【東京の美大にわざわざ行く理由は?】ルーテル学院高校に行ってきた

2024年6月11日(火)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

熊本訪問シリーズをお送りしています。
これまでの話はこちら↓
熊本に行ってきた
令和6年度熊本県美術系大学進路対策研究会に行ってきた
九州美術ゼミナールでムサビ説明会とムサタマトークをやってきた
今回最終回!
 
 
6月10日(月)午前9時、手羽とタマビの米山さんは

ルーテル学院中学校・高等学校へ。
「ルーテル高校?」と思った方は「昔は九州女学院だった高校です」と説明したらわかるんじゃないかしら(手羽がそうだった)。2001年男女共学化した時に校名変更してるんです。

こちらが今日の会場となる芸術コース美術専攻の建物。
美術専攻の建物としては不思議な感じだけど、昔はミニ体育館として使ってた建物なんだそう。
なので床にはラインや2階の窓を開ける階段があったり、あちこちに痕跡が残ってました。


  • どの大学のポスターが貼られてるかチェック

でも元体育館をアトリエに使うのはアリですね。
天井も高く、床が板張りで柱もない広い空間ってそうそう作れない。

天井高があることを使ってロフト構造になっており、ロフト部分に座学やデザインができるスペースがありました。

セッティングする米山さん。
「そうそう。この就活の流れを説明するイラストは

メグリン(キャリアチームの課長。タマビ卒)が描いたんだよ」と教わる。さすが。
  
そして時間になり、生徒さんもやってきてスタート。

まずは手羽からムサビ説明。

地方の説明会で必ず話すのは、「治安は大丈夫なの?」「東京にわざわざ行く理由は?」です。

自分も18歳で上京するまで、東京ってコンクリートジャングルでいつも犯罪が起きてる人が冷たい町ってイメージを持ってました。
東京の情報は全国に発信されるので悪いイメージが生まれやすいのもあるし、人口が多いから「件数」だとどうしても多くなっちゃうんだけど、住宅侵入盗犯の遭遇率、検挙率の低さは実は東京よりも関西や熊本の方が上にくるんです。実は。
とはいっても住宅侵入を見るとこうなるだけで犯罪が多いことには間違いなく、「こういう見方もあり、イメージよりも安全だよ」という話。

また、「都道府県別寛容性総合指標」というのがあって、東京は1位。
地方は「仲間には優しいけど他者を受け入れない」文化がなんだかんだ残ってますよね。手羽はあの身内文化が大嫌いで東京に出てきたんですが、「東京の人は冷たい」と言われるけど裏を返せば「他者をそのまま受け入れる寛容性がある」であり、手羽にはこれくらいがちょうど合ってて。(人それぞれだと思いますが)
 
そして「なぜ東京なのか?」ということだと、

圧倒的にクリエイティブ系の会社や本社が多いことが1つ挙げられます。
美術館も映画館もギャラリーも多い。

「このオンラインの時代にあんま関係なくね?」と思っちゃうけど、クリエイターも仲間も理解者もライバルも情報も接点も発表の場も働き先も事業規模もクライアントも多いことを意味し、「クリエイティブが普通にある風土」ってこと。
なので手羽は「デザインを勉強したいなら、東京で学んだ方がいい」と思ってます。

てな話を入試の話もまじえながら30分。

続いて米山さんがタマビの説明を30分。
よく、まー、スライドも使わず30分しゃべれるもんだ。
 
んで、ここから

二日続けてのムサタマトーク。これで16回目。
 
最初ムサビ単独説明会だったんですが、米山さんが熊本へ行くことになり、これも急遽決まった話で。
なので一応午前授業の12時40分まで、つまり全部で3時間とは言われてたんで、ムサビとタマビの説明で1時間、ムサタマトークで1時間の2時間ぐらいで終わるだろうなあ、と思ってたけど、なんだかんだ12時30分まで生徒さんを巻き込んで話してました。

こういうのはやっぱり「場づくり」ですね。
普段「質問ある人」と聞いても手が挙がることはほとんどないけど、米山さんと「米ちゃんもおじさんになって自分語りが長くなってさ」「手羽さんの話は真面目すぎるよ」とお互いをいじりあって場を緩くすると、質問するハードルが下がるのか、手が挙がるんです。
いつも以上に自分も勉強になったムサタマトークでした。
 

2大学とも実技入試参考作品を持ってきてたんで、最後にそれを見てもらうことに。

結局高校を出たのは13時。
急いで空港に向かって、到着したのはフライト30分前。ギリギリだった。
 
というわけで熊本訪問シリーズ2024もこれにて終わり。
皆さんありがとうございました。
手羽は熊本出張を皮切りに次は大阪で、宮崎、福岡、高知と続きます。


以上、前夜の馬刺し屋さんで

「馬 逆さに読んだらマウ」とあって、「熊本とムサビの共通点を見つけた!!」と興奮した手羽がお送りいたしました。
今思えば薄い共通点だとわかるんだけど、なんであんなに喜んだんだろう。
もう酔っぱらってたもんなあ・・。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。