30年以上続く学生と市の協働イベント「小平アートサイト2021」ってなんだ?!

2021年11月19日(火)

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今日は「かわいい後輩たち」のために。

こんな歴史ある展覧会が今週末からスタートします。
小平アートサイト2021

●日程:2021年11月20日(土)-29日(月)
●時間:9:00-17:00
●場所:小平市立中央公園、鷹の台公園、鷹の台商店街(しょう’sベーカリー、caféシントン、cafe moncoco、アドバルーン商会、なかとや)
●入場料:無料(一部イベントは有料)
●主催:小平アートサイト2021実行委員会
●後援:小平市、小平市教育委員会、武蔵野美術大学
●協力:武蔵野美術大学社会連携チーム、彫刻学科研究室

https://twitter.com/artsite2021
https://instagram.com/artsite2021
2020年は新型コロナの影響で中止になってしまったので、2年ぶりの開催となります。
 

小平アートサイトとは、小平市と協働でやってるムサビ彫刻学科生有志主体のアートイベントです。

1988年、小平市役所公園緑地課の方から「1985年に出来たばかりの小平市立中央公園で美術展をやれないか?」と彫刻学科生に打診があったのが始まり。
「造形教育研究会アトリエちびくろ」(彫塑部という説もあり)の7人が上水公園で1988年3月に「鷹の台野外彫刻展」を開催してたから、敬意を表して1988年11月に「第2回小平野外彫刻展」としてスタートしました。
なのでほんとは「第1回」が存在しないんだけど、1988年に2回やったことになってます(嘘のようなほんとの話)


今でこそ日本全国で「アートで地域を元気にする!」「芸術と地域の融合!」な地域芸術祭が開催されるようになったし、大学が「地域連携」「社会貢献」として地域で主催イベントをやることは珍しくないですが、30年以上前にムサビ彫刻学科生はそれを自然とやってるんです。すごいでしょ?
今も彫刻学科研究室や社会連携チームは少しサポートするぐらいで、市や公園との折衝等すべて学生さんだけでやってます。

これまで「小平野外彫刻展」「小平アート展」「小平アートフェスティバル」「ギャングアート展」「地上芸術」「ムサビアートサイト」と名称がいろいろ変わってるけど、30年以上も市と学生有志協働の展覧会が脈々と続くということは、学生さんの頑張りはもちろんですが、効果の数値化が難しいものなのに市役所の中でもこの展覧会の大事さが引き継がれているってことでもあるんですね。それも実はすごいことで。



今年のテーマは「わ!」
人と直接つながる機会が減り、刺激や驚きを感じられる場は少なからず減ってしまってるので、公園などに美術作品を展示することで、わっ!と驚く体験をしながら、作品を通した作者と鑑賞者の繋がりを感じられる空間を作ろう、という意味が込められているそう。
そういわれると、最近「うわっ!」と声を出してしまうような、いい驚きをあんまりしてないかも。
うん、驚きたい。

んで、展示以外にいくつかのイベントも開催されます。

(1)トークイベント「コロナ禍を経てこれからの美術はどうなっていくのか」
●日時:11月28日(日)15:00-17:00
●会場:小平市立中央公園 じゃぶじゃぶ池
●登壇者:勝俣涼(美術批評家)、百瀬文(作家)、長谷川新(インディペンデントキュレーター)

(2)ワークショップ「ドリームキャッチャーを作ろう」
●日時:11月20日(土)、11月21日(日) 、11月27日(土)、11月28日(日)10:00-17:00(最終受付16:30)
●各日先着20名まで
●参加費:100円
●会場:小平市立中央公園 本部テント脇

 

(3)作品鑑賞ツアー
●日時:11月20日(土)、11月27日(土)11:00-12:30
●参加費:無料
●会場:小平市立中央公園

作者から直接「なんでこれを作ろうと思ったのか?」を聞けるチャンスはそうそうないので、ぜひ。

昔はムサビ生だけで公園の中でひっそりやってた展覧会だったけど、今は商店街でも展示するようになったし、他美大の学生さんも参加するようになりました。
広がりは確実に大きくなっていて、そういう意味で「和」「輪」はずいぶん広がってますね。

はい、手羽も学生時代に小平野外彫刻展に参加した一人で、4年生の時にリーダー役をやらせてもらいました。チャリンコで小平市役所に何度も行って、交渉や打ち合わせをしたのを時々思い出します。
あ、これは野外彫刻展でじゃぶじゃぶ池に設置した作品で、名前は「ぴよぴよてば」
芸術祭の思い出編で書きましたが、もちろんこれにも自分の顔がついてます。
 

以上、いよいよ創価学園グランド跡地にできる「鷹の台公園」整備事業が本格化してきたので、数年後には新しい鷹の台公園でアートサイトをやってるかもしれませんね、の手羽がお送りいたしました。
 

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。