【確信とナラティブ】MAU SOCIAL IMPACT AWARD 2025最終プレゼンテーションに行ってきた

2025年8月25日(月)

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8月24日(日)、武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスへ。
考えてみたら、市ヶ谷キャンパスへ行くのは市ヶ谷オープンキャンパス以来だから2ヵ月ぶりだ・・。

1階のサイネージではいろんな情報がアナウンスされてた。

2階1/M(イチエム)では、ANBD(Asian Network Beyond Design)東京展を29日まで開催中。
ANBD(Asian Network Beyond Design)とは、アジアを中心とする大学の教員と学生による展覧会および、展覧会を通して交流する組織です。

おっ!MUJI com 武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパスはハンバークプレートもムサビ割で600円に食べれるようになってる!


で、市ヶ谷キャンパスにやってきた本当の目的はこれを見るためです。
「MAU SOCIAL IMPACT AWARD 2025」最終プレゼンテーション

武蔵野美術大学実験区が主催「MAU SOCIAL IMPACT AWARD 2025」は、“美大にしかできない創業の場づくり” を掲げ、アート的素養や造形教育の強み(クラフトマンシップ)と起業家精神(アントレプレナーシップ)を融合させた「クリエイターシップ」のビジネスデザインアワードなのです。
 
今年が2回目で、どんなことやってるかは1回目の様子を見てもらった方が早いかな。

去年はこのチームがグランプリを受賞しています。
学生チームで挑んだ、自らの発意をとことん掘り下げ、向き合い続けること | 武蔵野美術大学実験区
 
で、今年はムサビ生をはじめ、他大学の学生や社会人、高校生など68名のエントリーがあり、書類選考通過者を対象にした一次選考会を5月末に鷹の台キャンパスで実施。


  • 一次選考会の様子

12チームが一次選考を通過し、6月上旬から活動拠点の提供や、チームを担当するマネージャーからのほぼ毎週のメンタリングを受けてきて、いよいよ12チームのファイナリストによる最終プレゼンテーションが本日開催される・・てわけなのです。


特色は「キャリアチーム(就職課)も関わっている」とかいろいろありますが、一番大きいのは「エントリーは誰でもOKだけど、最終的にチームにムサビ生が1人入ること」が条件にあること。ムサビ生対象ではないんですね。知り合いにムサビ生がいない場合はマッチングを実験区がしてくれます。

なので最終プレゼンは、ムサビ生だけのチームもあれば、

東京科学大(旧 東京工業大学)でやってるエンジニアリングデザインコースで知り合ったムサビ生・タマビ生・東京科学大生の混成チームの他、社会人の中にムサビ生がいたり、一橋大の学生さんとコンビを組んでたりもします。
そうすることで、ムサビ生には「こんな考え方をしたり、やってる人がいるんだ」という学びを見つけて欲しいし、ムサビ外の人には「美大生はモノヅクリ以外にこういう能力があるのか。チームにいると、より面白いことができるんだな」という気づきをしてほしいってのもあります。

まず、プログラムディレクターの酒井博基さんからSOCIAL IMPACT AWARDについての説明。
 
通常のビジコンだと、「社会課題解決」「エビデンス」など「客観的な確証」に重きを置き、

一人称視点としての「当事者の物語(ナラティブ)」、つまり主観的な確信が軽んじられてる傾向にある。
大きな社会課題解決をコンサルのように外側から提案するのではなく、「自分が感じる違和感」を起点として、自分事として深掘りしていくのが、MAU SOCIAL IMPACT AWARDの特徴である、と。
「自分事として考える力と行動力」が美大生の強みだと手羽も思っていたので、これはすんごく納得。
 
ではプレゼンの様子を見ていきましょう。


  • 8分プレゼン+5分審査員による質疑応答という流れ


  • ムサビ生はCI・CL生が多いけど、視デ・芸文・映像・基礎デの学生さんなどもいました


  • 敵意がないことを表す白旗を使った提案


  • 高1の頃からWEBライターの活動を始めてる学生さんは、カウンセリングAIアプリの提案。これ欲しい・・


  • 既に起業して活動してる一橋大の学生さんも


12組の最終プレゼンが終わった後は、審査員に向けたポスターセッション。

審査員は、ユカイ工学株式会社 代表の青木俊介先生、タウンマネージャーであり建築学科教員である國廣純子先生、 株式会社HEART CATCH 代表取締役で客員教授をされてる西村真里子さん、CI学科の丸山幸伸先生、そして特別審査員として企業や起業家の方が参加されてました。


  • プレゼンで説明しきれなかった部分を補足したり、


  • 審査員は「もっとこうした方が面白くなるよね」なフィードバックもされてましたした

ポスターセッションの様子を動画で撮ってきた。

で、厳正な審査の結果、グランプリはこちらのチームに決定!!

おめでとうございます!
プレゼンをした視デの学生さんは学生広報誌「mauleaf」の今年のリーダーをやってる方でもあり、「こっちもやってたし、視デは課題も多いから、前期は死にそうでした(笑)」と言ってた。
ただ、大変なのはこれから。ここから事業化に向けて動かないといけません。
体調崩さないように頑張ってね。


今年は3月にムサビ生限定のワークショップをやったり、「自分が感じる違和感・ナラティブ」を起点にすることを強調したからか、アウトプットやイシューはいろんなパターンがあったけど、他ビジコンとは違うMAU SOCIAL IMPACT AWARDらしさが出てきたように思います。
 
あ。ナラティブといえば、

酒井さんは10月にムサビ出版局から「ナラティブモデル」という本を出すそうです。
宣伝でした(笑)


以上、今週1週間、ようやく遅い夏休みを取る手羽がお送りいたしました。
水曜は帰省するので連絡つかなくなります。>関係者各位

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。