【世界はタマビで作られている】佐藤可士和展と20世紀のポスター展に行ってきた

2021年2月15日(月)

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2月14日(日)、手羽はリンクロウと久しぶりに六本木へ。

角のガソリンスタンド閉店しちゃったのね。
一度給油したことがあるけど、めっちゃ高くて「さすが六本木」と思ったのを覚えてます。

目的地は

国立新美術館
国立新美は
【最後のリンクロウ】「MANGA都市TOKYO」と「ゼミ展2020 見のがし卒展」に行ってきた
で、やはりリンクロウと来てるから9月以来(日記って便利)。
「リンクロウとの六本木はこれが最後かな」と書いてるけどまた来た(笑)
あ、リンクロウは1月の授業もオンラインだったんで12月からずっと自宅にいて、現在自動車学校に通ってます。


で、何を見に来たかというと、もちろんこちらです。
佐藤可士和展

●会期:2021年2月3日(水)-5月10日(月)
●休館日:毎週火曜日※2月23日(火・祝)、5月4日(火・祝)は開館、2月24日(水)は休館
●開館時間:10:00-18:00※入場は閉館の30分前まで
●会場:国立新美術館
*事前予約制(日時指定券)


当初は2020年9月スタートの予定でしたが、コロナの影響でここまで延期に。でも佐藤可士和さんの過去最大規模の個展なんだからそりゃ見に行くでしょ。
リンクロウ「この人はどこ出身なの?」
手羽「天下のタマビグラフィック、略してタマグラだよ」
リンクロウ「ムサビ、負けてんじゃん」
というやり取りをしながら到着。

あ、事前予約制だけど、

入場するのには結構並びます(9月もそうだった)。10時5分に到着してこんな感じ。
また休日は事前予約が埋まりやすいので、「来週五美大展で国立新美に行くから一緒に見るか」と思ってる方は早めに予約した方がいいですよ。

では会場へ。
ほとんどが撮影OKなのも嬉しい。

この手の展覧会っていつも観覧者は女性がほとんどなんだけど、男性が多かった印象。
実は「原研哉」「深澤直人」「大貫卓也」「森本千絵」って私達からすれば超有名デザイナー、「誰もが知ってるデザイナー」としてつい名前を挙げがちですが、高校生や一般の方の知名度はかなり低いんです。「無印良品」は知ってるけど、「INFOBAR」を高校生は知らない。
でも「佐藤可士和」と「佐野研二郎」は高校生でも知ってることが多く、「デザイナーじゃない部分」も話題にならないと一般化しないということかもしれません。あ、根拠のない手羽調べです(笑)

このあたりのSmapのグラフィックは有名ですね。


  • ユニクロに

ツタヤに、と有名企業のデザインもされてるわけですが、大学関係者的には、

2005年の明治学院大学ブランディングデザインでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
ブランディングプロジェクト1200日の軌跡 | 明治学院大学 “Do for Others”
かなり厳しめのデザインレギュレーションだったんで一般大学広報がどれくらいちゃんとやれるか気になってましたが、いまだに継続できてるのがすごい。

圧巻だったのが、

巨大ロゴデザインの間。

佐藤可士和さんがデザインされたロゴが巨大化して展示されてて、この部屋に入ったらつい「うおっつ」と声出しちゃった。


  • これくらいの大きさ


  • EXILEのLDH


  • スーツセレクトもそうだったのね

佐藤可士和展をやるなら国立新美術館しかなく、なぜなら

国立新美術館のシンボルマークも佐藤可士和デザインなわけで、この巨大ロゴを展示した時に可士和さんは「勝ったな」と思っただろうなあ。

どうしても「デザイナー」というと「ロゴやグラフィックのデザイン作成」だけをやってるイメージがありますが、ブランディングデザインまで関わることも今は少なくありません。
それがわかる展覧会であり、佐藤可士和さんだとセブンイレブンホールディングスもその一つ。


  • 「セブンイレブンの間」と勝手に命名


  • あ、セブンカフェ。。

「パッケージのデザインをしてるわけではない」と。


  • 日清の間


  • 空間デザインも結構されてます。

今治タオルの復活劇も有名ですが、立川のふじようちえんはリンクロウも知ってました。
佐藤可士和さんが園長から話を聞き、情報を整理し提案するステップは胸熱もので、この展開が本当の「デザイン思考」なんじゃないかしら。


  • この色の組み合わせと直線は完全に「佐藤可士和」になりましたね。

奥さんとあかりちゃんのお土産に限定オリジナル 今治ハンドタオル買っちゃった。

タマビは効果のない交通広告をやるんだったら、そのお金で卒展B日程で高校生に無料チケット配ったらいいんじゃないかな。千枚でも80万円だし、それくらいの広報価値は全然あると思うんです。
あ、事前予約がネックか・・。


そのまま2階へ行って、こちらも見てきました。
DOMANI・明日展 2021 文化庁新進芸術家海外研修制度の作家たち

●会期:2021年1月30日(土)~ 3月7日(日)32日間開催
●休館日:毎週火曜日(ただし2月23日(火・祝)は開館、24日(水)は休館)
●時間:午前10時~午後6時※入場は閉館の30分前まで
●会場:国立新美術館 企画展示室2E


将来の日本の芸術界を支える人材育成として、文化庁が若手芸術家の海外研修を支援する「新進芸術家海外研修制度」が始まって25年。それを記念した展覧会です。
多分事前予約しなくても入れると思います。

手羽「この袴田京太朗って人はお父さんの彫刻学科の先輩で、ムサビの先生なんだよ。文化庁に認められた若手作家ってことだね(自慢)」
リンクロウ「でもさ。藝大とタマビ出身の人が多くない?」
手羽「・・あ、そこに気が付いちゃった?・・お父さんも途中で気になって確認しちゃったけど、出品作家中10人中3人は東京藝大、3人はタマビ、ムサビ1人だね・・」
リンクロウ「ここでもタマビに負けてんじゃん」
手羽「・・・」

そこまでいうなら、予定してなかったけど、あそこも行ってやる!
と向かったのが、

東京都庭園美術館!
昔から一度行ってみたくて、ようやくこれた。


  • 館までのアプローチ。白金にこんな広大な自然が残ってるとは

東京都庭園美術館は旧朝香宮邸で、アール・デコ様式の個人住宅としては世界的に見ても質が高く、保存状態がいい建物なんです。2015年に国の重要文化財に指定されてます。
有名なのは、正面玄関ガラスレリーフ扉で

ガラス工芸家ルネ・ラリックの作品。
部屋内装も豪華だったけど、撮影NGなので写真はここまで。

で何を見に来たかというと、
20世紀のポスター[図像と文字の風景]――ビジュアルコミュニケーションは可能か?

●会期:2021年1月30日(土)-4月11日(日)
●休館日:2月10日・24日、3月10日・24日、4月5日
●開館時間:10:00–18:00*入館は閉館の30分前まで
●会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
●主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都庭園美術館、日本経済新聞社
●企画協力:多摩美術大学
●特別協力:株式会社竹尾
●後援:在日スイス大使館


“構成的ポスター”が20世紀を通じて織りなした図像と文字の風景を辿る展覧会。

リンクロウ「へー。お父さんがいく展覧会にしては地味な展覧会だね」
手羽「この展覧会は竹尾ってところがタマビに寄託した『竹尾ポスターコレクション』がベースにあって、竹尾とタマグラの産学共同研究でもあるんだよ。だから見たくてさ」
リンクロウ「全然タマビに負けてんじゃん・・てか、お父さんも好きだね」

3つ目の展覧会でようやくリンクロウに認められました。
この日はもう1か所ある場所に行ったけどそれは後日レポートします。


以上、

手羽「『NAU』ってMAUに似てない?似てない?」
リンクロウ「・・・・」
な手羽がお送りいたしました。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。