ってたんだよ!」と怒ってたけど(笑)

「退学」にはいろんな理由が考えられるので、一概に「こうだから!」とは言いにくいです。でもここからいくつかのことが推測できるんじゃないでしょうか。ムサタマトークでは例を出したけど言いません。考えてみてください。
ひとつ確実に言えることは、高校は「入学した大学」は公開してるけど「途中退学したかどうか」は出してないってことです。

ちなみに他大学さんをフォローしておくと、ムサビも退学率が上がってきてます。これも事実です。
そして、なんだかんだ「ムサビの手羽」が作ったものなので、東京の美大が都合がよくなるように編集してるデータかもしれません。あとは直接上記サイトで自分で調べてみてください。


おっと、「なぜ東京なのか?」だった。
ムサタマトークではいろいろ話したんだけど、とてもここでは書けない話ばかりなので(汗)、大丈夫そうなやつを3つだけ紹介しておきます。

これはさっきの「退学率」と同じで、「数字をどう読むか」とも関係する話なんですが。

よく京都の大学さんが「京都市は10人に1人が大学生!人口に占める学生の割合は全国で1位!」というフレーズを使ってます。
「大学生がいっぱいいる街!周りに仲間がいっぱいいるお!」ということなんだと思うんですが、手羽はイマイチこれによるメリットが思いつかなくて・・。

こちらをご覧ください。

これは平成28年度学校基本調査から抽出したデータです。
東京都は京都府の約2分の1の面積なのに、京都の4倍以上の学生がいるんです。つまり「学生同士が出会えるチャンスが東京は京都より8倍ある」ってことなんですね!!
 

・・・え?それはちょっと無理がある?
うん、手羽もそう思います(笑)でも、言いたいのは「数字をどう読むかで変わる」です。

平成27年国勢調査の人口速報集計結果によると、京都府の人口は261万人、熊本県は179万人なのに対し、東京都は1351万人。そして数年前のデータなのではっきりしませんが、芸術系大学(音楽含む)の学生数約7万人のうち、半分以上が東京の芸術系大学と言われてます。

何か企画を立て、仲間や参加者をいっぱい集めたい時に
A:「10人に1人が大学生」「16万人」「216万人」
B:「全国の半分の芸術系学生がいる」「全国の4分の1の大学生がいる」「74万人」「1351万人」

のどちらの方が成立しやすいと思いますか?単純に考えたらBじゃないっすか?という話。

美大での学びは、企画・実践・発表が求められる場です。
「1人、または友達数人で制作し、友達に向けて発表する」を求めるのなら「10人に1人」の方が濃い付き合いができると思うけど、「たくさんいろんな人、今まで会ったことがないような人と関係を持つ」ことを求めるなら、「人が多い」ということはいろんな人と接触できる可能性があがるってことでもあり、(他の学びはわかりませんが)美術やデザインを学ぶ場としたら、東京の方がいいんじゃない?と思うのです。
東京で卒業制作展をやってる地方の大学さんがあるんだけど、なんとなく矛盾を感じるんですよ。「地元でやればいいじゃん。なんでわざわざ東京で?」と。

そして、「人がいる」ということは「仕事がある」ということでもあります。
「東京行きの就活専用バスを出してます!」「就活で東京に行く時は交通費出します!」とやってる地方の大学さんがあるんですが、やっぱり「それって地元に仕事ないってこと?入学前にそれ言ってました?」と思うんですよね・・。


なんか、すんごく東京かぶれした発言に読めるなあ・・・しかも「そこまで言わなくても・・おとなげないんじゃね?」な発言(笑)

これには理由があって、それは・・・・自分でも信じられないけど明日に続くっ!



以上、今回で終わるつもりだったけどやっぱり終わらなかった手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。