【 #美大受験 2023 】ムサビの実技試験で絶対に忘れちゃいけないものを1つ断言します

2023年2月1日(水)

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美大受験生の疑問にお答えする恒例の「#美大受験」シリーズをお送りしてます。

#美大受験では、ムサビまたは関東美大の一般選抜を具体例で使ってますが、基本的にはどの美大受験にも参考になるはずです。
これまでの話はこちらから▼
東京五美大2023入試カレンダーからわかるたった1つのアドバイス
*間違った情報を書いている可能性もあるので、募集要項等大学公式情報で必ずご確認ください。 

 
明日からムサビの入試が始まります。
ムサビへのアクセスは最後に書きますが、ムサビ実技入試初日に言いたいことはたった一つだけ。
毎年これだけ伝えられればいいと思ってるくらいです。

ムサビ実技入試はカルトン(orパネル)が絶対に必要!


美大受験生だとわからない人はいないはずだけど一応解説すると、カルトンとは「デッサン用の画板兼紙ばさみ」のことです。 詳細は造形ファイルをご覧ください。
カルトン | 武蔵野美術大学 造形ファイル

イーゼルにカルトンをたてかけ、そこに紙をはりつけてデッサンするんです。
あ、カルトンorパネルがいるってことは、紙を固定する画鋲やクリップ、テープ等も必要ってことになりますね。

「ムサビ実技試験で一番忘れて困るものは何か?」の質問に手羽は断言・即答できます。
それは間違いなくカルトンまたはパネルです。

数的には受験票・時計を忘れてくる人の方が多いけど(忘れて帰る人も)、最悪それらはなくてもなんとかなります。受験票は再発行(仮発行)が可能なので、忘れたからといって家に取りに帰る必要はないし(次の日は持ってきてね)、時計も時間配分が難しくなるだけで試験ができなくなるわけじゃありません。
絵皿や紙パレットを忘れても代用はなんとか他で出来ます。

でもカルトンやパネルがなくちゃムサビ実技試験で絵が描けません。
机上試験だと画面がガタガタしながらも描けなくはありませんが、アトリエでのイーゼル試験だと完全アウトです。
去年はファインアート系以外だと視デと工デの鉛筆デッサンがそうでした。

実は「忘れちゃった」以外に「大学で配られる」「貸してくれる」「確か不要」と予備校の先生や親がそう指示したケースも多かったりします。
理由は簡単で、他大学実技試験とゴッチャになってるからなんですね。
カルトンやパネルを用意する大学、イラストボードまたは水張りされたパネルを回答用紙とする大学がありますが、ムサビ実技入試で配られる回答用紙は昔からすべて「紙」の状態です。木炭用紙だったりケント紙だったり。

では、実際にムサビ学生募集要項を見てみましょう。
募集要項21ページ「13 携行用具」です。

油絵専攻「油絵」試験以外の全部の実技試験に「パネルまたはカルトン」と書いてあります。あ、グラフィックアーツ専攻のイメージ・ドローイングを受験される方は(既に大学から直接連絡がいってますが)携行用具の変更が出てるので再度ご確認ください。

そして募集要項P20「受験上の注意」にも、

「パネル・カルトンの貸し出しはありません」と書かれています。

一方、タマビは募集要項を見ると日本画、油画、版画はカルトンまたはパネルが必要だけど他学科は不要だし、東京造形大はではむしろ募集要項に「カルトンの使用は認めない」と書かれてます。これらと記憶がごっちゃになってるパターン。
ちなみに京都精華さんもカルトンがいるそうです(去年教えてもらった)

「基本的に」「原則として」「の場合がある」「貸すこともないこともない」「多分貸してない」ではなく「忘れても貸し出していません」と、手羽記事ではめったにない超断定形。
過去に貸し出したことは一度もありません。
「いいや、昔は借りられたはず」「借りたって奴を知ってる」というのは完全100%予備校の先生や親の思い込みです。

毎年、試験開始直後、「・・あれ。パネル貸してくれないの?」と気が付き、試験中に世界堂へパネルを買いに走っていく受験生が後を絶ちません。あれを見るのがつらくて、なんとかカルトン・パネル忘れを手羽は撲滅したいのです。

学内の世界堂武蔵野美術大学店に在庫があると思うので忘れても「終わったああ(涙)」と嘆く必要は無いのだけど、売り切れてる可能性もあるし、1回の試験のためにパネルを購入するのって、ちょっともったいないんですよね。

予備校講師やお母さんや友達、SNSの「きっと忘れたら貸してくれるだろう」「昔は貸してたと思う」「去年誰かが貸してくれたって言ってた」「水張りされてるんじゃない?」「国分寺から無料バスが出てたはず」「正門前のバス停から乗れ」「学食のカレーを食べとけ」な不確かな情報に惑わされないでね。
(無料バスはないし、今は正門前から乗らないし、学食は営業してません)
 

 
さて、最後にムサビへのアクセスについて少しだけ。
大学公式推奨ルートは「西武国分寺線鷹の台駅から徒歩18分」です。
JR国分寺駅や立川駅からバスが出てて、ムサビ前まで一本で到着するからそれを使うのが楽だし、臨時便や増便もしてます。
下は立川駅発のバス増便案内。

でも、受験生が来る時間は集中するのでバスはすごく混むし、人が多いと「積み残し」(全員載せずに発車)も発生します。また交通状況の影響を受けやすいので場合によってはかなり遅れるし、時間がかかることがあるんですよ。
なので精神衛生的にも鷹の台から歩いた方がいいと思ってます。

とはいっても、距離感がわからないと「徒歩18分」ってすんごく遠く感じるんですよね。
ルートが不安な方は、ちょうどいいタイミングで「れんきさん」という方が鷹の台駅からムサビまでの動画を公開してくれました。これで予習するとばっちり!

後半はおまけで映像学科の卒業制作を紹介してるのでも、時間がある方はそちらも見てください。
しかし、よくしゃべる(笑)
 
 
以上、実はムサビ入試の時にカルトンを忘れた手羽がお送りいたしました(激白)
といっても試験上京する時にカルトンを東京へ持ってくるのを忘れたパターンで、油絵学科試験前日にカルトンを買ったから、当日のドタバタってのは無かったんだけど。
なので毎年「カルトン忘れるな」と熱く書いているんです・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。