【 #美大受験2025 】美大入試で家を出る前に絶対確認したい3つのこと(試験日時編) #美大入試

2025年1月29日(水)

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美大受験生へのアドバイスをお答えする恒例の「#美大受験」シリーズ。

#美大受験 では、ムサビまたは関東美大の一般選抜を具体例で使ってますが、基本的にはどの美大受験にも参考になるはずです。
これまでの話はこちらから▼
東京五美大2025入試日程から言えるたった1つのアドバイス
*間違った情報を書いている可能性もあるので、募集要項等大学公式情報で必ずご確認ください。 
 

 
家を出る前に(できれば前日までに)、各大学の募集要項で最低3箇所確認してほしい部分があります。
それは、「試験日時」「場所(会場)」「持ち物と携行道具」です。
当たり前のような話ですが、手羽が毎年書いてるのは、必ず間違える人がいるからでして。
順番に説明していきます。
 
 
最初は「試験日時」について。

毎年1人ぐらいは日付を間違えてきちゃう受験生がいます。「んな人、いるわけないじゃん」と思うかもしれませんが、これほんとに。
だいたいはムサビとタマビの日程を間違ってやってくるケース。前日であれば「なんだ。明日か」で笑って終わりだけど、試験翌日で「え。昨日だったの?」もあるわけで。


また、時間の確認も大事で、午前の開始時間はムサビと女子美は9時30分ですが、タマビと東京造形は10時と違います。(一部例外あるけど)

東京藝大にいたっては


日本画・彫刻・デザインは9時開始だけど、油画・工芸は10時開始で、なおかつ集合時間がそれぞれ科によって違うんですね。
思い込みや友達の「確かスタートは10時からだよー」なんて言葉を信じて行動するとかなりやばいです。こういう時にネット情報や友達情報はほんと危なく、自分で必ず募集要項で調べるようにしましょ。


開始時間といえば。
先生や親御さんから「入試は万が一のことを考えて、早め早めの行動を取れ!」とさんざん言われてると思います。
それは間違いではないのですが、東京4美大の周りには暖を取れるところが無く、といって早く大学に着いても構内や会場には入れないんです。
 
まず、東京造形大学の募集要項P17「受験上の注意」を見てみましょ。


「午前入構は8時から、午後は12時30分から」とあります。
早めの行動はとっても大事だけど、現実問題として、あまりにも早く来すぎちゃうと正門前など寒い屋外で立ったまま長い時間待つことになっちゃうんです。
毎年7時ぐらいから正門前で待ってる受験生が何人かいて、なんとかしてやりたいけど入構させるわけにもいかなくて・・・。
 

で、美大入試特有な事情があり、それがわかるのが多摩美術大学募集要項P20「受験上の注意」


「8時30分から入学試験場案内を配布し、教室に入れるのは学科試験は45分前、実技試験は30分前」と募集要項に書かれてます。

学科試験と実技試験で教室に入れる時間が違うんですね。
その理由が書かれてるのが、武蔵野美術大学募集要項P24「受験上の注意」です。


「9時30分試験開始の場合は8時頃から入構開始だけど、抽選で席を決める場合は教室に入れるのは9時10分頃から」と書かれてます。

「抽選で席を決める」とは、アトリエ等で静物モチーフが組まれてるイーゼル試験会場ってことです。
学科試験会場であれば講義机だけなので早めの入室も可能だけど、モチーフがあると早く入室させるわけにはいかない、これが実技試験がある美大特有の事情なんですね。
去年の入学試験問題集を見ると、静物モチーフorモデル会場は日本画学科、油絵学科、彫刻学科以外に視覚伝達デザイン学科、工芸工業デザイン学科の鉛筆デッサン試験がそのパターンだとわかります。
 
また、今回の入試から空間演出デザイン学科の鉛筆デッサンが配付モチーフから静物モチーフに変更されることが6月に発表されてます。


それ以上のことは書かれてませんが、どういう意味かわかりますよね?
 
で、ここまで理解できると、あらためて東京造形大学募集要項P17「受験上の注意」を読んだ時に、


デザイン学科の学科試験・実技試験は40分前から入室できるけど、美術学科の絵画「デッサン」・彫刻「石膏デッサン」は9時15分頃に抽選で席を決めるからそれまで教室に入れない、と書いてある意味がわかると思います。


つまり、美大の場合は「入構できる=教室に入れる」ってわけじゃないのです。
タマビや東京造形のアトリエ前は建物内だからまだいいけど、ムサビってアトリエ前は屋外がほとんどで、


  • 4号館

  • 5A号館

早く来すぎると、こういう場所でじっと待つことになっちゃう。
手羽も受験の時、4号館の螺旋階段上で寒い中ひたすら待ったのを今でも覚えてます。
 
ちなみに美術予備校だと静物や石膏がモチーフであれば、構図のいい場所で描くために早く行って席取りするかもしれないけど、入試では上述したようにくじ引きで描く場所が決まるので、みんなより早く行くメリットはありません。

早め早めの行動をして順調に大学へかなり早く着きそうだったら、大学にそのまま向かわず、朝から営業してるファーストフードがあり、大学までの時間が読みやすい大きな最寄り駅・・ムサビだとJR国分寺駅や立川駅、タマビや東京造形だと橋本駅や八王子駅等で時間調整ステイした方がいいです。
鷹の台駅前や相原駅前ってなんもないんすよ。
感覚的には「試験1時間前についてればいい」ぐらいな感じだと思います。
それ以上短いと今度はバタバタしちゃうしね。


続くっ!

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。