【京都10大学連携】7月にオープンした「京都アカデミアフォーラムin丸の内」に行ってきた

2017年10月7日(土)

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10月5日(木)、久しぶりに丸の内へ。
車ではよく通るけど、丸の内での用事ってほとんどないから、うーん・・・5,6年ぶりぐらいかしら。

あ、三沢先生の作品だ。
三菱地所株式会社と公益財団法人彫刻の森芸術文化財団が1972年から作品を入れ替えながら続けてる「丸の内ストリートギャラリー」の一つ。その情報を知らずに「なんか彫刻の森と作品選定の傾向が似てるなあ」と思ったら、彫刻の森芸術文化財団が関係してて手羽にもまだ彫刻感は残ってることがちょっと嬉しく(多分たまたま)。
他にもいくつか三沢先生の作品があったし、草間さんの作品もありました。


せっかく丸の内に来たんだから、あそこに行かなくちゃ。

GOOD DESIGN Marunouchi
日本デザイン振興会さんがデザインと人、デザインと社会をつなぐコミュニケーション拠点として2015年に作ったスペース。インテリアデザインを内藤廣さん、CIを廣村正彰さんが担当されてたりもするんで、一度行きたかった場所。
あ、今年4月にここから近くの丸の内KITTE3階に、グッドデザイン賞受賞商品の専門ショップ「GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA」も開設されてます。

GOOD DESIGN Marunouchiでは現在、「みんなで選ぶグッドデザイン大賞」を開催中でして、


  • 大賞候補7点が実物展示されてて、この中からひとつ来場者投票できるのです。


  • 陸前高田市立高田東中学校。


  • Xperia Touch


  • サクソフォンの様な音をリコーダーの運指で出せる「Venova」。

手羽は「Venova」に投票しました。発売された時に「おっ、すげーー!これほしい!」と感じたのがこれだったので(笑)
ヤマハさん、宣伝したのでください(単刀直入)

ちなみにミッドタウンのデザインハブでは、

私の選んだ一品 -2017年度グッドデザイン賞審査委員セレクションが開催中です。

国内外82名の審査委員が気になった受賞作を各人のコメント付きで(ほぼ)実物展示されてます。

個人的には「Venova」が大賞なんだけど、一般的な判断なら「うんこドリル」だろうなあ。
手羽家にもいつのまにか3冊ありましたし。

ちなみにちなみに審査委員紹介パネルが、

下1列が岩佐さん、五十嵐先生、柴田先生と4人中3人が偶然ムサビ関係者で、挟まれた浅子さんがオセロ理論でクルっとひっくり返ってムサビ関係者にならないかな、とムサビ妄想をしたのは手羽だけでしょう。

・・・って、早く本題に入らないと。
旅ムサがグッドデザイン受賞したから、ちょっとグッドデザインに甘くなっています(笑)

新丸の内ビルティング へ。

オフィスエレベータで10階へのぼると、

こういうサインが。

右に行くと、

京都大学東京オフィス
京大さんは平成21年に品川に東京オフィスを作り、28年にこちらに移転されました。


んで、左に行くと、今日の本当の目的地である

京都アカデミアフォーラムin 丸の内です。
「『大学の街―京都』を東京で発信する新たな試みを行う』という趣旨に賛同した京都外国語大学・京都光華女子大学・京都工芸繊維大学・京都女子大学・京都市立芸術大学・京都精華大学・京都橘大学・京都美術工芸大学・同志社女子大学・京都大学の10大学が、それぞれの主催による各種イベント等を開催することを目的として2017年7月3日に開設されました。
表札見るとまだ2つ余裕があるから、あと2大学参加できますね。サガビさんとかどうですか?


そうなんです。7月にオープンしたばかりなんですよ。
京都市芸さん、京都精華さん、京都美術工芸さんと美大が3つ名前を連ねてるんで・・・成り立ちから京都工芸繊維大さんを美大にカウントする人もいますが・・・、7月12日の開所式に突然乱入しようかと本気で思ってたけど、都合が合わずそれは諦め、伺うチャンスをじっと狙ってたんです。
美大あるところに手羽あり。


  • 各大学のパンフレット。


  • 京都美術工芸さんは学生さんの作品を展示してた。これは常設なのかしら。

窓から東京駅を望む。目の前。
東京駅は乗り換えで行くことはあっても外から見る機会ってないのよね。ずっと仮囲いがあったけど、こうなってたのか・・すごっ。

ラウンジでプラっとしてたら、「こちらをやってみませんか?すぐに終わりますから」と渡されたのが、

ミニ京都検定
「10月5日版」ってことは、日によって問題が違うみたい。
「家に持って帰ってやります」とも言えない雰囲気で、その場で答えてみたけど、九州育ち・東京在住・地理と日本史苦手な手羽には難しすぎるんですけど・・・。

あのー、これ合ってるかどうか、京都の方、採点してもらえますか?
8割勘で答えました・・。


  • こんなに勘を使ったのは久しぶりな気がする・・

とかなんとかやってたら、そろそろ時間。

京都アカデミアフォーラムで一番広い会場へ。
「定員120名」だそうだけど、ここに120人入るかな?あ、椅子だけなら入るか。

フロアマップはこんな感じ。広さ的にはムサビ三鷹ルームの半分くらいかな?


で、何しにきたかというと、開設記念として各大学が京都に関する講座を開く「京都アカデミアウィーク2017」 を10月3日から5日間やってたので、その一つにこっそり申し込んでたんです。
もちろんムサビ職員ってことは書かずに。もちろん有休使って、です(涙)

聴講した講座は京都工芸繊維大学理事・副学長の森迫清貴先生による「京土壁」。
阪神淡路大震災後、京土壁を実験分析され、それまで「土を寝かしてから使った方がいい」と言われてたけど、実はすぐに壁にした方が強度が高いことがわかった・・とか難しいけど大変面白い講義でした。

・・・正直に書くと、本当は京都精華さんがこの後の時間にやる「京都で人気のマンガワークショップ-たった1時間で魅力的なキャラクターを作れる秘伝テクニック!-」に参加したくて申込ボタンを押そうとしたら、「※主な対象:中学生・高校生」とあることに気づき、あわててその前の回に申し込んだのでした。
だって、手羽は昔からの田中圭一さんのファン。ほとんどの本を持ってます。パラっと見た奥さんから「買うのはいいけど子供がわからない場所に置いといて」と言われてるけど(ぼそっ)

森迫先生のお話は1時間半のうち、最初の60分が講義、残り30分は京都工芸繊維大学についての説明。
ちなみに京都工芸繊維大学さんの英語略称は

KIT(Kyoto Institute of Technology)。大学ドメインもkit.ac.jpです。
でも、金沢工業大学さんもKanazawa Institute of Technology、略してKITで、なんと金沢工業大さんが「KIT」を商標登録されてるから、いろいろ揉めてるそう。
特にロボコンでトレーナーとかジャンバーに2大学が「KIT」と書いてて、「なんじゃわれー!!こっちがKITじゃい!!」「なにぬかしとんねん!うちがKITどすえ!」的な感じで。

会場からも「英語名称に『繊維』の要素をなぜ入れないのか?」と質問があり(これはこれですごい質問)、森迫先生が「個人的にはKyoto Institute of Technology and Designに変えて・・つまり工芸繊維をTechnology and Designと解釈して、KITDにしたいとは前々から思ってたりします」と答えてました。京都工芸繊維さんはKYOTO Design Labをやってますしね、すごくいい案。

ちなみに、「芸大」は東京藝大さんが平成24年に商標登録してるので、中身は美大なのにあんまり「うちは芸大です」と同じ「商品及び役務の区分」で宣伝しない方がいいかもしれませんよ。


講義が終わり帰ろうとしたら、
「あ。手羽さん。お越しいただけたんですか?」
と突然声をかけられる。
京都精華職員さんに見つかってしまった・・・ま、その可能性は予想してたけど。
「いやー、昔から田中圭一さんのファンなんで本当は田中先生の講座に申し込みたかったんですよー(笑)」
と焦りながら答えたら、

待機中の田中圭一先生とお会いでき、名刺交換までさせてもらっちゃった。
だから京都精華さん大好き!!・・・しかし、すごい肩書だなあ・・・。
 
 
最後に京都アカデミアフォーラムを拝見して思ったことを二つ。

バリバリのワーカー向け教養講座だったり、大手企業連携や就活拠点が目的ならこの丸の内はベストな場所なんですが、高校生への情報発信となると・・どうなんだろう。
京都でいうなら・・・て京都だと思いつかないな・・・新大阪駅みたいな場所が東京駅(または品川駅)で、文化発信・商業カルチャー等若い人がよく行く(行きやすい)場所は難波や梅田で、恐らくそれは東京だと新宿や渋谷、六本木。
京大さんや同志社さんが丸の内にサテライトオフィスを置くのはよくわかるんだけど(実際に京都大学イノベーションキャピタル株式会社や関西TLO株式会社も同居してる) 、美大がここを活用する方法ってなかなか思いつかないなあ、と。
京都精華さん、お礼にデザイン・ラウンジと連携した何かやります?

二つ目はすんごく素朴な疑問で、「なんでド平日のド昼間に京都アカデミアウィークをやったんだろう?」と(笑)
オープニングイベントだからいろんな人に来てもらうのが目的なはずで、「開所日に合わせてやらないといけなかった」とかならともかく、普通ならこの土日月の3連休に合わせて開催しそうなもの。先生も平日は授業があるから東京に出れる人は限られてくるはず。
あえて「この時間に丸の内に来れる人限定」にしたってことは、高校生・サラリーマン向けではなく、昼間はシルバー世代、夜はワーカー向けってことだったのかな?



以上、京都といえば、成安造形大学の職員さんがムサビ日記が欲しいっていうんで送ったら、ご丁寧にお礼のお手紙をいただき、「うん。いいことした」と思ってたら「PS」のところで、

おもっきし、やらかしてしまった・・・例えるなら手羽に「多摩美術大学の手羽さん」宛で送るような、大変むかつくことをやらかしたことがわかった手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。