東京造形大学「ZOKEI展」に行ってきた

2017年1月24日(火)

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怒涛のムサビ卒展シリーズも昨日で終わりまして、今日はこちらのレポートを。


行ってきましたよ。

東京藝術大学に!

・・・昨日はある案件で藝大さんに行きまして、これも出オチのつもりで写真撮ってきたんだけど、ちゃんとレポート書いた方がよさそうなんで明日別記事を立てます・・。

はい。本題の東京造形大学です。
東京造形さんへ行くのは・・・2015年のオープンキャンパス以来かな?手羽家では「タピオカの学校」と呼ばれてます。

1年以上いってないと新しいものもできてて、一番驚いたのは

入ってきて一番目立つ場所に喫煙所ができてたこと。
普通なら目立たないよう建物の裏側とかに作りそうなもんだけど、新しいな、と。
変化といえばこれもかな。 
 

2011年4月に導入されたSuica付学生証が廃止になるそう。
学生さん、3月末までに使い切ってね。

造形大スタッフには誰にも言わずお忍びで行ったのに、桑沢の高橋さんにすぐに見つかった(笑)
てなわけで手羽が写ってる写真は「撮影:高橋」で、ちょいちょい高橋さんも写ってます。
 

タマビさん、東京造形さんにあってムサビにないのは、こういう抜けの空間なんですよね。
ムサビは建物が密集してるから、たとえば中央広場で写真撮っても必ず背景に建物が入っちゃうんです。うらやましい・・。ちなみに作品はテキスタイルの学生さんの作品。


東京造形さんは「デザイン学科」と「美術学科」の2学科があり、デザイン学科の中にグラフィックデザイン専攻・写真専攻・映画専攻・アニメーション専攻・メディアデザイン専攻・室内建築専攻・インダストリアルデザイン専攻・テキスタイルデザイン専攻、美術学科の中に絵画専攻・彫刻専攻の「領域」で構成されています。
ちなみに2016年は創立50周年という記念すべき年でした。
【50周年】10月末から東京造形大学のイベントがいっぱい!!


 
まずは10号館CSPLAZAへ。

これは卒業制作ではなく、東京都との産学連携デザインイノベーション事業の成果物かな?
 

吹き抜け空間が気持ちいい。
 


  • なんとなくムサビより画面に色がしっかりのってる印象。


  • 作品じゃないけど全部同じ方向に向いた蛇口がアート的で。


  • 広報スタッフさん発見。

CS PLAZAは絵画棟なんだけど、学食・カフェテリア・・売店(トゥールズ)、学生自治会室などの厚生施設も入ってます。
なので学食前には学生さんからの質問に自治会が答えるコーナーがあって、

こんな感じで。見てるだけで面白い。
あ、もちろん真面目な質問・回答もありましたよ。



11号館彫刻棟へ。

昔から公言してるけど、五美大の中では東京造形さんの具象彫刻が一番好きでして。ずっしりした安定感というか、落ち着くんですよね。


芝生の方に戻ってくると、

グラフィックデザインの学生さんが自分の作品を撮影してた。

よーく見ると、

福島県の赤べこを「リ・デザイン」したもの。

そのまま7号館・8号館のデザイン棟へ。
グラフィックデザインっていうとやはり平面をイメージしちゃうけど、見る限り、


  • 廊下を電車の車両と見立ててサイネージの提案。

グラフィックデザインは赤べこも含めて立体物が多い印象でした。
ムサビも視デが立体物作るけど「展開事例」的なことが多く、ちょっとそれとは違う感じ。
 

続いて室内建築。


  • これも室内建築だと記憶してるけど違ってたらすいません・・

 
 
インダストリアルデザインのスペースに行くと、

たまたま講評の最中だったんで、学生さんのプレゼンを聞かせてもらうことに。

この作品は「プロダクトをモルタルで作り表面に転写をする」というもの。
最初モルタルでのプロダクト作りに苦戦してて、近くにモルタル加工工場があったんで相談しにいったら社長がムサビOBでいろいろ教えてくれた・・という手羽が喜びそうな発表でした(笑)

 

つづいてメディアデザインのスペースへ。

時代かAR・VRを使った作品が多く、これは東京造形大の施設で改善したい部分にスマホをかざすと、「こんな風にするとよくなりますよね」というのが表示される、というもの。
例えば、造形大7号館のドアって全部窓のない鉄扉なんで、閉まってると教室に入りづらいんです。これ、私も10年前ぐらいに造形大職員さんに指摘したことがあります。「オーキャンの時はドアを開けさせなよ。これじゃお客さん入らないよ」と(笑)
でスマホをかざすとあたかも窓が付いたドアがARで出てくる。こういうのが学生さんで作れちゃうんだなあ。
ムサビだと映像学科よりデザイン情報学科の方が近いかもしれない・・けど、ここまでちゃんとAR・VRをやってる卒業制作はまだないんじゃないかしら。


そして、CGで360度VRを体験できる動画を作ったというんでそりゃ見るしかないっしょ。
VRゴーグルをセット!


では、バーチャルリアリティ空間でビビる手羽をしばらくご覧ください。

ホラー系じゃないからビビる必要はないんだけど、ほんとにその場にいるようで、画面が上に上がると体が上昇してる感じになるから不思議。聞いたら1年がかりで制作したそう。
とても学生さんが作ったレベルとは思えない。
メディアデザインは学外でも展示したらいいのになあ。


手羽が気になるのはやっぱり学内掲示物でして、

東京造形大全体の入構禁止期間はこちらをご覧ください。上記はたぶんデザイン棟限定かな?

講義室で構成されてる一般大学と違って、どうしても美大は卒展の片付け、入試の実技試験会場作り、アトリエ・演習室・工房の新年度整備のために入構禁止期間・・大学施設を使えない期間が長くなってしまいます。これは「ご理解・ご協力をお願いいたします」としか言いようがなく。
ちなみによく「大学職員さんは休みが長くていいですね」と言われるけど、学生さんと一緒に春休み取ってるわけじゃなく普通に毎日働いてるんですけどね(苦笑)

ポジティブに考えるなら、2ヶ月以上もまとまった休みが強制的に取れるのはこの大学の期間しかありません。小中高もないし、働き出したら絶対に無理なわけで。
「休み=遊ぶ期間」と考えちゃうと確かに時間がもったいないけど、「研究期間」「充電期間」と捉え、せっかくなんだから普段できないことをやった方がいいと思ってます。住み込みアルバイトでもいいし旅行でもいいし。制作にあてるのも素晴らしいことだけど、何か違うことを。
手羽は春休みを使って1か月以上、ヨーロッパをバックパック旅行しましたが、自分の人生にとって大事な体験になってます。あんなこと学生時代しかできませんからね。
あ、その代わり海外へ行くときはこういうご時世なんでこちらもちゃんとね。
海外渡航時における安全確保に関する注意


えーと、何の話だっけ。あ、ZOKEI展だった。


続いて9号館CS-Labへ。
ほんとにどうでもいい話なんですが、10号館は「CS PLAZA」で、9号館は「CS-Lab」と、表記がハイフンを入れる入れない、後半を大文字小文字統一してないのは何か理由があるのかずっと疑問で。誰か教えてください>造形大関係者の方

体育館ではテキスタイルの展示。


そのあとは

2号館、3号館の講義棟の展示を見て、だいたいこれで一通りみたことに。
すんごいピンボケだったんで写真は載せませんでしたが、大学院の展示もチェックしてます。
公式サイトの会場風景はこちらをご覧ください。
2016年度 ZOKEI展の様子


「じゃ、そろそろムサビに帰るか・・・あ、いけね。あそこに寄らないと」と向かった先は最初に行ったCS PLAZAのカフェテリア。

ムサビEMUの方が品ぞろえは豊富だけど、なにこれ、めっちゃ旨そう・・。

もちろんオーダーしたのは

タピオカキャラメルミルクティーです。一択。
縁起もんなんで、これ飲んで帰らないとね。


以上、

桑沢デザイン研究所の卒業生作品展「桑沢2017」が2月24日(金)から26日(日)にあるんでそちらもよろしくね!の手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。