【4年生必見】手羽の卒業制作15ヶ条その4

風邪ひいた手羽です。あかりちゃんが風邪ひいてたこともあるんだけど、インターンシップ演習が終わって気が抜けたのかこの土日は寝込んでました。今朝は少しだけ体調が戻った感じ。今日は大事な会議が2本あるから休めない・・。

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卒展出品経験と教務課時代の卒展担当経験から、教育的効果・美術的評価ではない視点の
「卒展ではこういう部分を気を付けるといいよ」
「卒業制作で陥りやすい点」

を15ヶ条にしてまとめました。
ムサビ生向きな内容になってるけど、他美大の方、またこれから展示を考えてる人にも参考になると思います。

これまでの話はこちら。
手羽の卒業制作15ヶ条その1
手羽の卒業制作15ヶ条その2
手羽の卒業制作15ヶ条その3

15ヶ条まで書き終えたんですが・・・・えーと・・・・その3を書いてる時に「あれ・・・1個多くね?16個あるんじゃね?」と大人じゃありえない計算ミスに気がつきまして(涙)
でも最後のこれが一番いいたかったことなので、「手羽の卒業制作16ヶ条」ということにさせてもらいます。
 

16.卒業制作展は卒業記念制作展ではない。


  • 2014年度五美大展より【撮影:手羽イチロウ】

ムサビの卒制展サイトや卒制DMにはこう書いてあります。

「制作研究の集大成ともいえる卒業制作・修了制作を・・・」

ムサビは昔からこのフレーズを使っており、いろんな美大さんでも今は使われていますね。で、ここに最大のヒントが隠れているの、気がついてました?

「卒業制作」は「4年間、あなたは何をやってきましたか?その集大成を表現しなさい」という最後の授業なんです。 「基礎造形1」「絵画III」とか普段の授業と同じレベルに考えてちゃダメで、それに気がついてない人が意外と多いかもしれない。

また、卒業制作は「卒業記念制作」ではありません。
小学校卒業の時にみんなでワイワイ作ったトーテムポールや中学校の時に造った巨大タイル壁画じゃないんです。 「記念になんか作りなよ」ではなく、「これまでの自分の集大成」を作るのが卒業制作なんですね。
「卒業制作なんで大きなものを初めて作ってみた」ではなく「4年間学んだことを進化(深化)させ、形的にも大きくさせる」が必要になってくる。
あ、「卒業制作で初めての素材やテーマに取り組む」なチャレンジ精神を否定してるわけでなく、それだったら試作やモックアップを何度も作って研究をたんまりやったものを発表しようね、ってことです。

そして極端な話、「あなたは22年間、何を感じ、考え、何に取り組みましたか?」と問われてるのが卒業制作でもあり。
「あなたの4年間は1日で考えて3日ぐらいで●●と●●を組み合わせただけのように見える作品と等価だったんですか? 」
「あなたの22年間は、試作品を作ってれば回避できたであろう、その自然とピローンと折れ曲がってしまった作品と同じなんですか?」
ということ。
この意識の違いは、作者に直接言わないだけで見てる側からするとはっきりわかります。


ただ。
美術の世界の難しいところは、センスや才能のある人だとサクっといい作品が作れちゃう点です。そういう人がいるのもまた事実。
学生時代、ほとんど大学に来ない同級生が講評3日前に出てきてチャチャっと作ったものが、毎日作業してきた自分よりもセンスいい作品を作っててね。「才能ってこういうことなんだなあ・・」と悟りました。「才能がある人と一緒にしちゃいけない」ことを知るのも学校での学びかもしれません。


卒業制作を作ってる方へのアドバイスは以上です。
細かいところだと、「展覧会中は管理をしっかりと」なんて話もあるけどね。
ムサビ卒展は来場者が増えてるんだけど、来場者が増えるってことは「変な人も増えてる」ってことです。作品や機材、貴重品の管理はいつも以上にしっかりやる必要があるし、それ以上に個人情報。
「興味のある方は連絡ください」と作品の横に電話番号やメアドを書いておくのを止めはしないけど、「変な人」も当然いるので、こういう時は捨てアドの方がいいです。年々トラブルも増えてきてるしね。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中