学校法人武蔵野美術大学が大学事務職員（新卒）を募集しています。
■専任職員募集（新卒採用）のお知らせ
詳しくは後日書きますが、実は約10年振りの新卒採用なので、採用プロジェクトスタッフもかなり気合が入っています。

というわけで、いい機会なので大学職員・美大職員についてシリーズで書いていきます。
本当は4月末から研修会や高校説明会、講演と立て続けに入ってるからスライド作りをしなくちゃいけないのだけど、採用プロジェクトスタッフから「よろしくお願いしますよ。『大学職員　ムサビ」でググったら、ほとんどの人が手羽さんのブログにたどりついちゃうと思うんで」と頼まれちゃって。
褒められると調子に乗って伸びるタイプなんです。
ただ手羽が細かく書くとアレがアレしちゃうので、一般的な話と個人的な考えの範囲で。
　

　
まず、全く知らない人は「え？大学職員！？誰が受けるのよ（苦笑）」と思うかもしれません。
でも大学職員ってホワイトな公務員イメージなのか、意外と隠れた人気業種なんです。

ほとんどの大学で職員採用率は出してないのですが、パっとわかるところだと、
■採用実績 | 事務職員採用情報 | 教員・職員募集 | 大学紹介 | 京都産業大学
京都産業大学さんは2022年度は210人の応募があり、採用者は5人。採用倍率は42倍。

関西大学さんは、
■関西大学　事務職員採用情報：新卒採用専任事務職員・採用実績
2022年度の応募者は714人で採用は23人・・・なんだけど、そのうち関西大学出身者が17人いるので、実質の外部倍率は119倍になります。

　
美術系大学で昔からデータを出してくれてたのは京都市立芸術大学さん。ここ数年は出してませんが、
■平成27年4月1日採用公立大学法人京都市立芸術大学職員（常勤）採用試験（事務職）筆記試験合格者発表
■平成28年4月1日採用公立大学法人京都市立芸術大学職員（常勤）採用試験（事務職）最終面接試験合格者発表
平成27年度の応募数は583名、28年度は312名で採用は例年2,3名。
いろいろ聞いてる限りだと、どの美大も200-300倍ぐらいの倍率はあるようです。
知らない世界なだけで、「大学職員？（笑）」となめてかかえると1次で確実に落ちます（笑）

応募者が多いといってもより優秀な人材が欲しいのは企業と同じで、マイナビでただ募集をかけるだけでなく、専用の職員募集ページを作って力をいれてる大学が最近は多いです。

有名なところをいくつか紹介しましょう。
まずはなんといっても明治大学さん。
■MEIJI UNIVERSITY RECRUIT | 手強い仕事をしよう。

ここまで凝ったサイトになると逆に見にくくなってるような気がしないでもないけど、気合のいれようはすごく伝わってきます。
　
　
■学校法人立教学院　専任職員採用情報 | 立教大学

立教さんの誠実さがわかりますね。
　

■学校法人立命館 職員採用情報
立命館さんは「挑戦する職員たち」というテーマで、職員を前面に出したかっこいい写真を使っています。
この記事のTOP画像も立命館さんで、他にも

「科研費総額 私大3位」と自分たちの仕事に誇りをもって取り組んでいる感じが出てて、すごく好きです。


どの大学職員採用サイトでもあるのは「先輩職員インタビュー」。
学生さんが普段接触するのは教務課や就職課のスタッフなので、他にどういう仕事が大学事務にはあるのか、どういうことをやってるのか、そしてどういうキャリアを持ってる人の集まりなのかイメージできる人は少ないんですよね。ある意味一般企業以上に必要なコンテンツかもしれません。

オーソドックスなところだと、
■青山学院専任職員（総合職）新卒採用サイト | 先輩職員インタビュー　市川 あおい さん

こういう形かな。
　
　　
中央大学さんにいたっては、
■中央大学｜2023年度 募集要項（総合職）を掲載しました
先輩メッセージがメインコンテンツです。


また、最近だと
■東洋大学　教員・嘱託職員・アルバイト等採用｜職員紹介
東洋大学さんのように親近感持ってもらうためアフター5や休日何をやってるのかも書かれてることが多いですね。


トレンドってことだと、採用試験業界でもコロナの影響で一気に動画関連コンテンツが増えました。
3年前はオンライン面接なんて全く考えられなかったけど、今となっては全然普通だし、ほんとにこの1，2年での急激な変化といえます。
■慶應義塾のご紹介・職員として働く魅力について（2023年度新卒採用者向けスライド）
慶応さんは説明用スライドをアップしてるし、

■龍谷大学WEBセミナー

しっかりとお金を出して作ってる龍谷大学さん。
　
　
■室蘭工業大学職員採用PV

室蘭工業大学さんもしっかり作ってる。　
　
　
■１ 桜美林学園の概要【桜美林　採用説明会】

桜美林さんは職員が説明しながらスライドを見せる、スタイルとしてはオーソドックスな形。
　
　　
その中で個人的に大好きなのが京都大学さんです。
■京都大学 職員採用のご案内

多分紹介動画を職員さんが全部手作りでやってる様子で、
■【ダイジェスト版】令和４年度　職員採用説明会

　
■各部署による質問回答：ダイジェスト版（令和3年度職員採用説明会）

かなり動画制作が好きな職員さんがいらっしゃると予想してます。
　

そして大学職員は演技力も必要なのがわかります（笑）

また多分大学採用業界では初めてだと思いますが、なんとインスタもあります。
■【公式】京都大学職員採用(@kyodai_recruit) • Instagram
ここまでくるとゴールデンハンマーをあげたい。



で、初回から結論のようなことを書いちゃうんですが。

ぜひいろんな方に大学職員を希望してもらいたいのですが、皆さんがイメージしてるような「いつも5時ピタで帰れて夏休みがいっぱい」な業種ではありません。
確かに通常のサラリーマンより休みは取りやすいとは思うけど、学期始めや終わり・年度末・入試などの繁忙期があるし、年中オープンキャンパスやってる大学だと休日出勤ばかりになるし、「若い学生さんといつも一緒にキャッキャ」てなこともないし、明確な達成目標を立てにくいから本人のモチベーションに頼るところも大きいし、モチベーション高く入職したのにルーチン事務業務に慣れきってしまってることにふと気が付くこともあるだろうし、子供を溺愛してる親御さんからのクレームも増えてるし、18歳人口が減ることはわかってるんだから確実に将来性がないオワコンな業種です。
それでもよければ・・が前提になります。

続く。