5月22日(日)、ムサビで「まちで楽しむ4 小平7つの視点-小平市内、周辺の学生と一緒にまちで楽しむ-」というイベントがあったのでそのレポートを数回に分けてお送りしてます。
「まちで楽しむ」とは、小平市にある(写真左上から)津田塾大学、嘉悦大学、白梅学園大学、文化学園大学、一橋大学、武蔵野美術大学の6大学の学生による地域活性化プロジェクトです。
これまでの話はこちら
■【小平6大学プレゼン大会】まちで楽しむ4に行ってきた(前編)
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第1部は各大学が小平で行った活動を紹介するプレゼンテーション。
2会場同時並行で進行するからどっちを聞くかが悩ましく。
やっぱりムサビ生の発表を聞きたいけどそれは違う場所で聞こうと思えば聞けるから、他大学のプレゼンを優先して聞くべき・・でもムサビを聞きたい・・でも・・・うーん・・・もう一人手羽がほしい。クネクネしてない手羽がほしい。
とりあえず写真だけは両会場撮ったけど全部は聞けませんでした・・また、手羽のスマホだと暗い部屋があんまりきれいに撮れずボツになったものもあり、全部は紹介できなくて申し訳ないです・・。
最初は、ムサビ小平六中看板プロジェクト「小平六中看板プロジェクト」
このプロジェクトは、小平第六中学校と西武新宿線の間に広がる畑に設置された2.6m×10mの巨大な看板をコミュニティースクール(小平六中、小平七小、小平十一小)の連携を地域の方々に伝えるメディアとして捉え、六中美術部とムサビ生が半年間かけて制作しました。
詳細についてはこちらをご覧ください。
■みらいのたいよう計画2 小平六中看板プロジェクト
反省点としては「繰り返しのエスキースで子供は飽きてしまったんじゃないか」という点。
これは難しいところで、簡単なのは好きに絵を描いてもらったり既存のキャラクターを描いてもらうことだけど(著作権の話は抜きにして)、それだと美大が関係する意味が弱い。発見・気づきをおこすための活動・・・ではあるけどやりすぎると子供の興味が薄くなる・・。
続いては、文化学園大学栗山ゼミ「小平ふるさと村イベント企画」
文化学部国際文化・観光学科のゼミで、普段から自治体など地域との連携にプロジェクト・産学連携によるプロジェクトに取り組んでいます。
小平には「小平ふるさと村」という施設があって、そこを起点とした若者をターゲットとした地域活性化イベントを提案。
先日紹介したグリーンロードが全周21kmとちょうどハーフマラソンと同じ距離なのを注目し、ただ走るだけでなくコース上の「給スイーツ所」でお菓子が食べれるスイーツマラソン「ふるさと村ブルーベリーRUN!」を小平市文化振興財団さんなどに提案しました。
ただ交通規制の問題など現実的にはかなりハードルが高く、新規性のあるプロジェクトの難しさもわかったそう。
次は嘉悦大学ブランドゼミ「小平ブランド化を目指して」
このゼミは、眠れる地域資源の小平産ブルーベリーの認知度向上とブランド価値の創造を目指す「小平ブルーベリーのブランド化ビジネス」に挑戦しており、商品企画プロモーション、販売会場の確保、実際の販売までの全ての活動を学生自ら行う1年半のカリキュラムです。
このゼミが開発した地元産ブルーベリー100%の「こだぶりん」は商品化され、目標の販売数1万個を軽く達成してます。
こういう経済活動を踏まえたアイデアがムサビではあんまり出てこないんですよね・・。
次は旅するムサビプロジェクト「黒板ジャック」
これはもう説明するまでもないですよね?(笑)
あ、そうそう。前日描いてくれた絵はこんな感じに仕上がりました。
「なんにも用意してなくて、何描こうかと思った時に目の前に黒板消しがあったから」だそうです。
続いて津田塾大学のチカス・ウニダス「ペルーの女性支援」
「ペルーの女性に人気の色は? 赤 or 紫?」
「羊とアルパカ、どっちの毛が軽いか?」
と、プレゼンはクイズ形式で進行しました。
チカス・ウニダスは、ペルーのスラム街に住む女性たちのための団体『ムヘレス・ウニダス』の商品を小平市で適正な価格で販売し、全額送金することで彼女たちの自立支援を応援しています。
ペルーは男性優位社会なので、彼女たちの作品が商品として認められ売れることに喜ぶだけでなく、商品の美しさで「自分にもこんな綺麗な作品が作れる」と自信がつくそう。経済面だけでなく精神面も向上させているのがこの活動なんですね。
ちなみにペルーの女性が好きな色は紫で、羊よりアルパカの方が毛が軽いそうです。もふもふー。
続いて、ムサビ視覚伝達デザイン学科 3年環境クラス「キラキラコダイラ~みらいのこだいらどんなまち?~」
小平市立第十二小学校との連携授業。
都道の道路拡張工事によって開通した道は十二小とムサビをつなぐ一本道となるので、二つの学校を結ぶ新たな道がどのように新たな暮らしを生み、まちの変化に繋がっていくのかを考えるワークショップ。
この「新たな変化」をネガティブではなくポジティブに捉えよう、という発想が美大らしく感じてます。
あっという間に前半戦終了。
休憩時間はポスターセッションを見て回って、
さあ、後半戦です。
最初は、白梅学園大学「福島復興支援ツアー」
白梅学園大学の学生を中心に、ムサビ、嘉悦の学生計21名が参加しました。
ちなみに福島の子供さんたちをGWや夏休みにホームステイで今でも受け入れているのは東京では世田谷区と小平市だけなんだそうです。
次に武蔵野美術大学けやきチーム「障害者週間応援委員会」
「けやき青年教室」は中央公民館が主催する軽度の知的障がいがある青年を対象に工作などレクリエーションを行う講座で、中央公民館・障がい者支援施設・地域の方々と連携しけやき青年教室にてファッションショーを行ったり、「みんなでつくる音楽祭in小平」にてクイズワークショップを行ったりしました。
「モノのデザイン」だけでなく、関係づくりや場づくりなど「コトのデザイン」も強く意識した活動です。
次に白梅学園大学「白梅子育て広場」
プレゼン風景がうまく撮れなかったのでプリントから。
白梅子育て広場は子供や障害児、高齢者などの地域の方々に楽しんでもらえるような企画を学生が主体になって活動してる団体です。
「ひよこの会・園庭開放」「きららin白梅」「あそぼうかい」「世代間交流広場」「紅茶の会~オレンジ・ペコー」「気になる子の広場」「子どもの広場」の7つの広場で構成されています。
この「子育て広場」は短期大学の教養教育科目(講義2単位)に位置づけられ、年3回の子育て広場の準備や当日の運営及び総括もあわせて授業の一環として行われています(4年制でも受講可)。受講後は社団法人教育支援人材認証協会が発行する「子育て支援サポーター」の認証申請資格を取得することができるそう。
続いて嘉悦大学和泉ゼミ「コミュニティータクシー 」
嘉悦大の和泉ゼミは社会保障を専攻しており、今回は小平市コミュニティタクシー「ぶるべー号」(鈴木町ルート)の新デザインを手がけました。
こういうご当地キャラクターが丸窓からのぞいているような、いわゆるベタなデザインは美大生ではおもいつかないデザインかも。たぶんもっとシンプルなものにしちゃうでしょうね。
ちなみに和泉先生は嘉悦大の地域連携室室長でもあります。
■地域連携室 | 嘉悦大学
そして、武蔵野美術大学ぼうさいクエストの会「ぼうさいクエスト」
「ぼうさいクエスト」とは、ムサビの学生がものづくりの力を活かしてゲームのように楽しみながら子供たちに体験してもらう防災訓練イベントです。「冒険の地図」「魔術書」 などがあり、最後は「防災勇者」になれるのです。
これが好評でして、これまで5回実施しています。
最後は、一橋大学ISDAK「Trash to Tresure」
ISDAK(International Students Dormitory of Kodaira Association)設立から今日の活動までを発表されました。
小平にある一橋大学国際キャンパスに東京学芸大学、東京農工大学、電気通信大学も含めて約700人の留学生が寮生活をしてるそうです。国内外の寮生をサポートしてるRA35名で運営してるのがISDAK。
半年から2年という短いスパンで寮生が入れ替わるため廃棄物処理費用の厖大化が問題になってるそう。国際寮が抱えるゴミ問題などを住民や行政と連携した「使える不用品の回収」「仕分け市民ボランティアなどの募集」などの提案をされました。
これですべての発表は終わり。
A会場に集まり、さまざまな意見交換がなされました。
手羽が印象的だったのは、「学生と一緒にやるにはどうしたらいいか」という会場からの質問に学生さんが「学生がやりたい気持ちが大事。『やらされてる』になるともったいない」というのが印象的でした。なぜかは後編で踏み込んで書こうとおもってます。
次は第2部のグループディスカッションです。
続くっ!
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。