高知出張レポートをシリーズでお届けしております。
これまでの話はこちら↓
■高知出張レポート前編 #アートこうち #桂浜 #高知城
■高知出張レポート中編 #アートこうち #サービスデザイン #BusinessOrigami®
8月7日に高知県立岡豊高校で開催された「ArtKochi〈アートこうち〉」のレポートの続きをお送りします。今回はムサビ以外の様子をまとめて。
なんで細かくレポートしてるかというと、アートこうちの情報がほとんどネットになくて、去年参加する時にどんな感じでやってるのかわからず困ったんですよ。来年参加される方の参考になれば。
中編で書いたとおり、
各教室に散らばって各大学がワークショップをやる形になってます。
ほとんど美術室じゃなく普通教室での開催なので、基本的には普通に高校の教室にある備品でやる必要があります。
まずは、
ムサビと同じフロアだったのが京都芸術大学さんと名古屋芸術大学さん。
こんな感じで廊下にはバナーなど装飾がされてます。
京都芸術大学は「KOCHI NEW GRAPHIC T - SHIRT」。
高知のキャラクターを考えて、Tシャツにデザインしよう。
名古屋芸術大学は「自分が住みたい理想の星をつくろう」。
みんなで様々な地球のようなものを作ってました。
ムサビと同じフロアだった大学は他にもあり、
嵯峨美術大学・短大は「キャラクターに命を吹き込む」。
キャラクターのポーズの描き方を教えていらっしゃる感じでした。
高知大学教育学部は午前が「厚紙で作る立体造形」で、 午後は「砂子を使って日本画を描こう」と午前午後で先生と内容を変えてやってました。こちらは午後の様子。
他フロアをみていきましょ。
こちらは大阪芸術短大と京都美術工芸大。
中は見れなかったんですが、大阪芸術大学短大は「マンガのストーリーに合わせてキャラクターや扉絵を考えよう」で、京都美術工芸大学は「美の秘密」というタイトル。
写真が撮れなかった大学だと、あとは宝塚大学 東京メディア芸術学部の「漫画のラストシーンを描こう」。
成安造形大は「まとう -綿棒による立体造形―」。
神戸芸術工科大学「あなただけのタワーをデザインしよう」。
自分だけのタワーを色紙や情景素材などを使って作るワークショップ。
手前の岡山県立大学デザイン学部は「テキスタイルの配色を楽しむーミニタペストリーを作ろう!」をやってて、
大阪芸術大学は「オリジナルカップを作って、手づくりと量産について学ぼう」。
陶芸の上絵付に用いられる転写紙をいろんな形に切り抜いて、カップに貼り付けて作品を作るワークショップ。
大掛かりなワークショップをやってる大学がいくつもあって、
奈良芸術短期大学は「コースターにロウケツ染でオリジナル模様を染めよう」と、普通教室に鍋をもちこんでろうけつ染めをやってた。
九州産業大学芸術学部は「テーブルランプを作ろう」で、タイトルだけだとわからなかったけど教室に入った瞬間に音で「も、もしかしてアレをやってんじゃね?」と気が付きました。
サンドブラスト!!
ガラスにサンドブラストで絵付けをするワークショップだったんです。
この機械、大学から持ち込んだのかな?
女子美さんは
橋本弘安先生が「天然顔料〈岩絵の具〉についての女子美の研究紹介と実技体験」。
橋本先生は副学長時代にお世話になった先生でして、日本画の顔料研究の第一人者でもあります。
こういうキットも女子美の関連会社「株式会社アイシス」から3300円で販売されてます。
で、今年、一番大掛かりにやっていたのが東京造形大学さんです。
絵画専攻・近藤 昌美先生の「抽象絵画を考え~ドイツ人画家ゲルハルト・リヒター作品を中心に、大画面の抽象画を考えて、また描いてみる~」。
この写真だけでわかると思いますが、「みんなで大きな1枚の絵を描こう!というワークショップ。
生徒さんは全員雨カッパを着てるし、
水場までの道のりにもシートが敷かれてました。
で、部屋が絵具で汚れるから、午前と午後は違う教室でやってたんですよ。つまり2教室分の養生をしてたんですね。準備が大変だったろうなあ・・。
でも何が一番偉いかって、こんな時でも東京造形大スタッフはスーツってところで(笑)
手羽なら間違いなく短パン。
描きだしのところを動画で撮ってきました。
それで完成形がこちら。
壮観。
ということでアートこうちレポートはこんなところで。
翌日8月8日午前、手羽は
CI学科・丸山先生と高知銀行副頭取に会うために高知銀行本店を訪問してました。
話せば長くなるんですが、静岡でのイベントで連携共創の河野さんがたまたま副頭取と名刺交換する機会があり、「そうそう。今度高知に変な教員と職員が行きますんで会ってもらえますか?」と軽くお願いしたところ実現した、と。河野さんには「『変な』は『教員』にだけかかってるよね?」と確認しましたが。
1時間ぐらい高知の経済状況やCI学科の取り組みなどを情報交換させていただきました。
高知で不思議だったのが、特に大きな産業や企業があるわけじゃないのに、町が元気な感じなんですよ。でも副頭取の言葉で腑に落ちた。
そして、このクラスになるとCI学科がやろうとしてることをすぐに理解されるんですよね。イギリスにも駐在されてたそうで、きっと長澤理事長とすんごく話が合うはずだから、河野さん、会わせてください。>業務連絡
丸山先生とは昼食をしてお別れ。
ここからは手羽の単独行動になり、
TOSA美術アカデミーさんで初めて説明会を開かせてもらいました。
主催の下山郁夫先生はムサビ卒で、共通彫塑の山本一弥先生がこちらの出身ですね。
説明会が終わる頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が起き、TOSA美もビル5階ってこともあって、すんごい揺れました。
何がすごいって、警報が鳴った瞬間に後列の生徒さんが脱出用にドアをガッと開けて、みんな瞬間的に机の下にもぐったことで。相当学校で訓練されてるんだろうなあ。
「最後はあそこに行かなくちゃ」と車を急いで走らせ、
沢田マンションへ。
夫婦が自力で建築したマンションで、増築に増築を重ねた外観から「日本の九龍城」とも呼ばれてます。細かくは各自調べてください。すごいんです。一度見たくて。
ただ敷地内の見学は5時までなので外観だけ撮影。
家賃が安いなあ。
高知に4泊ぐらいするんだったら沢マンに泊まった方が安上がりだ。
今度は昼間に来て屋上も見てみよう。
ホテルに戻ってひろめ市場へ。
塩たたきを食す。うまし。
商店街は完全によさこい祭りモードに入っていて、
競演場ではかなり細かくリハーサルをしてた。
聞くところによると、本番では場所をあちこちに変えながら、朝10時から夜9時までずっと踊りっぱなしなんだそう。
高知の本気を知った夜。
てなわけで、高知出張レポートはこれにて終了。手羽の夏の地方出張もこれがラストです。
今年は天気に恵まれ、せいぜい説明会が終わった直後に大雨になったくらいで済みました。ま、最後の最後で地震が起きて、「超雨男から災害男に進化したんじゃね?」と言われたけども。
以上、
手羽も本気です、の手羽がお送りいたしました。
明日更新したらしばらく休みます・・。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。