【美大4年生必見】手羽の卒業制作アドバイス36ヶ条 準備編2「DMやチラシはよーく校正しよう」

2022年12月15日(木)

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卒展出品経験と教務課時代の卒展担当経験、あちこちの美大卒展を見る趣味から、教育研究効果・美術的評価ではない視点の
「卒展ではこういう部分を気を付けるといいよ」
「卒業制作で陥りやすい点」

等テクニカルなアドバイスをまとめました。多分一番欲しているのは精神論ではなくこういう話なのかな、と。
ムサビ生向きな内容になってますが、他美大の方、また卒展以外でこれから展示を考えてる人、来年卒展の方にも参考になると思います。

これまでの話はこちら。
手羽の卒業制作アドバイス36ヶ条 準備編1「卒業制作展は卒業記念制作展ではない」


よく「ブログのここが間違ってますよ」と指摘される超ザルの目の手羽が、今日は自分のことは棚にあげてのアドバイス。
4.DMやチラシはよーく校正しよう


  • 2020年度卒展の各学科パンフレット。去年は撮影し忘れちゃった・・

最近は自分で卒展のDMや名刺を作ったり、SNSで宣伝する学生さんがかなり増えました。
自分で広報する意識があってとても素晴らしいんだけど、最後に自分以外の誰かに必ず校正してもらいましょう。
大人が数人の目でチェックしても校正ミスは出ちゃうものなので(苦笑)、「必ずどこか間違ってるはず」の目でチェックした方がいいです。


まずは学科名。
自分のグルーピング・所属を間違えることはとってもとっても恥ずかしいこと。
所属を間違えるって「4年間もいて、気が付かなかったの?!」なわけだし。

DMに書いた所属学科が「油絵科」「映像科」になってたりしてませんか?

上記は芸術祭に貼ってあったチラシですが、この2学科の人は間違えてることが多くて。
ムサビにあるのは「油絵学科」「映像学科」です!!
「油画科」と書いてる学生さんもよく見かけるけどそんな科はムサビにない(笑)

それと「卒業・終了制作展」と書いちゃってる学生さんも毎年いますが、終了しちゃダメ絶対。


そして、結構な確率で学生さんのDMやSNSでの発信は、日時や曜日が間違えてることが多いんです。
ややこしいのは「年度」表記ですね。
ムサビは「今年度卒業予定者の展覧会」だから、2023年1月に開催しても「2022年度 卒業・修了制作展」という表記になるんです。つまり「2022年度卒展は2023年1月に開催」という表記になる、と。

1年に2回は必ず見かけるのが「exhibition」の綴り間違いです。
exhibitionってiが続いたり、hが余計だったり、間違えろってばかりの単語なのよね。
他に今まで見てきた綴り間違いで多いのは、Informationのrが抜けてる「Infomation」だったり、Universityが「Univercity」になってる2つ。


  • 学内で見かけた張り紙

また、これは間違えだとは言い切れないんだけど、卒展の英語表記問題があって。
ムサビ公式では「Graduation Exhibition」ではなく「degree show」を使っています。
というのも海外の大学ではほぼdegree showが使われており、ネイティブな人に聞くと「Graduation Exhibition」は「卒業記念の展示」ぐらいのニュアンスなんだそう。なのでムサビ生ならできるなら「degree show」を使ってほしいかな。
個人的には、DMを送る相手、読んでほしい人が日本人メインなら、中途半端にかっこつけないで日本語を使えばいいんじゃないかとは思ってますが。


入れておいた方がいい情報だと、「どのキャンパスか?」があります。
ムサビ、タマビ、女子美は「鷹の台か市ヶ谷か」「八王子か上野毛か」「相模原か杉並か」は表記しておいた方がいいですよ。自分たちは当然のつもりでいるけど、初めてのお客さんはわからず、結構「近い方に行くか」と判断しがちだし、わからない人からすれば「同じものが展示されてるんだろ」で。
「私たちは当然だけど初めてのお客さんが知らないこと」だと「無料で誰でも見れる」もあります。世の中には「展覧会は有料なもの」「卒展は学芸会のように学生か保護者しか見れないもの」と思ってる方が皆さんが思ってる以上に多いんです。

そしてこのご時世、大事なのが「事前予約制かどうか」
各大学によって対応が違うし、状況が大きく変わる可能性があるのがこの数年のイベントものの宿命でして、「変更がありえるので必ず直前にWEB等で最新の情報をご確認ください」な文言を入れておいた方が安心かもしれません。
しかし、コロナ感染者がまた嫌な感じで増えてますね・・。


いろいろ書いてきましたが、会期と問い合わせ先(URL)さえ間違ってなければ、あとはなんとかなるので、そこだけでも最後に念には念をいれてチェックしましょ。

 
以上、昨日は

ムサビの三鷹ルームに行ってきた手羽がお送りいたしました。
前回来たのが
【アートとデザインと美大を知る】第1期TeiPスクールをやってきた【地域にデザインをつなげる】
この時だから3年ぶりだ。
あ、三鷹ルームでは卒展は行われません。

ついでなんで、

ムサビ日記を面陳するプチテロを決行して帰ってきました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。