東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」最終プレゼン!!

先日の雷で自宅のネットと電話が死んでしまった手羽です。自宅なのにモバイルルーターで更新してます・・・。

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金曜夜は学長トークvol.02が開催されて、

「60分しゃべりっぱなし!」というキャッチコピーは嘘です。
120分しゃべりっぱなしです(笑)
再来週はラスト回のvol.03。
今まで長澤学長が我慢してきたムサビの話盛りだくさんになるはずですんで、ぜひ。


そして、本題土曜日。
東京工業大学(東工大)さんとの合同ワークショップ最終プレゼンが開催されました!

▼前回までの話はこちら
東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」スタート!
東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」中間プレゼン!

最終日の会場は東工大すぐそばの蔵前会館。
東京藝大・宮田学長のイルカの作品が目印です。

手羽はここでやれることを夢見てまして。
というのも、設計が坂本一成先生なのね。
東工大卒業後、ムサビの建築学科准教授をされてから東工大の教授になり、現在は東工大名誉教授。
ムサビと東工大の協力関係を象徴してる建物なんですよ。

2時に集合し、プレゼン準備。
例年より大がかりな仕込みモノが多い・・・。

とかなんとかやってたらあっという間に時間。

では、はりきって最終プレゼンをやってもらいましょっ!!

ジャンケンで順番を決め、まずはBグループから。
手羽が知る限り、コンセプト・デザイニング、初めての完全映像作品&プロジェクションマッピング。

テーマは「部分暗転」。
「暗転を部分的にさせよう」という発想がとっても面白い。
そして、この超短期間でここまでの映像を作っちゃう学生さんに感動。

このワークショップで毎回すごいなーと思うのは、みんな意見をはっきりということ。
ま、そういう人たちが申し込むワークショップってことなんだろうけど。

続いてはAグループ。
中間プレゼンでは「お題」を「国家・国旗」とみなしてアイデアを広げようとしてたんだけど、先生方からは酷評されて(笑)、全然変えてました。
個人的には徹底的にやるんだったら国家展開でも面白くなったと思ってたんだけど。

「もどかしさ」をテーマに仕上げてました。

というのも、これが袴田先生が作成された「お題」なんですが、■が微妙に真ん中にないんですね。

恐らく袴田先生が気持ちのいい場所に配置されたんだけど、「なんで真ん中にないんだ!!もしくはすみっことかさ!」とそこに「もどかしさ」を感じて、それを表す造形物にした、と。


・・・ってアウトラインないと何がなんだがわからんね・・。

東工大グループは抽象的な「もごかしさ」を提案し、ムサビグループは具体的な「もごかしさ」を提案して、この形に落ち着いたそう。

微妙に位置がずれてるものを戻そうとするんだけど、戻らない。
ああああ。イライラする!!!
を表現されてました(笑)

ああああ、イライラする!!

Cグループのタイトルは「反応の皮肉」。
関数(ファンクション)をテーマになってるんだけど、パフォーマンス系の方がメッセージが伝わったような気が。

最後はDグループ。
男の子が全員似てる気がするけど、一人はムサビ彫刻です(笑)

大きな造形物を作ってました。
遅くまで制作してたそうです。

Dチームの東工大生が「僕は美術に興味がない。■も白い紙に黒いインクが印刷されたものにしか見えない」と最初から語ってて、いかに彼に「面白い」と言わせるかがこのチームの目標でした。
そしてムサビ生がスケッチをいっぱい描いて、唯一このアイデアを「面白い」と言ってくれたんだって(笑)

タイトルは「黒の奥」。
黒と言われてるもの(黒烏龍茶)とか、通常は黒として認識されてるもの(コーヒーとか)などのほか、黒い煙や、光を遮断した闇とか、RGBをレイヤーにすることで黒に見せるとか、物理的に黒を採取し表現してました。

講評で別グループの東工大生が「東工大的な表現になった」とコメントしてて面白いなーと。

手羽は「ああ。ムサビ的、特に基礎デ的なアウトプットになったなあ」と思ってたんですよ。
卒制でこの手の「大量の色採取モノ」って毎年ありますよね。特に基礎デに。
東工大生は「東工大的」と感じ、ムサビ関係者は「ムサビ的」と思い。
理系と美術系は両極端の位置にあるかもしれないけど、実はぐるっと回ってすごくそばにあるのかもしれない。
そしてここに何か新しい展開がありそうな気がして。

そして先生方による総評。


  • ムサビ古堅先生。いけね。袴田先生を撮影するの忘れちゃった。


  • 東工大・野原先生

長澤学長による講評。
そして、スペシャルゲストは・・・

東京工業大学の三島学長!!
木曜の午前中にご出席が決定したんです。
ちなみにさっきから背景に見えてるインタビューボードは2年前に使ったやつです(笑)


「木曜に急きょ決まった」といえば、先生方から賞を出すことが決まり、あわてて手羽が表彰状と副賞を準備しまして。

厳正な審査の結果、コンセプトデザイニング2015の賞に選ばれたのは・・・

Dグループ!
手羽もAグループかDグループか散々悩んだあげく、Dグループに一票いれました。
最後にみんなで記念写真。


今年は去年より「コミュニケーションを大事にしよう。そしてお互い何が違うのか、違わないのか、足りないのか、足りてるのか見つけよう」と強めに語ったこともあり、みんなかなり長い時間話し合ってたようです。
コミュニケーションが濃く、例年よりグループが仲良かったり、深いところまで語り合った印象を受けました。

そして、もちろん打ち上げ(大岡山の庄屋)をやって、今年のコンセプトデザイニングは全て終了!
あ、建築学科の鈴木先生も最終プレゼンに参加してもらいました。
ちなみに鈴木先生は冒頭に書いた坂本先生の教え子なんだそうです。


5日間という短い時間でしたが、濃い時間を過ごしたんじゃないかしら。
特にムサビ生。
単位も出なければ交通費もでないこの合同ワークショップ。
内容的にも金銭的にもかなり酷なワークショップなんだけど、それもあってモチベーションが高い人しか集まらないのがこの合同ワークショップ。
だから短い時間だけど質の高いものができてるのも事実で。

ムサビは多摩アカデミックコンソーシアムや早稲田さん等と連携協定を結んでるけど、あくまでもそれは単位互換。
先生単位では合同授業をやってたりするけど、完全な大学公式合同ワークショップはこの東工大さんとのコンセプトデザイニングしかないのね。
来年も開催するはずなので、経験者はぜひ後輩に進めてくださいな。

学生さんも先生も本当にお疲れ様でした!!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。