“枠”のない場所から、いい作品は生まれる。コロプラオフィスに込められた想い。

価値あるものづくりを行うためには、たえず創造性を育む土壌がなくてはなりません。クリエイターが質の高いアウトプットをし続けるには、一体どんな場所が必要なのでしょうか。今回訪問したのは、スマートフォンゲーム&位置ゲー開発で業界をリードする「株式会社コロプラ」のオフィス。ユーザーを魅了する人気ゲームが次々誕生する理由を、“場”という視点から解き明かします。

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3フロアにわたる1000人規模のオフィスは、
自由闊達なコミュニケーションを促すオープンな空間。

美大生におなじみの東京都写真美術館をはじめ、デパートやレストラン、ホテル、住宅などが建ち並ぶ複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」。その入り口正面にそびえ立つオフィスタワーの9階から11階に、コロプラのオフィスはあります。

589名の従業員のうち(※2015年6月末時点)、8割がクリエイターだという同社。デザイナーやエンジニア、プランナー、ディレクターなど、多彩な領域のクリエイターが活躍しています。組織規模が大きくなっても、社員同士のコミュニケーションを阻害することのないよう、執務エリアにパーテーションはなく、オープンな作りに。各階には一軒家のリビングのような打ち合わせスペースが設けられ、自然発生的に意見交換が行われています。一方で、一人で作業に没頭できるスペースもあり、クリエイターの多様な創作モードに応えてくれます。


仕事の合間の息抜きから体調管理、子育て支援まで、
クリエイターのライフスタイル全体をバックアップ。

コロプラの遊び心あふれる風土を最も象徴しているのが、9階にあるリフレッシュスペース「コロプラパーク」。広々とした憩いの空間には、ハンモックやこたつ、ダーツマシンなどが置かれ、社員が思い思いのスタイルで息抜きの時間を過ごしています。ときには、社内ジャグリング部が妙技を披露していることもあるそうです。

最近は女性クリエイターも増加しているため、女性が安心して長く活躍できる環境・制度づくりにも取り組んでいます。産休・育休制度に加え、将来的に託児所を設置できるようなオフィス構造にもなっているそうです。まさに仕事だけでなく、クリエイターのライフスタイル全体をバックアップする職場だといえます。



「ものづくり=ユーザーへのプレゼント」。
常識を超えたオフィスが、アイデアの源泉になる。

位置ゲーというジャンルを確立した『コロニーな生活』から、リリース1年で4000万ダウンロードを達成した『白猫プロジェクト』まで、設立以来、継続的にヒット作品を生み出しているコロプラ。企業理念は“Entertainment in Real Life”であり、エンターテインメントでネットとリアルをつなぎ、世界中の日常をより楽しくすることをミッションとしています。

昨今、その実現のためには、何よりもまず作品を生み出すクリエイター自身が、新しいことへチャレンジし続ける必要があります。日常で求められるエンターテインメントの質は、どんどん上がってきています。求められる質が上がる以上、それを越えるワクワクを届けなければなりません。そのためには、作品を生み出すクリエイターたちが、常に新しい発想をし、前例のないチャレンジに挑み続ける必要があります。

同社にとって、ものづくりとは“ユーザーへのプレゼント”。プレゼントを贈るためには相手のことを考えなければなりませんが、相手の求めるものが自分の枠の中にあるとは限りません。あらゆる当たり前の枠を取り払い、広い視野でものごとを考えられるコロプラの環境は、まさに革新的なアイデアを生み出す源泉。そこからユーザーをワクワクさせる最高のエンターテインメントが形づくられていくのです。


お客様をいかに楽しませるか、を突き詰める場所。
新しい情報や技術、価値観に触れて世界が広がっていく。

『白猫プロジェクト』の3DCGデザイナーを務めるSさんは、多摩美術大学絵画学科油画専攻の卒業生。もともと作家志望だったSさんにとって、美大はとにかく自分の世界を突き詰めていく場所でした。しかし、コロプラに新卒入社したことで、ものづくりのベクトルは大きく変わります。


  • Sさんの学生時代の作品

「コロプラが突き詰めているのは、お客様を楽しませること。そのためには、外に視野を向けて新しい情報や技術をどんどん取りいれていく必要があります。自分の内面と向き合っていた美大時代とは大きく異なりますね」

コロプラでは、社員がオフィスでドローンを飛ばしていたり、代表の馬場氏が「IO Hawk」という電動立ち乗り二輪車に乗って社内を移動していたりなど、とにかく新しいものを体験して、共有していこうという風土があるそうです。

「美大時代は自分一人で絵を描いていたのに対し、コロプラではさまざまな職種の人が協力し合ってひとつのゲームを作り上げていきます。幅広いものづくりの価値観に触れられるので、自然と自分の創作意欲も掻き立てられます。」


  • Sさんが担当している白猫プロジェクトのキャラクター3Dデザイン


Sさんの社内のお気に入りスポットは、「コロプラパーク」。仕事で集中した後の頭の切り替えに最適な場所だそうです。

「仕事中であっても、みんな休むときはしっかり休むし、楽しむときは思う存分楽しんでいます。自分たちが楽しんでこそ、いい作品を生み出せる。そんな働き方を実現できるのも、コロプラという場所の魅力だと思います」


  • コロプラパーク

まるでテーマパークのようなコロプラのオフィス。実はこのオフィスづくりには、現場の社員も参加しているそうです。たとえば、各会議室に飾られているアートは、同社のクリエイターたちが作ったもの。また執務エリアには、新卒社員のDIYによる家具なども置いてあるそうです。自分たちの手が加わったオフィスであるという点も、コロプラの一体感ある風土につながっているのかもしれません。
立地や設備、人や組織風土など、働く“場”はそこでの生産活動と密接な関係があります。 「クリエイターの天国」を目指すコロプラのオフィスを参考に、自分にとっての理想の職場を想像してみてはいかがでしょうか。

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