10月13日（日）に話は戻ります。

台風の被害が出てないかチェックして、その足で所沢へ。
この日しかチャンスがなかった。

引込線／放射線です。

2008年、西武線・所沢駅前の元鉄道車両整備工場でプレ展示として始まったのがこの展覧会の前身「所沢ビエンナーレ美術展＜引込線＞」。
さらにたどると、1974年～76年に開催された「滝の城跡公園彫刻展」、1978年に航空記念公園で開催された「’78所沢野外美術展」に出品した作家が発起人となって生まれたのが所沢ビエンナーレ美術展＜引込線＞で、それらも自主的な企画運営で開催されています。
プレ展以降も元学校給食センターなど場所を移しつつ開催され、7回目となる今回は「引込線」から「引込線／放射線」に名称が変更されました。

引込線の特徴は、統一的なテーマがない代わりに、様々な領域で活躍する美術家と批評家で構成され、「展覧会と執筆集の発行を自主企画でやってる」ってところで、手羽はプレ展含め、できるだけ毎回チェックするようにしてます。（1回見逃したかな？）

第1期会場は第19北斗ビル。
所沢駅から徒歩3分、線路沿いにあります。
複数の企業や店舗が入っていた商業ビルで、看板やサインが残ってるけど今は全て空き室なんです。

きものレディ着付学院も

今はこうなってます。

所沢駅との位置関係はこんな感じです。アパマンの看板がまぶしかった。

面白いのは、このビルは後ろのビルと中でつながってるんですよ。
何度も改装・改築を重ね、その間にいろんな用途に使われた結果、一目では全体像を把握できない複雑な構造が生まれたんです。
手羽はこの手の増殖・拡張型ビルや民家が大好物。

あ、ムサビ彫刻の冨井先生発見。
これまでの引込線は彫刻・伊藤先生や戸谷先生が仕切ってたんですが、今回から世代替わりで冨井先生が裏方になってます。
冨井先生といえば、台風が近づいてきてた10月11日（金）の夜に

2号館1階で油絵・袴田先生、美史研・田中先生とあいちトリエンナーレに関するオープンディスカッションをやってました。つい手羽も最後まで聞いちゃったけど、「絶対抗議！」というスタンスではなく、先生も学生もみんな迷ってる姿がとても印象的でしたね。
冨井先生・・というか冨井がオープンディスカッションのことを熱く語ってきたけど、冨井が着てた「タツローヤマシタ」のTシャツが気になって全然聞いてなかった。なぜタツローヤマシタ・・。


んで、場所を移動して、

第2期会場の旧所沢市立所沢幼稚園。
市税の投入先の是正や幼児教育の民営化の要請をうけて、2011年に廃園となった幼稚園を会場として使用しています。
はい。第1期会場会期と第2期会場会期が重なるのが12日から14日しかなくて、狙いすまして見に来たのです（笑）

旧幼稚園では展示メインというより、「イベント」「デキゴト」中心の展覧会のようですね。

「引込線／放射線」は、今回紹介した第19北斗ビル、旧市立所沢幼稚園だけでなく書籍、サテライト、ウェブサイトで展開され続け、2020年3月末までの約7ヶ月間のプロジェクトになっています。
これからも情報が発信されるはずなのでチェック続けてください。

▼引込線／放射線
●第1期会場：第19北斗ビル
2019年9月8日（日）〜10月14日（月・祝）
*火・水・木曜休み　*金・土曜12:00-20:00　*日・月曜12:00-18:00

●第2期会場：旧市立所沢幼稚園
2019年10月12日（土）〜11月4日（月・祝）
　*火・水・木曜休み　*10:00-16:30（イベントにより18:00まで開場）

●書籍：2020年刊行予定

●サテライト：首都圏各所など
2019年9月8日（日）―2020年3月31日（火）*終了日は変更の可能性あり


以上、旧幼稚園前の

看板がいい感じに色が抜けてて、「これも作品？」と思ってしまった手羽がお送りいたしました。