【最後の卒展】タマビ造形表現学部造形学科卒業制作展「最後の夜のアート展」に行ってきた

2017年2月11日(土)

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今日はいよいよムサビ入試トリの工デの試験。
受験生もスタッフもみんな最後まで頑張ってね!


昨日は実技入試の試験監督を終日やってたもんでヘトヘトだったけど、頑張ってタマビ上野毛キャンパスへ行ってきました。

目的はもちろん、

造形表現学部造形学科卒業制作展「最後の夜のアート展」を見るため。
上野毛キャンパスでは入試をやってないんで、この時期イベントをやれるのです。

ちょっとここでタマビ造形表現学部について簡単に説明を。

1989年、日本初となる美術系夜間学部の美術学部二部、通称「タマニブ」が上野毛キャンパスに設置され、それを1999年に発展的に継承したのが「造形表現学部」。その頃手羽は既にムサビ職員をやってて「最新のPC機材を使って学べる新学部!!」とPC雑誌を始めあちこちで紹介されたのを今でもはっきり覚えてます。

でも、勤労学生減少・教育機会多様化等の影響で入学者の減少傾向が続き、2014年度から学生募集を停止しました。世の中は「これからは生涯教育だ!」と叫んでるけど、どこの夜間学部も通信教育も厳しい状況です・・。
ちなみに造形表現学部が無くなることから、その定員で美術学部に統合デザイン学科と演劇舞踊デザイン学科を新設したのは記憶に新しいですね。ここ数年の上野毛キャンパスは造形表現学部と新2学科が共存してる状態だったんで、教室のやりくりが大変そうでした。

んで、2014年度から募集停止ということは今年の卒業制作展がタマニブ最後の卒展になるわけで、美大愛好家として目に焼き付けとなくちゃ、と上野毛に向かった、と。
あ、手羽は造形表現学部のことを今でも「タマニブ」と呼んでまして、愛着を込めて今日の記事は「タマニブ」でいかせてもらいます。

タマニブの卒展を上野毛で見るのはこれで2回目かな?

実は、タマニブ造形学科は手羽が好きな作風が多くて。
若干絵が古い感じもするんだけどPOPさが共存されてて、18歳ぐらいが描くキャピキャピな作風は少なく、何かこう社会を斜に構えるようなスタンスというか・・って書き方するとけなしてるように聞こえるかもしれませんが(笑)、好きなんです。
ムサビ油絵でもないタマビ油画でもない、「タマニブ」というジャンルが確立されてたんじゃないかしら。

ぐるーと展示を見終わって、実はここであることに気が付きました。


・・・これって、造形表現学部の学内卒展ではなく、造形表現学部造形学科の学内卒展なのね・・・。

造形表現学部の造形学科とデザイン学科が横浜BankARTで連続して学外卒展やってるのは把握してたんだけど、「うーん、行きたいけど時間がないなあ・・今度上野毛で学内卒展やるからそれを見に行こう」と何も疑問に感じず自分の中で解釈してたの。だからデザインも展示されてると思ってて。
うん、ちゃんとはっきりと「造形学科卒業制作展」と書いてあるじゃん(笑)
でも最後ぐらい一緒に上野毛でやればいいのになあ、ムサビだと絶対そうするだろうけど、これが各学科が独立してるタマビの特徴なのかもなあ、と。 


  • 造形学科研究室前


  • 研究室も閉じるから備品も廃棄

同じ美大、もともとは同じ学校なムサビとタマビでさえ文化が違ってて、「ムサビにはなくてタマビにあるもの」がいくつかあります。

例えば、

この先生の出校表示板がそれ。
女子美さんや東京造形さんでも同じようなシステムがあるんだけど、なぜか昔からムサビにはないんですよね。職員は「電話しちゃった方が早い」だけど、学生からしたら先生が校内にいるかいないか一目でわかる仕組みは確かに必要だなあ・・。

またムサビにないものだと、

こういう標語の張り紙ね。
ムサビには全然ないんですごく新鮮に感じるの。「学校ってこういうダサい標語の張り紙の一つやふたつは欲しいよね」と上野毛にくるたびに写真撮っちゃうんです(笑)
そして毎回「でも『おはしも』って何?なんかの語呂になってれば覚えやすいだろうけど、オハシモじゃ標語の意味なくね?」と思うのは手羽だけかな。

ちなみに「いかのおすし」は知ってます?
知ってる人はたぶん25歳ぐらいまでの人かその世代を持つ保護者の方だと思われ。
平成16年頃からセーフティ教室で使われ出した防犯標語で、手羽もリンクロウの小学校にあった張り紙で初めて知りました。「へー、今はこんな標語があるんだな。うちらの頃はオアシス運動ぐらいしかなかったなあ・・」と。
「いかのおすし」とは、
いかない
らない
おきな声を出す
ぐ逃げる
らせる
の頭文字で「いかのおすし」・・でもこれも毎回「『逃げる』でよくね?・・って、そもそも『いかのおすし』がなんなんだよ!」と突っ込んでしまうわけですが。

標語の語呂のレベルがずいぶん下がってる気がするんですよ。
オアシス運動のオアシスは「オアシス」が名詞で、しかも「砂漠の中の緑」って意味だからすがすがしい感じがして「挨拶って気持ちがいいんだなー」という気持ちになれるダブルミーニングでできてる。完成度が高い。

それに比べて「いかのおすし」ですよ。いかのおすしをどうしたいんだよ、と。
百歩譲って「いかのおすし」は名詞だからいいとして、「おはしも」って、まだ文章の途中じゃん。「お箸も・・・」ってどういうシーンで使う可能性がある会話なんだよ。

「いらっしゃいませー。セブンイレ●ンへようこそー」
「・・あ、これください」
「お弁当ですね。温めますか」
「・・あ、はい」
「お箸もおつけしますか?」
「・・あ、はい」
ぐらいでしか「お箸も」の使われ方が思いつかないんですけど。


・・えーと、何の話だっけ。あ、タマビ造形学科卒展の話だった。


で、中庭はこんな素敵な感じになってました。

中庭の特設木製ドームの中で、卒業生有志によるメールアート展と、在学生による小作品展示が行われています。


  • このドームでは小作品展


  • こんな感じ。


  • こっちのドームはいろんな方のメッセージが


  • メッセージを読む限り、卒業生や在学生の他に教職員の方も書かれてると思う。

こちらのドームはラウンジのような使われ方をしてて、

皆さん、まったりと飲んでました(笑)

ビニール壁面には皆さんが落書きされてるんだけど、さすがタマビ、超絶な龍が描かれてたりする。
 

タマニブ学内卒展の何がいいかって、夜間の大学だけあって会期時間が夜9時までなんですよ。こんな終了時間の卒展は他にはないです。今年初めての卒展をやる京都精華大学 ポピュラーカルチャー学部卒展でさえ20時。

中庭にはお店も出てて、昨日はインペリアルフーズジャパンさんが出展してて、コラボメニュー『最後の夜のカレー』もあります。

「最後の夜のカレーください」
「ありがとうございます。こちらになります」
「あ。お箸もください」

は。使いどころがあったっ!!!

おいしい料理とお酒で楽しみつつ、昔の思い出を語り合い、最後の卒展をまったり過ごす。
なんて贅沢で大人な空間なのかしら。
今日2月11日(土)17時からオープニングパーティが開催されるので、皆さんもぜひ良質な大人の時間をこちらで過ごしませんか。
 

タマニブ、ありがとう。



以上、オアシス運動もいろいろとあるそうですよ、の手羽がお送りいたしました。
完璧なものなんかないわけで。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹と西原理恵子とみうらじゅんと羽海野チカと銀魂と合体ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し日夜奮闘中