東工大×ムサビ合同ワークショップ最終プレゼンに行ってきた

東工大の先生から「ムサシノ大学は」と言われたのはまだいいとして、東工大生からプレゼン中に「タマビ生と今回一緒にやれて」「タマビ生と東工大生の違いは」と言われた時には、まだまだムサビも頑張らなくちゃなあ、、と実感した手羽です。それ、一番言っちゃいけない大学名だからっ!!

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書かなくちゃいけないネタが混んでたんでレポートが遅くなりました。


7月30日(土)、いよいよ東京工業大学と武蔵野美術大学の合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」の最終プレゼン日。
これまでの話をこちらをご覧ください。
東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2016」スタート!
Tokyo Midtown Award 2016アートコンペ2次公開審査会に行ってきた
東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング」中間プレゼン!



日曜も仕事だから朝1で

都知事選の期日前投票へ。期日前投票はこれで2回目。
自分の名前書いたり通常の投票とは違うステップがあるのでこれはこれで面白いのです。でも都知事選もずいぶん昔の話のように感じますね・・。

前日に米山さんから「会いたい」と電話があり、「明日は東工大に行く日だから寄るよ」と答え、そのままタマビの上野毛キャンパスへ。家から上野毛キャンパスは近いのです。

中庭で統合デザイン学科が流しそうめんの準備をしてました。本番は翌日だけど(笑)
米山さんといろいろ情報交換をして時間は12時。おっともう行かないと。


急いで車を走らせて大岡山の東工大へ。30分弱で到着。確かにタマビ上野毛から東工大は近いなあ。そりゃ学生さんも間違えるわな。

途中、ワークショップに参加してる学生さんたちに遭遇。プレゼンに間に合わなくて歩きながらパソコンでデータ作ってた。スケットダンスのスイッチみたい。歩きスマホならぬ歩きPC。良い子は真似しちゃダメだぞ。


最終プレゼンの場所は去年と同じく大岡山駅前にある東工大 蔵前会館です。

宮田文化庁長官のイルカの作品が目印です。

東工大の蔵前会館を設計された坂本一成先生は、 東工大卒業後ムサビの建築学科准教授をされてから東工大の教授になり現在は東工大名誉教授です。
ムサビと東工大の協力関係を象徴してる建物でもあり、ここで合同ワークショップの発表をやれることの幸せ。


最終プレゼンにあたって皆さんにはいくつかの条件を出してました。
1)プレゼンは10分以内でやること(方法は自由)
どうしても最近はプレゼンというとパワポメインの説明になっちゃいますが、伝えたいことにあっていればパフォーマンスでも小芝居でも紙芝居でもOK。
2)材料費は1万円以内
ご利用は計画的に。
3)全員に役割を与えること
これは手羽が勝手に付け足しました。グループ制作のプレゼンだと「一人だけしゃべって他の人は後ろの離れたところで手を組んでずっと立ってるだけ」ってシーンによく遭遇するんだけど、あれがほんとに嫌で。3分ぐらいのプレゼンだったら一人でしゃべった方がいいけど10分のアウトプット紹介型プレゼンだったらPC操作係、もの持ち係、説明係などなんらかの形で全員に仕事をふれるはず。「最後までみんなでやりましょ」と。
4)最終アウトプットの「うまい、へた」 は(そんなに)問わない
精度の高いアウトプット完成が目的であればもっと制作時間を作りますが、今回はそれが最大の目的ではないので。もちろんいいにこしたことはないけど(笑)


最終プレゼンが終わった後に担当した先生方で話し合って優秀賞を出す・・・これは去年から決まったルール。はたしてお題である「ながいもの」からどんな発想の展開があったのか。優秀賞はどのグループが獲るのか!?


てなわけで、まずはAグループの最終プレゼン。

Aグループはグローバルチームで国籍もバラバラ。英語と日本語を切り替えながらディスカッションをやってました。

テーマは「『ながい』の破壊」。
「破壊」といいつつ「ながい」の分析から「みなさんはどうですか?」で終わったのがちと残念だったけど、もう1日あったら一番レベルの高いものになってた気がします。
アウトプットが全部白で統一されてて、センスも感じました。

続いてBグループ

中間プレゼンでは「長いもの」から「人生いろいろ」に展開し、「歯車」を作るアイデアだったけど最終的にはワークショップ型の作品に変わってました。よくこの短い時間でここまでもってきたなあ。

「見せ方やアプローチ、説教臭い感じがムサビ用語を使うなら『すごく視覚伝達デザイン学科っぽい』作品」と講評しちゃったんだけど、視デの古堅先生と中野先生がポイント高めにいれてて「ああ。やっぱり」と(笑)


次はCグループ。

「ながいもの」から「水」を連想し、1冊のたたまれた本を作ってました。
そこにはそれぞれが作った文章やイラスト、写真などが描かれてて、広げると

38mの長さになる!
この写真を見たときは「おお!長い!!」と言ってしまったくらい(笑)
アウトプットがきれいだしファインアートっぽいアプローチで手羽は好印象。
「巻物タイプの方が良かったんじゃないか?」という指摘もあったけど、多分「厚み」を出したかったんだろうから手羽はこの形でもOK派。もっとページ数があると「厚み」の意味がはっきり出たはずだけど。



最後にDグループ。

「ながいもの」には「始点と終点があり、それをつなげると永遠」とまず展開し、そこから「回転ずし」に(笑)
手羽はトロサーモンが好きなんだけどなかなか来ないんだよねー。イカとかタマゴとか早くどっかいけばいいのにゆっくり目の前を通る。トロサーモンがコーナーから見えた時のうれしさはハンパないけど、「ち、ちょっと回転スピード遅くしました?」ってくらいやってくるまでが遅い。

興味あるものは時間がたつのが早いし、待ち遠しさってことだと時間がたつのが遅くなる。
同じ2時間の映画でも進撃の巨人は途中で寝ちゃうくらいつまんなくて長く感じたけど、シン・ゴジラはあっという間の2時間だった。

「ながいもの」かどうかは対象によって変わる。

をさらに表現するために、この回転ずしのそれぞれのお皿には違う音色が設定されていて、手にとってそれをいじることができ、いじった後にベルトに戻すと1周した時にどう変化したかわかる。それまでおあづけ、聞くことができない。あーん、早く聞きたい!なんて待ち遠しいんだ!!
というのを実感できる・・・はずでした(笑)
でもあまりうまくいかなくて。

まず、ちゃんと回らない。モーターが弱かったか電池が切れかけてたか。
でも回転ずしはまわらないと回転ずしではないのだ!
プレゼン終わったあとにいろいろいじったら、

タイヤ1個の方がちゃんと回ることがわかったりね(笑)


でも美大生だけだと「回転ずし」「手に取っていじって戻すとそれがしばらくしたら反映する」というアイデアが出たところで「でもこれを短い時間で装置化・電子化するのは無理だよね」と思ってすぐにアイデアプランから外してるはず。でも東工大生がいることでそれが(多少失敗したけど)具体化まで進めたられたのは、まさに「美術系と工学系の補完」。「美大生が絵を、中身を東工大生が」というステレオタイプなものではなく、アイデア・発想としての補完ですね。

ちゃんと動かなかったけど実質1日の制作時間でここまでシステムを作った頑張りはすごいし(徹夜したそうです・・・)、「ながいもの」から「回転ずし」にもっていったアイデアの飛躍、言い方悪いけどこのバカらしいけどインパクトのあるアウトプット。台なんてそのへんの発泡スチロールですからね。ふつうだとありえないけど、このプロトタイプ感がまたいい。
もう1週間違うテーマでやっても、このグループは面白いことをやりそうな予感。

なので手羽はDグループに1ポイントいれました。
と思ったら、油絵学科の袴田先生もDグループにポイントを入れてて、「ああ。やっぱり彫刻出身者はこういう作品が好きなんだな」と(笑)


最後に先生方から総評。


  • そのムサビ油絵学科の袴田先生。


  • ムサビ視覚伝達デザイン学科の古堅先生。


  • 東工大の野原先生。


  • タマ・・じゃなくて視覚伝達デザイン学科の中野先生。


  • ムサビ・デザイン情報学科の井口先生。当初学長も参加する予定だったんだけど都内で会議が入ったため代わりに講評をしてもらいました。

他にも建築学科の鈴木先生(写真撮り忘れた・・)や東工大の先生も3人ほど出席されてました。
東工大の先生からは「プレゼンも面白いけど、ムサビの先生たちのコメントを聞くのも面白い」とおっしゃってました。うちらはいたって普通の講評をやってるつもりなんだけど・・。


最後に鈴木先生から優秀賞の発表があり、Cグループが受賞!
おめでとうございます!!なにもないけど(ぼそっ)


Cグループを中心に記念撮影。

このワークショップをやるようになって、さっき書いた「ムサビ生が絵を描いて、東工大生が中身を考える。これが美大と理系の融合!!」な言葉がほんと安っぽいイメージだとつくづく感じるようになりました。

今回は去年合同ワークショップに参加した東工大生がTAに入ってたんだけど、「去年知り合ったムサビ生に誘われて芸術祭に行った。そこで藝大生とも知り合いになって今まで会ったことがないような人達との輪が広がった」と言ってました。
彼は大学院で原子核を研究しています。私たちからしたら「原子核を研究してます」という人と今まで会ったこともないし、「それを勉強してどうするの?」と思っちゃう。逆に東工大生からは「美大で意味のない美術を勉強してどうするの?」と思われてるはず(笑)

「自分の価値観とは全く違う人達」と出会い、同じテーマを短期間集中でディスカッション・制作できることにこの合同ワークショップの本来の意味がありそう。
ワークショップ後も交流をもってほしいし、東工大生・ムサビ生の皆さんは来年ぜひ参加してくださいね!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。