【選りすぐりの画材たち!】PIGMENTメインラインナップ紹介〜色材編〜

みなさま2016年いかがお過ごしでしょうか。PIGMENTもオープンしてそろそろ半年、ラインナップも日々変化し、充実してまいりました。最近は海外の方が観光でお越しになることも多く、画材が単なる道具としてだけでなく伝統や文化を感じるツールとしてもお楽しみいただけて、とても嬉しく思います。本年も画材ラボPIGMENTをどうぞよろしくお願いいたします!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

English page is HERE.

作家がどんな顔料をどの様に画面に定着させるかは、作品の前面に現れる見どころのひとつ!
同じ色や形でモチーフを描いたとしても質感や微妙な色味の違いによって、見る人は作り手の個性を感じるものですよね。

今回は、作品の表面に現れる画材(色材、展色材)を中心に、1万点に及ぶPIGMENTの画材からメインラインナップをご紹介いたします。



■顔料

PIGMENTでは主に岩絵具、顔料、パール系顔料、エフェクト顔料を取り扱っています。
一般に岩絵の具は日本画、顔料はアクリル絵具や油彩の原料、パール系、エフェクト系顔料は車の塗装や化粧品などにも使われています。
岩絵具は天然の原石などを砕いて作る顔料です。自分の気に入った岩絵具がどんな原石から作られているのか、調べてみると面白いですね。

パール系、エフェクト系顔料は見る角度や照明によって変化します。近づいてみるとキラキラしていてとても綺麗。
特にエフェクト系顔料は小売店ではなかなか入手しづらいこともあり、PIGMENTではとても人気があります。

岩絵具は“ナカガワ胡粉絵具”さんや“吉祥”さんの商品を取り扱っています。
天然の岩群青と松葉緑青はさまざまなグレードのものをご用意しており、天然ならではの複雑な色合いからお好みの色をお選びいただけます。

こんなにもたくさんのグレード、色調を取り揃えているのは、おそらくPIGMENTだけではないでしょうか。



■メディウム(展色材)

展色材は顔料を絵の具にする際に、接着剤の役割を果たす糊です。
同じ顔料でも絵具になった時に生まれる質感の差は、この展色材によるものなのです!

膠(ニカワ)は動物や魚の皮や骨を煮出して作られる接着剤で、古くから世界各国で用いられてきた3大接着剤のひとつといわれています。(ちなみに、3大接着剤とは、膠、漆、アスファルトです。)
膠は最近ではあまり見かけない画材かもしれませんね。膠は原料となる動物や製造法の違いで、使用感が異なります。
日本画や墨づくりには欠かせない素材です。

その他にもPIGMENTには、アクリル絵具の元となるアクリル樹脂、水溶性にした特殊な、水彩絵具の元となるアラビアゴムなどの各種展色材があります。

市販のチューブ入り絵具はすでに各種展色材と顔料を混ぜ合わせてあるもので、安定している代わりに、表現が単一的になってしまう恐れもあります。
一方、独自に顔料や展色材を混ぜ合わせて作った絵具は、その人だけの個性が表れるものです。
作品のオリジナリティを出すためには、絵具づくりで自分だけの配合を研究することにも、チャレンジしていきたいですね。

■箔

PIGMENTでは金属箔も様々な種類のものを取り揃えています。
金箔銀箔といったメジャーなものから、銀をいぶして作る青貝赤貝黒箔新光箔というカラフルな箔もあります。
切廻しと呼ばれる、箔を四角く裁断する際に余る部分も量り売りでご用意しています。
消(泥)という金を粉状にした顔料もあり、膠でといて金色、銀色の絵の具として使うこともできます。
箔から粉までバリエーション豊富で表現の幅が広がりますね。

■墨

古くから「墨に五彩あり」と言われる様に、墨が醸し出す情緒あふれる黒色は世界を魅了します。
製法や使い方次第で無限の黒の幅を表現します。

PIGMENTでは奈良の老舗、”墨運堂”さんの墨をご用意しています。
手ごろな普及品から古墨と呼ばれる30年以上寝かせたビンテージの墨、厳選された素材を用いて作られた百選墨や著名な書家がオーダーメイドで作った高級墨まで取り揃えています。

ひとつひとつに施された繊細な彫刻は、芸術作品のような美しさがあります。

他にも彩墨という膠と顔料で練り固めた色の出る墨も人気で、特に海外の方は多く買われていきます。
膠を接着剤とした絵具が手軽に使えるのが魅力です。

________________________________________________

今回は、絵具の元になる色材、展色材を中心にご紹介しました。
次回は作品の土台となる基底材、道具を取り上げたいと思います。

そのほかにも、まだまだおすすめしたい画材がたくさんあります。作品制作をしている方、これからはじめてみたい方、ぜひ実際にPIGMENTでじっくりご覧ください。
もちろん、制作目的だけでなく鑑賞目的で画材を見てみたいという方も大歓迎です。

気になったことがあれば何でもラボスタッフにお尋ねくださいね。
一緒にベストな画材を発見しましょう!

PIGMENT(ピグモン)
営業時間|11 - 20時
定 休 日 |月曜日・木曜日
T E L|03-5781-9550
住  所|140-0002 東京都品川区東品川2-5-5 Harbor Oneビル 1F
アクセス|りんかい線「天王洲アイル」駅から徒歩3分/東京モノレール「天王洲アイル」駅から徒歩5分

---
Facebook、twitterでも情報発信を行っています。
■Facebook:http://facebook.com/terrada.art.award
■Twitter: @pigment_tokyo
---
ご意見、ご質問はpigment@terrada.co.jpまで。



>>画材ラボPIGMENTについて詳しく知りたい方は過去の記事もチェック!
「画材のエキスパートがアテンド!画材ラボPIGMENT(ピグモン)を知っていますか?」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

GROUP WRITER

PIGMENT / PIGMENT

東京・天王洲アイルにある画材ラボPIGMENT(ピグモン)。 PIGMENTでは、日本の伝統画材をはじめ世界各地の希少で良質な画材をセレクトし展示・販売しています。アーティストやクリエイターのみなさんにとって制作のパートナーともいえる画材や素材。PIGMENTで取り扱っている多種多様な画材、素材の魅力や使い方などをPIGMENTラボスタッフから発信していきます。