30周年を迎えた日本から世界に発信するクリエイティブの祭典。
TOKYO DESIGN WEEK
毎年10万人以上を動員するTOKYO DESIGN WEEK。
2015年のテーマは『INTERACTIVE』。来場者とともに新しいクリエイティブを体感する場として展開しました。
>> 【参考】PARTNERでもレポート記事が掲載されました
「文化の日まで開催!わくわくが止まらないTOKYO DESIGN WEEK 2015」
「【30周年】TOKYO DESIGN WEEKに行ってきた!! #tdw2015」
注目はASIA AWARDSヤングクリエーター展デザイン部門でセミグランプリ受賞の作品
数多くの出展作品のなかで今回注目したいのが、審査員に佐藤可士和をはじめデザイン界の様々なジャンルで活躍するプロフェッショナルを迎えるASIA AWARDSヤングクリエーター展デザイン部門でセミグランプリに輝いた『羽織カップ』。
着想は着物の羽織からきているそうです。
『羽織カップ』はふたつの伝統工芸でできています。
器はモダンなデザインで人気の「波佐見焼」。透明感のある綺麗な長崎の磁気です。
一方、カバーは「博多曲物」。木を温めて柔らかくし、一つ一つ手作業で形成します。まっすぐな杉の年輪がほんっとに美しいです。
熱いコップの手持ちにはもちろん、氷を入れた飲み物もカバーに吸水性があるので結露が手に付きません。
デザインしたのはこの方。
奈須田 友也
1987年 大阪生まれ 金沢美術工芸大学卒、家電メーカーを経て2014年に独立、ロボット/家具/うつわ/ステーショナリーなど、ジャンルを問わずもの作りに関わる仕事を開始。
海外のクラウドファンディングサイトで人気。約660万円を既に達成!
アメリカを本拠地とする「Kickstarter」は今現在最も注目されているクラウドファウンディングサイトです。
プロジェクトごとに期限と目標金額があり、目標に達すれば成功になります。
「羽織カップ」も一つ一つクリアしていき、660万円まで資金集めに成功しました。
日本の誇る伝統工芸が日常に馴染み、世界のテーブルに並ぶと思うと素敵ですね。
「日常で使われる」ということが伝統工芸品の定義でもあるわけですが、後継者不足や安価な商品の増加で、伝統工芸品を日常で使うという文化を守る事がとっても困難な状況にあります。「伝統を守る」という言葉はよく聞きますが、守る為には技術やデザインやマーケティングの工夫、改善、新しい挑戦も臆さず、現代への「攻め」の姿勢が大切な場合もあるのではないでしょうか。
この『羽織カップ』、まだ販売されるという情報は出ていませんが、店頭などで見かける事があれば一度手に取って、作り手の思いに触れてみてください。
TOKYO DESIGN WEEK 2016 出展説明会開催中!
そして今年もTOKYO DESIGN WEEK 2016が開催されます。
出展説明会開催中です。Skypeでのオンライン説明会もある様なので全国どこからでも参加できます。自分のデザインを世界とつなぐチャンスです!
▼参照元
>> TOKYO DESIGN WEEK
>> KICKSTARTER
>> Kickstarter fan!
>> 趣通信
大量に「もの」が生産され、破棄される。そんな日々だからこそ、「ものづくり」の大切さを見直して作り手のストーリを伝えられればと思います。「もの」の裏には「ひと」がいる。