ベルハウスお別れ会に行ってきた #ありがとうベルハウス #ムサビ生の体の半分はベルのカップラーメンでできている

2020年1月22日(水)

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長年学生の皆さんに愛されてきた学内売店ベルハウスが2020年1月20日に閉店することになりました。

そこで卒業生有志がお別れ会を1月18日(土)に企画した、と。
今日はそのレポートをお送りいたします。


レポートの前にベルハウス(通称「ベル」)について説明を。

手羽世代、そしてその上の世代にムサビでの想い出を聞くと、恐らく
●喫茶サンフランシスコ(通称シスコ)のホットケーキ
●風月のミートやラーメン
●ベルハウスのカップラーメン

のどれかを挙げるはず。

シスコは現世界堂の場所にあった喫茶スペースで、生クリームたっぷりのホットケーキが最高においしかったんです。手羽はホットケーキセットを頼んでドリンクはココアにするのが常。リリーフランキーさんも「学生時代にシスコのホットケーキをいつも食べてた」と言ってましたね。

風月とは、現都道333あたり・・数年前だと工デの工房群あたりにあったプレハブ1階建ての小汚い学食(笑)

1961年、鷹の台キャンパスを作る際、近所で小さな食堂を経営されてた夫婦に元理事長の田中誠治が2号館女子寮の朝夕飯の提供をお願いし、その後学食の営業もお願いしました。その学食が風月。
12号館完成後に取り壊しになったので、手羽がギリギリ風月世代でもあります。
いつも手羽はナスの肉詰め定食を食べてて、冷たくてカチコチだったけど、人間って不思議なもんだけど、あの味をたまに食べたくなるんですよ。藝大学食のピーマンの肉詰め定食がそれに似てるから、いつも藝大ではカチコチのピーマン肉詰め定食を頼んでます。

で、風月に購買もお願いしたけど断られ、困ってる時に登場したのが久米川で喫茶店を経営してたフチガミさん。津田塾大で購買をされていて、なおかつ昔から美大生の作品を購入したり交流があったので、営業をお願いし、これがベルハウスとなります。

・・と知ってる風に書いてますが、全部上司からの受け売りなので細かい部分では間違ってるかもしれません。フチガミさんにインタビューして書いたと思われる1992年に学生さんが作った「ムサビ辞典」の方が情報は正しいかも。引用します。


  • ちなみに「久米川の息子さんが経営してた画廊喫茶ベルハウス」とありますが、その「息子さん」が今のおじちゃん。

ベルハウスと大学が結んだ最初の契約書を確認したら契約年が1969年だったから、まさに鷹の台キャンパス全面移転の年ですね。風月取り壊し後にベルハウスは課外センターC棟へ移転してるので、今の場所で30年以上、ムサビで50年以上営業してもらってたことになります。

ベルハウスについては、2007年新入生歓迎パンフ「ムサビマニア」でも紹介されてます。


  • そうそう。昔はエミュウもなかったんで、パンやピザまん、バラ売りのチョコパイやビスコをいつも買ってたなあ。

あ、100周年に向けて意識的にムサビ学生生活史を細かく書いてます(笑)
カリキュラムや教員名簿、建物写真はあるんだけど、学生生活に関する資料があんまり残ってないんですよ。大学史史料室に昔のベルハウスの写真がほとんどないので、お持ちの方はぜひご寄贈くださいませ。


歴史編はこれくらいにして、現代に時間を戻しましょ。

2020年1月最初の頃は、

閉店に向けて商品を減らしつつこんな感じだったけど、お別れ会当日18日の午前に行ったら、

こんな感じで。この光景みるとやっぱり寂しくなります。

学生時代・・職員になってもだけど、夜作業しててお腹が減った時にいつも助けてもらってたのが

ベルハウスのカップラーメンでした。
ムサビの周りにはコンビニも何もないから、これはほんとよく食べた。ムサビ生の体の半分はベルのカップラーメンでできてるといっても過言では・・ちょっと過言か。
ちなみに風月がある頃は、風月の横に「ポカリハウス」って小屋があってそこでカップラーメンを売ってたから、そっちの記憶の方が強い卒業生も多いかも。手羽もどっちかというとポカリハウス世代です。

ちょうどカップラーメンスペースでは、

今回のお別れ会幹事でもある、校友会常任幹事でデ情卒の萩原幸也くんが校友会誌のインタビューをしてました。
萩原くんはリクルートでそれなりのポジションにいる方で、ムサビ生には「芸祭のピンクバーでエルサの妖精を毎年やってる人」がわかりやすいかな。


  • ベルハウスのビニール袋


14:30。

いよいよお別れ会が始まります。司会は荻原くん。

最初は

学生さんを代表して課外協議会代表の学生さんの挨拶。

続いて、

卒業生を代表して、今回のお別れ会言い出しっぺでもある基礎デ卒で非常勤講師もやってる平野くん。

次はスペシャルゲストの一人目。

お隣で営業してる世界堂ムサビ店の関谷店長!
「ベルハウスさんみたいな学生さんに愛されるお店にしたい」と素敵なコメントをされてました。
あ、世界堂さんは今年80周年を迎えました。おめでとうございます!
ちなみにムサビに世界堂さんが入店されたのが2004年で、美大で唯一世界堂があるのがムサビだったりします。


そしてスペシャルゲストの二人目!

教職員を代表して、長澤学長!
この日お客さん対応をされてたんだけど、隙間を作って参加していただきました。ありがたやありがたや。

学長から感謝状とプレゼントの贈呈。

感謝状はこんな文面でした。

花束の贈呈。

そしてベルハウスのおじちゃん、おばちゃん。
「入学して6月になると新生活に慣れない学生さんが壊れる。だから『どうしたの?元気?』「洋服素敵ね』と積極的に声をかけるようにしてた」とおっしゃっていて、ちょっと泣きそうになりました。

最後に集合写真を撮って、


  • 交代でおじちゃん、おばちゃんと記念撮影。

久米川のベルハウスは今もあって、今後おばちゃんたちはそこで喫茶をしながらギャラリーをされるそうです。寂しくなったら行ってみてね。

この場所から学生さんたちをずっと毎日50年間見守ってくれてたんだなあ。
今までありがとうございました!!
そして、お別れ会を企画してくれた卒業生の皆さんにも感謝。


以上、ベルのおじちゃん、おばちゃんのあたたかい優しさもそうだけど、

ムサビ生の清掃さんに対する感謝の気持ちも嬉しい手羽がお送りいたしました。
男子トイレに張ってたあったんだけど、最近こういうのを見るだけでウルっときちゃうのよね。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。