【 #美大受験2023 】美大入試で家を出る前に確認すべき情報と持ち物は?

2023年2月3日(木)

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美大受験生の疑問にお答えする恒例の「#美大受験」シリーズをお送りしてます。

#美大受験では、ムサビまたは関東美大の一般選抜を具体例で使ってますが、基本的にはどの美大受験にも参考になるはずです。
これまでの話はこちらから▼
東京五美大2023入試カレンダーからわかるたった1つのアドバイス
ムサビの実技試験で絶対に忘れちゃいけないものを1つ断言します
美大実技試験直前での効果的なたった1つのアドバイス
*間違った情報を書いている可能性もあるので、募集要項等大学公式情報で必ずご確認ください。
 

今日からタマビ入試が始まります。
なので、今日は試験当日最後に確認してほしい情報、それと携行用具(持ち物)について書きます。
一見基本的なことで馬鹿らしく思うかもしれないけど、念のためにね。
情報量かなり多めです。


家を出る前に(できれば前日に)、各大学の募集要項で最低3箇所確認してほしい部分があります。
それは、「試験日時」「場所(会場)」「持ち物と携行道具」です。

 
まずは「試験日時」について。
毎年1人ぐらいは日程を間違えてきちゃう受験生がいます。ほんとに。
だいたいはムサビとタマビの日程を間違ってやってくるケース。ほんとにほんとに。前日だとまだいいのだけど、終わった後だと・・。
また、午前試験の開始時間はタマビは10時だけど、ムサビは9時30分なんて違いもあるので要注意。
 

次に「場所(会場)」
数年に一度ムサビ吉祥寺校に間違って行っちゃう受験生がいるんです。これもほんとに。
ムサビの一般選抜会場は全部鷹の台キャンパス、タマビは演劇舞踊コース「身体表現」以外は八王子キャンパス。
タマビの統合デザイン学科やムサビのクリエイティブイノベーション学科受験生は間違っても上野毛キャンパスや市ヶ谷キャンパスに行かないでね。
逆に女子美は志望学科によって会場が相模原キャンパスか杉並キャンパスか違います。共創デザイン学科の試験会場は杉並キャンパスだったり。

「そんな大事なこと間違えるわけないっしょ(笑)」と思うかもしれませんが、思い込みってほんとにあるし、親から「武蔵野っていうんだから武蔵野市でしょ」「市ヶ谷の方が便利だからお願いすれば受けられるでしょ」と言われて信じてしまうケースもあります。大人の方が思い込みが強いもんで。

時間と場所といえば。
東京4美大の周りには暖を取れるところが無く、といって早く大学に着いても構内には入れません。
例えば、ムサビの募集要項P20「受験上の注意」にこう書かれてます。

朝は午前8時以降しか入構できません。
「入試は万が一のことを考えて、早め早めの行動を取れ!」と高校や予備校の先生、親御さんからさんざん言われてると思います。もちろん早めの行動は大事だけど、現実問題として、あまりにも早く来すぎちゃうと寒い中正門前で立ったまま長い時間待つことになっちゃうんです。

また、モチーフがセットされてるアトリエだと試験監督が来るまで教室は開場されないので、入構できても今度はアトリエの前でじっと待つことになります。ムサビってアトリエ外は屋外のことが多く・・。
美術予備校だと構図のいい場所で描くために早く行って席取りするかもしれないけど、入試ではそれはありません(アトリエ試験ではくじ引きか、もしくは指定された場所)

タマビも


8時30分から入構スタートしても、教室に入れるのは学科試験は45分前、実技試験は30分前と募集要項に書かれてます。(ん。上野毛は南門じゃなく正門から入るのかな?)

大学にかなり早く着きそうだったら、朝から営業してるファーストフードがあるような大きな最寄り駅・・ムサビだとJR国分寺駅や立川駅、タマビや東京造形だと橋本駅や八王子駅等で時間調整ステイした方がいいです。
感覚的には「試験1時間前についてればいい」ぐらいな感じだと思います。

 
ここからは3つ目の「持ち物や携行道具」について4つアドバイスを。
一番伝えたい「カルトンorパネルは忘れちゃダメ」はもう書いたので、それ以外で。

(1)受験票を持ってるか、どこにいれたか、家を出る前にもう一度確認しよう
受験票をちゃんと持ったか、そして「どこに入れたか」の最終確認をしましょ。
焦ると鞄から探せず、試験が終わった後に「あ。クロッキー帳の間に入ってた」「ジャンバーのポケットに入ってた・・あの時は探しても見つからなかったのに・・・」と気が付くこともよくあるんで、「どこに入れたか」も大事だったりするんです。

最近はどの大学もWEB出願になり、自分で受験票をプリントアウトする形になりました。
ただ、普通のコピー用紙にプリントするからペラペラで、そのままカバンに入れるとグチャグチャになっちゃうのよね。


最近は、A5orA6サイズの硬質カードケースに受験票を入れてる方をよく見かけます。
これだと他とゴッチャになることもなく管理がしやすいし、何より折れ曲がらないのでスマート。
最初見た時は簡単なことだけど頭いいなーと思いました。
ぜひ真似してみてください。
 

ちなみに受験票は「A4の白い紙にそのままプリント(拡大縮小したらダメ)し、指定サイズにカット」「スマホで見せるのはダメ。印刷したもの」でよろしくお願いします。
イーゼル試験の時はイーゼルに立てかける人が多いからか、受験票を試験後に忘れて帰る人が多いです。ほとんどの受験生は複数日使うものだし、受験が終わっても受験票は合格発表・成績開示などで必要なものだから、忘れずに持って帰って大事に保管しときましょ。
 
 
(2) 時計は必要!
普段はスマホで時間確認してるかもしれません。手羽もそうです。
でも、試験時はスマホ含め電子機器は電源切ってかばんの中に入れるよう指示があります。 どの大学もそうです。

試験会場には時計がないことが多く、ムサビやタマビはありません。
両方の募集要項を見てみましょ



なので時計を準備する必要があります。
お父さん・お母さんが持ってれば借りればいいけど、持ってない場合、「コンビニにありそうでないものの代表」がこの時計なんですよね。


  • 手羽が世界堂で買った時計

手羽も何件かコンビニ回って探したことがあるんだけど、全然置いてないんですよ。
なければ前日までに100円ショップとかで買っておきましょ。
ムサビだと学内の世界堂で置時計が買えるけど、800円ちょいします。結構高いの・・。
 

 
(3)お弁当を忘れずに
午前・午後と終日学内で試験を受ける時、タマビムサビ東京造形は学外へ出ることはできません。昼食は学内で取るしかないので、必ずお弁当を持ってきてください。
ムサビは例年だと学食で食べれたんだけど、感染予防の観点から学食は営業しておらず、自席や昼食会場で黙食してもらうことになってます。(今年までの対応かな)

構内にコンビニがあるけど売り切れてる可能性もあるので、お弁当は駅近くで購入しといた方がいいです。
ムサビ受験生のために、鷹の台駅近辺のコンビニマップを作ってみました。

おっと、木炭デッサンの人は食パンの購入も忘れずにね。
ちなみに昔売店が「食パン販売してます」という張り紙を出してるのを見て、一般大卒スタッフが「食パンじゃなくて焼きそばパンとか置いてあげればいいのに、ムサビって優しくないよね」と文句言ってる人がいたけど、食パンじゃないとダメなんです(笑)
「え?なんで食パン?!」という人はこちらをご覧ください。
木炭画用消し具(食パン・布) | 武蔵野美術大学 造形ファイル
うん。造形ファイル便利。
これだけ文明が進歩しても、木炭デッサンの消し具がいまだに食パンっていうのもすごい話なわけですが。あ、ムサビ内のパン屋エミュウは営業してません。
 

(4)ガラガラの紐はしっかりと結ぼう
普通の人には何のことかわからないけど、美大受験経験者には100%「うんうん、そうだよね。とっても大事」と通じる言葉。

美大の実技試験は絵具に筆に水入れ、定規、コンパス、パネルと荷物が大量になるので、画材・道具類は工具箱に入れ、それらをまとめてハンドキャリーで運ぶことが多く、ガラガラ音がすることからハンドキャリーを「ガラガラ」と呼んでいます。

ちなみに鷹の台に長くお住いの方は「ん。朝からガラガラ煩いなあ。。。あ。ムサビの入試なのか。そんな季節か」とわかるそうです。
 

でも、紐の結びが甘いと崩れちゃうんです。
一度だけならまだしも、何度やっても崩れちゃうことも多く、「時間のロス」「画材を大事にしろ」とかじゃなく、荷物が崩れるたびにテンションが下がっちゃんですよね・・。
テンション下げないためにも「これでもか!」ってくらい、きつく縛りましょ。
 
ただ、長い間、美大受験生は「ガラガラ荷物崩れ」に悩まされてたんだけど、この10年ぐらいで、

キャリーケース派が一気に増えました。
これなら荷物崩れは100%起きない!!
今はガラガラよりもキャリーケースを使ってる人の方が多いんじゃないかな。最初見た時は「これに気が付いた人、天才か!」と思ったもんです。
受験時代の手羽に戻って一つだけアドバイスできるなら、真っ先に「キャリーケースが便利だぞ!」と教えるかもしれない。

画像はでっかいキャリーケースだけど、デザイン系実技試験の持ち物で一番大きいのがパネルだから、それがギリギリ入るサイズを使ってる人が多いです。
すると見た目、手荷物サイズのキャリーケースしか持ってないから超スマート。
ああ。受験時代の手羽に教えたい・・。
昔から何にも変わらないように見える美大実技試験ですが、用具も持ち物も、そして出題内容も進化・変化してるってことですね。
 

ちなみに、タマビや東京造形は舗装された道路しか歩かないけど、ムサビは「玉川上水遊歩道を徒歩18分」が公式ルートで、正直あそこはキャリーに向かないガタガタさです。
「そういう時は鷹の街道(バス通り)を通れ」とアドバイスする先輩や講師がいるかもしれませんが、鷹の街道は朝夕の交通量が多いわりに歩道が狭いから、慣れてない状態でキャリーケースと一緒に歩くのはかなり危険です。

ガラガラorキャリーケース組は、玉川上水まで来たら橋を渡ってすぐに右に曲がって舗装道路を歩くルート(右側に玉川上水を見ながら歩くルート)を個人的に昔からおすすめしてます。
学生さんがちょうど紹介してくれてました。

このルートはときどき車が通るので、歩きスマホは厳禁でお願いします。

そういえば。
「用具も持ち物も進化・変化してる」ってことだと、「デッサンのぼかし道具はガーゼを使え」と手羽は画塾で教わったんですが、最近はティッシュを使う人も多いですね。
鉛筆デッサンでマスキングテープを定規や補助線代わりに使う人もいるし、「へー。描き方って変わるんだなあ」といつも感心しています。
あ、大学によって鉛筆デッサンでマステは使用不可にしてる大学があるかもしれないので、募集要項をご確認ください。 


持ち物の変化といえば、こういうことも。
図工の時間におなじみ「黄色の筆洗バケツ」…突然の廃業宣言に悲しみの声 その理由を聞いた|まいどなニュース

大昔は受験でこの黄色い水入れを使ってると「こいつは素人だな(苦笑)」と思われたから敬遠したもんですが、4つに分かれてる使いやすさや安定感から、最近はその便利さが見直され、美大受験で使ってる人が増えてたんですよね・・・残念・・。


とにもかくにも、みんな頑張ってね!

 
以上、昨日は誕生日だった手羽がお送りいたしました。
いつまで「永遠の28歳」って言えるんだろうか。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。