【ビダモン2018速報】東京4美大の2018年度一般入試志願者数が確定しました!

2018年2月2日(金)

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女子美さん・東京造形さんの一般入試初日も終わり、いよいよ美大入試シーズンに突入しました。
受験生の皆さん、頑張ってください!

美大受験生の疑問にお答えする、略して「ビダモン!」シリーズをお送りしています。
これまでのビダモンはこちら
【ビダモン2018】手羽オススメの美大受験漫画はこれだ!
【ビダモン2018】東京五美大2018一般入試スケジュールと受験生にアドバイス
【ビダモン2018】美大受験生へのアドバイス。交通に関する8つのこと
ムサビや東京の美大受験を想定して書いてますが、他大学でも使えるはずです。


昨日タマビさんが発表したので、これで女子美術大学、東京造形大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学の2018年度一般入試志願者数が出そろったことになります。
女子美術大学|2018(平成30)年度一般入学試験(A日程/センター利用Ⅰ方式・Ⅱ方式)志願者数
東京造形大学|2018年度一般入学試験 志願者数(確定)
多摩美術大学|2018年度 美術学部一般入試志願状況
武蔵野美術大学|平成30年度 造形学部一般入学試験志願者数【確定】

ただ、大学公表データには昨年度の数が入ってないんで、一番気になる「去年とはどうなの?減ったの?増えたの?」がわからないんですよね。

なので心優しい手羽が作ってみました。え?いい迷惑?
あ、3時間ぐらいで作った完全手羽オリジナルなので、数字が間違ってたら指摘してください。正確な数字は上記公式大学サイトの情報で必ずご確認くださいね。

先にいくつか補足を。

志願者の動向は数年分見てみないとわかりません。
昨年度が大きく落ちたから今年が増えたように見える(「下げ止まり」「底をついた」「より戻し」と表現します)だけで、5年分見てみたら下降ラインには間違いない・・・またはその逆ってことがよくあります。
作っといてなんですが、昨年度比較だけで「●●学科は人気が落ちた!」「上がった!」と一喜一憂するのは意味がなく。

また、定員を去年と微妙に変えてたり、他学科・他美大を併願してることを見越して合格者数は定員より多めに発表するんで、倍率の変化もほとんど参考にならない数字だったりします。
増減率も「1000人が800人に減った」と「3人が6人に増えた」では、率だけでみると「20%減」「200%増!」になるけど、全然意味合いが違うのは言うまでもありません。

そして、もひとつ補足するならば。
以前はほとんどの大学が一般入試志願者数を入試前に公表してました。
でもAO・推薦入試で定員の7,8割を確保してる大学が多くを占めてる現状では「一般入試はオマケ」な状態になっており、そして定員割れしてる大学が増えてきてるので公開しない大学がどんどん増えてます。なのでいまだに試験前にちゃんと一般入試志願者数を公開してるこの東京4美大を褒めてほしいんです。もう意地で出してるようなもんなんで、評価されないと来年からなくなるかもしれません。
当たり前のものを残すために。


前置きはこれくらいにして、まずは女子美術大学

「今年のデータだけじゃよくわからない」の典型例が女子美さんだとヒーリングアート表現。
これだけ見ると40%減で「えっ」と思っちゃうけど、去年は214%増の倍増だったんですよ。もっと書くと一昨年は激減してるんです。
また、「40%減」といっても15人が9人になった6人減なんですね。定員を割れてる怖さはありますが、人数的にはそんなもんってこと。
「理由がはっきりとわからないけど急に志願者が増えたら翌年は減る、または急に減った翌年は増える」、いわゆる寄り戻し現象が志願者数では起きやすく、恐らくこれもその一つと思われます。
全体でみると女子美さんは増えてます。
あ、タイトルで「確定しました」と書いてるけど、女子美さんはB日程があるんで厳密には確定ではありません。


なお、これからの表にも「センターI方式・II方式」「センターA方式・B方式」等と出てくるけど、「センターI方式・A方式」は「センター+大学独自専門入試(実技や小論文等)」で、「センターII方式・B方式」はセンター試験だけで受験可能(大学独自入試は無し)な仕組みです。
基本的に一般方式とセンターI方式・A方式は、学科試験を大学で受けるかセンター使うかだけの違いで(配点や科目の違いはあるけど)、両方を併願する人が多いです。
一方、センターII方式・B方式は大学へ行かずにセンターの点数だけでいいので、一般方式等を併願する人は少ないです。


次に東京造形大学

東京造形さんは3年連続で増加傾向にあります。3年連続の志願者増は4美大では東京造形さんだけ。
しかし、今更気が付いたけど彫刻の一般入試の定員って7名なんですね・・そんな人数になってたのか・・。


続いて多摩美術大学

ポイントは3つかな。

まずはやはり統合デザイン学科が激増してることですね。
2年前、エンブレムのアレが起きた時に「受験生は既に志望学科を決めて勉強してるから、アレの影響が出るとしたら今年じゃなく翌年だろう」という予想が当たり、去年は激減してしまったんです。ただ、減ることは予想してたけど「必要以上に減りすぎてるなあ・・」というのが去年の実感で。
なので考えた方としては「普通の状態に戻った」で、一言でいうなら「日本人は2年ぐらいで忘れちゃう」ってことじゃないかと(笑)
にしても2年前より一般方式で100人近く増えてるのは、さすがとしかいいようがありません。

そして二つ目は演劇舞踊の減り方です。
ここにきて30%落としてるのは、先日指摘したように日芸演劇と入試日程がかぶってるのが原因じゃないかと。日芸演劇が「かぶせてきた」と取るかは難しいところですが。
 
3つ目はデータ作ってて気が付いたんですが、工芸と環境デザインの一般入試定員を少し増やしてます。センター方式や推薦入試の定員に回すのが最近のトレンドなんですが、まだまだいけるという判断なのかな。


で、最後に武蔵野美術大学

4美大で唯一減です(涙)
一般とセンターAの合計はほとんど変わってないんだけど、センターBの減りが影響してますね。
でも去年は1%増だったので、「寄り戻し現象」と考えれば志願者数的にはこんなもんなのかも。
ちなみに2年連続で増えたのが彫刻・工デ・空デ・建築で、3年連続で増えたのが空デだけだったりします。他大学も立体系は比較的好調だけど、この空デの人気はなんでなんだろう?

4美大の全体で見ると、今年は比較的安定期だったんじゃないかしら。問題は来年ですね。

そして、この一般入試志願者データだけじゃわからないことが他にもあります。

どの美大職員さんに聞いても、「外国人・留学生受験生がすんごい増えた」とおっしゃいます。
これはムサビのデータですが、去年よりも60人志願者が増えてて、もっと言うと去年は100人以上増えてて。タマビさんを見ても、今年はなんと500人近い志願者がありました。

ムサビや他美大のオープンキャンパスや芸術祭、卒展の来場者の話声を聞いてると、中国語でしゃべってる方がこの2年ぐらいで急増してるのを実感してるし、データとしては出てこないけど、大学院志願者も中国の方の占める割合がすごく高くなってきてますね。

 
以上、今年一番の衝撃は、リンクロウの高校が今年に入って2回目の学校閉鎖になったことの手羽がお送りいたしました。
昨日、インフル明けで久しぶりに登校したら、「インフルで今から学校閉鎖にするから、すぐに帰れ」と言われたそう。この学校の生徒はみんな手を洗わないのか?!

受験生はうがいと手洗いを忘れずにね!!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。