【ジャングルのような大学】京都精華大学50周年記念祝賀会に行ってきた

2018年10月16日(火)

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10月13日(土)、京都精華大学の50周年記念式典のレポートをお送りしています。
これまでの話はこちら↓
草間彌生「永遠の南瓜展」と京都精華大学に行ってきた
【本当のダイバーシティ大学】京都精華大学創立50周年記念式典に行ってきた


京都精華さんとは私大連仲間ってこともありますが、手羽は個人的に2014年に京都芸術系大学共同SD研修の講師をやったり、不思議なつながりがあったりで、タマビ・女子美・東京造形の次に知り合いの職員さんが多い大学だったりします。
広報のタケダくんから「先日は骨太な記事を書いてくれてありがとうございます。でも、式典のことをいたずらブログに変なふうに書かないでくださいよ」と言われたり。いたずらブログ・・初めて言われた(笑)
ま、更新されないブログよりもマシだと思うけどね(嫌味)


記念式典も終わり、友愛館へ向かうとそこが

創立50周年記念祝賀会の会場。

ま、ここまではよく見る光景なんですけど、中に入ってびっくり。

ジャングル状態!

ここは500人収容できる多目的ホール「Agora」で、普段の状態はこんな感じなんです。それがこれですよ?

2010年に日芸さんの江古田キャンパス竣工祝賀会に出席した時、いわゆる「コンパニオン」さんがいっぱいいて、「法人主導の式典になると日芸じゃなくて急に日大になるんだな」とそれはそれでびっくりしたけど、違う驚き。クリエイティブパワー全開。


  • 理事長が挨拶をされ、

同窓会組織「木野会」会長の長い挨拶の後、乾杯!
50周年、おめでとうございます!!


  • この会場装飾はフラワーショップ「Studio2065」のオーナーで人文学部卒の濱中依子さんによるもの。ここまで徹底した式典会場装飾は初めてですね


  • 写真加工するまで気が付かなかったけど、手前にいらっしゃるのは竹宮前学長だ!サインもらえばよかった・・。

次に驚いたのが式典なのに「ノンアルコール」ということ。
・・ま、京都精華さんでアルコールといえば、アレがアレなのは美大愛好家の手羽はもちろん気が付くわけですが、ウーロン茶やオレンジジュースだけじゃなく、カラフルなハーブティーなどオシャレなドリンクもあって「なんだ、お酒がなくてもオシャレにパーティはできるじゃん」と気が付かされました。
パーティ会場がおじさんの臭いとお酒の臭いで充満した空気がどうも昔からダメなんですが(おじさんでお酒が好きな手羽だけど)、深読みすると「ダイバーシティ」を追求した場合「ノンアルコール」にたどりつく、とも言えます。また、アルコールが入ると後半からパーティの収拾がつかなくなることが多く、それが避けられる意味でもこれはうまいやり方だな、と。
「祝いにはお酒が必要」という固定概念からの脱却。

会場でずっと空間演出パフォーマンスされてたのは仙石彬人さん。
OHP3台を同時に操りながらのヴィジュアルライブパフォーマンスで、VJそのもの。

常に光が変化し、これがジャングル感をかなり盛り上げてました。さすが。
ちなみに仙石さんは京都造形出身。


  • ケータリングにカレーもあって、

森林食堂さんで、京都カレーランキング1位のお店なんだそう。「森林食堂のカレーは食べといた方がいいっすよ」とスタッフの方に教わり、おかわりしちゃいました(笑)
森林食堂さんについてはこちらの記事が詳しく書かれてます。
ケータリング専門からカレー屋さんへ。京都の有名カレー店「森林食堂」のこれまでとこれから
ちなみにこの祝賀会は森林食堂さんが中心になって「精華の森プロジェクト」を立ち上げ、装飾や演出を行ったそうです。
ちなみに写真はイノシシのカレー。
ちなみにちなみに森林食堂の今中さんは京都造形卒・京都市立芸大大学院修了という経歴の持ち主です。


宴も中盤になると、卒業生たちによるパフォーマンスが始まりました。


  • 芸術学部映像コース卒二人組「wenton」のパフォーマンス


  • 多分iPadで会場音響コントロールをされてたのは人文学部卒の島田達也さん

「いやー、さすが精華さん。演出も含め、これは他美大じゃ真似できない」と感心してたら、さらにそれを超える展開がまだ待ってました・・・。


  • 何やらステージの上があわただしい

京都精華OBのギャラクシーマンと芸術学部とデザイン学部卒3名によるアートグループ「hyslom(ヒスロム)」によるコラボパフォーマンス。
手羽は存じ上げなかったんですが、ヒスロムは平成30年度京都市芸術文化特別奨励者に認定されたり、11月にはせんだいメディアテークで大規模な個展が開催されたりと今注目のアートパフォーマンスグループなんだそうです。


なんて解説してる間に・・後ろの方でヒスロムが服を脱いでる気がする・・・気のせいかな・・まさかこういうめでたい式典でそういうことは・・

そのまさかだった。


「会場が森のようになってて、裏山の木が寂しそうだったから連れてきちゃいました」

ヒスロムが持ってるのは京都精華さんの裏山の木。
掘って持ってきたそうです。
うん。手羽、こういうの大好き(笑)

一切説明はなかったけど、裏山の木が会場に根付いて大きく成長したイメージかな。

多分、木の妖精的な人が人間に変化していく様子を表してるんじゃないかと。

いやー、すごかった・・。

でも、普通めでたい周年式典でこのパフォーマンスやる?!
気になって京都精華スタッフMさんに終わった後に聞いたんですよ。
「面白かったけど、これで精華さんはOKなの?」
「成功も成功ですやん。だって、ふんどしで隠れてたでしょ?見えなかったら大成功ですよ」
50周年式典の成功の鍵が「ふんどしから見えるか見えないか」にかかってたって・・・京都精華、おそるべし。

でも、いろんな種類の生き物がごちゃごちゃに混在し、それを寛容に受け入れ成長する京都精華さんって、まるでこのジャングルみたいだなあ・・あ、それってつまりダイバーシティってことか、と感じた手羽なのでした。

民族衣装にお色直しをしたサコ学長の挨拶で祝賀会は終了。
準備をされてきたスタッフの皆さん、お疲れ様でした!
とても素敵な会でしたよ。


昨日の続きですが、こういう場に参加するとやはり10年後のムサビ100周年式典をどうするか、気が早いけど考えちゃう。100周年はギリギリ手羽もまだいるはずでして。
普通に考えれば文科大臣からの祝電読んで、その頃のタマビの学長に挨拶してもらって、中島信也さんとか卒業生にスピーチしてもらって、祝賀会ではラテ研に踊ってもらって・・・うーん、京都精華さんに比べると普通過ぎるなあ・・張り合うには男神輿しか思いつかないんですけど・・。


京都精華さんの記念式典自体はこれで終わりですが、10月20日にはノーベル文学賞受賞者ウォーレ・ショインカ氏とサコ学長との対談「シンポジウム 〜グローバル化された世界における「表現」の未来〜」があったり、

26日からは藤原ヒロシさんや詩人の佐々木幹郎さん等が登壇される「京都精華大学創立50周年記念連続講演会『の文化~そのとき、何が起きたのか~』」があったり、 11/30 (金)-12/2 (日)には木野会主催 の「精華学藝祭」があったり、ホームカミングデーが行われたり、50周年関連イベントは続きます。
 
そして1968年から開催されてる「アセンブリーアワー講演会」は創立50周年の今年500回(!)を迎えるんですって。
その記念すべき第500回は、京都大学総長の山極壽一氏とサコ学長との対談
攻め続ける京都精華さんに注目し続けてください。


さて、これで東京に帰ってもいいのだけど、今回行ってみたい場所がもうひとつあって。

こちらです。
ここがどこかというと・・・・長くなりそうなので、京都シリーズはまさかのもう一回続くっ!


以上、

いろいろ言ってますが、今回の出張の一番の目的はこのツーショットを撮ることだった手羽がお送りいたしました。
(忙しそうにしてるMさんに撮ってもらった)
サコ学長は体が大きいのに顔が小さいこと小さいこと。

ウサビ・サコとムサビ・テバ。

頭の中では「空目しそうなくらい似てる!」とコーフンしたけど、文字にしてみたら全然似てなかった・・。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。