ムサビオープンキャンパス2017を手羽と妄想デートしてみる

2017年6月9日(金)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

いよいよムサビオーキャンも明日。
今日はこれまでの情報をまとめながら、「女子高生がムサビオープンキャンパスで高校生の手羽とデートする」という変態的な話を。

女子高校生のつもりで読んでください。

・・・・・・・・・・・・・
私はマウ子。華の高校3年生。
今年ムサビに現役合格した手羽先輩は、高校の1個上の先輩で、美術部で仲良くなり、去年から付き合い始めました。
でも手羽先輩が授業や課題が忙しくてなかなか会うことができないんです。「私と大学、どっちが大事なの?」と怒ったこともあったっけ。Lineで「寂しいよー」とつぶやいたら「今度ムサビでオーキャンがあるから来ない?オレスタッフをやってるんだけど1時間ぐらいなら案内できるよ」と誘われたの。
それは行くっきゃない!きゃは。


鷹の台駅から空気が気持ちいい玉川上水遊歩道を歩いて18分。
美大生っぽい人の後を追ったらたどりつきました。

初武蔵野美術大学!!
初めてのムサビ。すごく美大っぽいなあ。って美大か。あは。
正門で手羽先輩が正面に黄色いマークの入ったグレーのスタッフTシャツを着て待っててくれた。

「ようこそ。ボクのムサビへ。なんてね!あはは(笑)」

こういうことを平気で口にできる手羽先輩が大好き。

1号館下で来場者カードを書いて、これでいよいよムサビの中に入ったことに。

「そうだ。公式サイトとかには一切出てこないこと教えようか?」


そういいながら、4号館下のパン屋さんに連れていかれる。

「ここはエミュウっていうパン屋さん。とってもおいしいんだよ。で、オープンキャンパス特製の別メニューがあって、例えば猫の肉球の形をした「MAUドーナツ」「MAUパン」とかね、それと


  • これは「MAUドーナツ」

シュークリーム詰め放題ってのもやってるんだ。ただ、公式サイトには一切書かれてないからムサビ生しか知らなくて、やってるのがほぼムサビ生っていう、『なんのための企画?』状態になってるけどね(笑)」

私も試しにシュークリーム詰め放題にチャンレジ。ギューギューに入れてなんとか16個入った。去年は32個入れたツワモノがいたそうだけど、もうそれはシュークリームでもなんでもない、目標に目がくらんで目的を見失ってる気がする・・・。


「さ、エミュウで楽しんだら、いよいよ本格的にムサビ見学だね。何学科に興味あるんだっけ?」

「視覚伝達デザイン学科とか基礎デザイン学科とか」

「なるほどなるほど。典型的な平面デザイン系コースなんだね(笑)
ざっくりとムサビの建物を説明すると、各学科の研究室・・・先生がいる職員室みたいな部屋のことなんだけど、があるのが、
2号館:彫刻学科
4号館:油絵学科
5A号館:日本画学科
8号館:工芸工業デザイン学科、建築学科
9号館:デザイン情報学科、芸術文化学科
10号館:視覚伝達デザイン学科、空間演出デザイン学科、基礎デザイン学科
12号館:映像学科
14号館:工芸工業デザイン学科

で、 基本的には学科研究室がある建物・フロアがその学科のメイン建物・フロアなのね。


  • 各学科で学科紹介パンフレットも作ってますが、オープンキャンパス用の学科別パンフもあるんです。ファイン系以外ならだいたいあるはず。

これも知らない人が多いんだけど、各学科がオープンキャンパスパンフレットを作ってるんだよ。」

「え。そんな情報、WEBに出てます?」

「出てないの。出してないから知らないのは当然なんだけど(笑) 1号館下でもらった大学全体のパンフも必要だけど、各学科がやってる詳細な内容とかタイムテーブルは各学科パンフを見た方が早いんだ。んでそれはその学科のメインフロアにあるんで、それをまずゲットしてから行動する・・・てのが一番賢い動き方」

「そんな大事なこと、ちゃんと教えてくれたらいいのに・・」

「ムサビは『●号館が●●学科』ときれいに分かれてないんだよね。あちこちに各学科の教室が点在してて、例えば視デは8号館2階でワークショップやってたり、空デも8号館1階でファッションショーをやってたりするし。だから学科が作ってるオーキャンパンフがあると便利。ただ例外的なのが基礎デザイン学科で、オーキャンの時は9号館地下展示室がメインフロアなんだ」

「へー」

「 もっと大雑把に説明すると、 正門から見て左側に油絵や彫刻、いわゆるファインアート系、右側にデザイン系の建物がまとまっている、という『ムサビの法則』があって。『何学科とかは決めてないけど時間がないんでざっくりムサビを知りたい』という場合は、興味のある分野でルートを右(デザイン)か左(ファインアート)で選択すると、かなりの時間短縮ができるかも。 全部見ようと思ったら、1日ではとても無理なんだよね」

「へーーー」

「 ただ、この『学科関係ないゴチャゴチャ感』がムサビのポリシーやカリキュラムを象徴してるように感じてて、『もっとシンプルにしろ!』と怒る人はムサビに向いてないかも。」

「私はどっちかな・・・気が短いからシンプルな方が好きかな・・」

「ほら、みうらじゅんとかリリーフランキーとかシンプルな人はムサビOBに少ないでしょ?ゴチャゴチャしてるのをむしろ楽しんでる感じというか。だから受験生は学内で迷ってほしいと思ってるし、迷った時の偶然の出会いを「無駄なもの」と思わず大切にしてほしいし、そう感じられる人は間違いなくタマビではなくムサビに向いてるはず(笑)」

「いいこというなー。手羽先輩、なんかムサビのスペシャリストみたい」

「よせやい!」

「それにしても、さっきから思ってたんですが・・・意外と美大生のファッションって地味ですね・・」

「あ。そう?」

「もっと奇抜な恰好をした人がウロチョロしてるもんだと思ってたけど、オシャレながらも地味な恰好してる人の方が多い気が」

「ドラマとかメディアによく出てくる『美大生らしいファッション』って実は専門学校なのかもしれないね。派手でジャラジャラな服装は実技授業だとジャマだから、どうしてもシンプルになるし、こういう格好の子もいないことはないけど、かなり気合を入れた時の服装かな?
多分このマンガ
カラーレスガール - 白野ほなみ | 無料試し読み [pixivコミック]
はムサビOGかムサビ生が描いてると思うんだけど、現実のムサビ生はこんな感じだね(笑)」

「手羽先輩、オススメの企画ってあります?夕方は美術予備校に行かなくちゃいけないから、あんまり時間がなくて」

「あんまりオススメ企画紹介すると『手羽さんは視デが好きなんだ』『デ情の扱いが雑』とか言われたりするんで・・・」

「誰に?」

「こ、こっちの話。オススメというか時間が短い中でいろいろ楽しもうと思ってたら『時間限定ものを優先し、長く拘束されるものは避ける』ってやるしかないかな?」

「例えば?」

「『この時間じゃないとダメ』ってものに合わせて、その間に見れるもの・できるものをやるって感じ」

「ふーん」

「ムサビのワークショップ系はだいたい20分ぐらいでできるものがほとんどだから、隙間にサクサクやることができるし、展示系だといつでも見ることができる」

「ふむふむ」

「でもトークショー系は確かに著名人の話を聞けるからいいんだけど、1時間半とか拘束されちゃうのは短い時間しか滞在できない人にはちともったいないかな。その時間があったら他の展示とか他学科をサクサク見て回ったりとか、この機会しかない学生相談コーナーでいろいろ質問した方がいいとは思ってるけど」

「そうですね」

「でも視デを今年受験するって決めてるんだったら、視デの入試解説は時間を拘束されても聞いておいた方がいいかもね。今年はモチーフが静物になるらしいし」


  • 去年の視デ入試説明。例年すごい人なのでお早めに・・。

「あ。それ、予備校の先生から聞きました」

「あとはほとんどの学科で施設ツアーをやってるからそれに参加するといいかも。

コンパクトにその学科の施設を見れるしね。でも所要時間は最初に聞いておいた方がいいかもね。1時間以上かかるんだったら途中で抜けるか、自分が見たいところだけ見た方がいい。」

「わかりました」

「そして、さっきいったワークショップ。

思い出作りにも1,2個はやっておいた方がいいかな。」

「そうですね」

「土曜日だったら、ぜひチェックしてほしいのが講評会」

「講評会もやってるんですか?」

「土曜は通常授業日だから、いくつかの学科で普通に講評会もやってるんだよ。


  • 去年のデ情講評会。学長も参加してた。

これは何時にどこでってのはわからないけど、プラプラ歩いてるとたぶん遭遇できるはずだから、どういう感じで教授陣が講評してるか聞いてみるといいよ」

「わかりました!」

「それからマウ子は教職はとるの?」

「親からは『美大にいくなら教職と学芸員の資格はとっておきなさい!』と言われてて・・やっぱり教職とるのって大変ですか?」

「楽ではないよね。と、なると、

7号館1階で教職課程研究室がやってる『教職カフェ』で相談してみるといいよ。旅するムサビプロジェクトや黒板ジャックとかは教職の三澤先生が始めた企画だから、ムサビはかなり『社会と接する』ことを大事にしてる教職といえるかも。あ、そこに全身黒い服装の先生がいたら『スナッカーの先生ですね?』と聞いてごらん。『どうせ手羽情報だろ!!』って盛り上がると思うから」

「スナッカー?!お菓子好きってこと?」

「ま、ある意味そういうことなのかもね・・・いけね。もうこんな時間だ。スタッフ業務に戻らないと」

「手羽先輩、忙しいのにありがとうございました」

「いいのいいの!」

「次は・・・いつ会えますか?」

「そうだなあ・・・オーキャン終わったら、次の課題が始まるから・・・夏休みかな?美大生は忙しいんだよ」



もう美大生と付き合うのはやめようと思った。


終わり。

・・・・・・・・・・・・・・・・


以上、久々に「朝の3時に何を書いてるんだろ」と思ってしまった手羽がお送りいたしました。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。