【 #美大受験 2020】美大入試で必要な持ち物に関する4つのアドバイス【カルトンと食パン】

2020年2月3日(月)手羽の入試業務ピンチヒッターも本日最終日。

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美大受験生の疑問にお答えする「#美大受験2020」シリーズをお送りしてます。

#美大受験 では、ムサビ、または関東美大の一般受験入試(AOや推薦入試じゃない)を具体例で使うことになりますが、基本的にはどの美大受験にも参考になるはず。
これまでの話はこちら。
東京五美大2020一般入試スケジュールからわかる2つのアドバイス
交通に関する8つのアドバイス
*間違った情報を書いている可能性もあるので、募集要項等大学公式情報で必ずご確認ください。


今日からタマビ美術学部とムサビ造形学部の入試が始まるので、より具体的な話に突入します。


家を出る前に(できれば前日に)、募集要項で最低3箇所確認してほしい部分があります。
それは、「試験日時」「場所(会場)」「持ち物リスト(携行道具)」です。
極端な話、会場と日時さえ間違ってなければ、あとはその場に元気な自分さえいればどうにでもなります。「教室は暖かいからどうの」とか「空気が乾燥してるからどうの」とか「待ち時間がどうの」とか「鉛筆は」「絵の具は作ってもってけ」とかは、あくまでもオプション情報にすぎません。

まずは「試験日時」について。
毎年1人ぐらいは日程を間違えてきちゃう受験生がいます。ほんとに。

次に「場所(会場)」
数年前正門前に立ってたら「津田塾はここですか?」と津田塾受験生に聞かれたことがありました。これもほんと。

時間と場所といえば、東京4美大の周りには暖を取れるところが何もなく、といって早く大学に着いても構内には入れないんです(ムサビは8時30分頃、東京造形大は8時頃から入構開始)
「入試は早め早めの行動」と言われるけど、早すぎると寒い中ずっと待つことになっちゃうんで、大きな最寄り駅(ムサビだと国分寺駅、タマビや東京造形だと橋本駅)で時間調整をした方がいいです。

んで今日の本題は、3つ目の携行用具(持ちもの)について4つアドバイスします。

(1)受験票を持ってるか、家を出る前にもう一度確認しよう
受験票をカバンにちゃんと入れたか、そして「どこに入れたか」の最終確認をしましょ。
あわてると鞄から探せず、試験が終わった後に「あ。募集要項の間に入ってた」「ジャンバーのポケットに入ってた・・あの時は探しても見つからなかったのに・・・」と気が付くこともよくあるんで、「どこに入れたか」も大事だったりするんです。

最近はどの大学もWEB出願になり、自分で受験票をプリントアウトしてもっていく形が増えてきました(東京造形大はWEB出願だけど受験票が発送されます)
でも普通のコピー用紙に印刷するとペラペラになっちゃうんですよ。

それもあって、A5orA6サイズの硬質カードケースに受験票を入れてる方をこの数年よく見かけます。
これだと他とゴッチャになることもなく管理がしやすいし、何より折れ曲がらない。
最初見た時は簡単なことだけど頭いいなーと思いました。
ぜひ真似してみて。

ちなみに受験票は「A4の白い紙にそのままプリント」「切り取り線で切る(折るだけじゃダメ)」「スマホで見せるのはダメ。印刷したもの」でよろしくお願いします。
おっと、受験が終わっても、受験票は合格発表・成績開示などで必要なものだから、大事に保管しときましょ。


(2) 時計は必要!
普段はスマホで時間確認してるかもしれません。手羽もそうです。
でも、試験時は携帯含め電子機器は電源切ってかばんの中に入れるよう指示があります。 どの大学もそうです。会場には時計がないこともあるんで(ムサビはないです)、持ってなかったら100円ショップでいいから安い時計を購入しときましょ。

試験監督もスマホで時間を確認するのは禁止されてるから、去年手羽はあわててムサビ世界堂で購入しました。上記写真がそれ。800円ちょいだったかな?高さ5cmぐらいのサイズ。
この時に気が付いたんだけど、コンビニって時計を売ってないんですよ。
時計ぐらい置いてそうでしょ?何件かコンビニ回っても全然なくて、最終的に世界堂で買った、と。売ってそうで売ってないものの代表が時計かもしれない。


(3)お弁当も忘れずに
1日学内で試験を受ける時、タマビムサビ東京造形は昼休みに学外へ出ることはできません。
だから昼食は学内で取るしかなく、必ずお弁当を持ってきてください。
大学によっては学食ではなく教室でお昼を食べるように指示が出たり、学食をやっていても、うどんとカレーしかなかったりします。オープンキャンパスの時のような派手なイメージは持ってちゃダメ。あれは盛られたものだから。
ちなみに3大学の周りにはコンビニがないので橋本駅・相原駅・鷹の台駅前で購入するしかないです。
ムサビ受験生のために、鷹の台駅近辺のコンビニマップを作ってみました。

といいつつ、手羽はほとんど鷹の台駅使わないんで、潰れてるコンビニがあったらムサビ関係者の方教えてください・・。来年はもっと近い場所にコンビニができてるはずです。

あ、木炭デッサンの人は食パンの購入も忘れずにね。
ムサビだと第1食堂で少しだけ販売することになっています。
しかし、これだけ文明が進歩しても、木炭デッサンの消し具がいまだに食パンっていうのもすごいけど。


と、いろいろ書いてきましたが、手羽はこれだけ言えれば十分だったりするわけで。
(4)ムサビ実技入試はカルトン(orパネル)が絶対に必要!

「ムサビ実技試験で一番忘れて困るものは何か?」の質問に手羽は即答できます。
それはカルトンまたはパネルです。
カルトンとは「デッサン用の画板兼紙ばさみ」のことで、 詳細は造形ファイルをご覧ください。
カルトン | 武蔵野美術大学 造形ファイル
数的には受験票・時計を忘れてくる人の方が多いけど(忘れて帰る人も)、弁当含めて最悪それらはなくてもなんとかなるもの。
でもカルトンやパネルがなくちゃムサビ実技試験で絵が描けません。
机上試験だと画面がガタガタしながらも描けなくないけど、イーゼルだと完全アウト。

実は「忘れちゃった」以外に「大学で配られる」「貸してくれる」という思い込み、もしくは予備校の先生がそう指示したケースの方が多かったりします。
理由は簡単で、他大学実技試験とゴッチャになってるパターン
カルトンやパネルを用意する大学、イラストボードまたは水張りされたパネルを回答用紙とする大学がありますが、ムサビ実技入試で配られる回答用紙はすべて「紙」の状態です。
木炭用紙だったりケント紙だったり。あ、油絵はキャンバスだけど。

実際にムサビ造形学部募集要項を見てみましょう。



ことごどく実技入試には「パネルまたはカルトン」と書いてあるのがわかるはず(油絵専攻の油絵試験以外は)。


ここでタマビを見てみましょ。
油画専攻は


持ち物に「木炭紙大のカルトン」と書いてあり、版画も同様。
でも日本画の鉛筆デッサンでは「カルトンまたはパネル」とあるけど、水彩では不要になってます。

一方、グラフィックデザイン学科は、


「カルトン、パネルは不要です」とはっきりと書かれてます。

でも、プロダクトデザイン専攻は


「カルトン、パネルは不要ですが、持参も可能です」と「ま、用意はしてるけど、自分のが使いやすいならそれ持ってきてもいいよ」なスタンス。

女子美の一般入学試験要項P8を見てみると、カルトン類は大学が用意するパターンだけど、立体アートは「カルトンは用意します」で日本画専攻は「画板は用意します」と微妙に違う。
大学や学科の微妙な表現の違いが美大愛好家にはもうたまらんのです。
ちなみにムサビでは「解答用紙」と「回答用紙」の言葉を使い分けて表記してます。何が違うかは考えてみてね。

えーとなんの話だっけ。あ、そうそうカルトンカルトン。
時を戻そう。

ムサビ入試でカルトンorパネルを忘れた場合は、会場で気が付いた段階で世界堂へ買いに行ってもらうことになります。
「基本的に」「原則として」「と思われる」「貸すこともないこともない」ではなく、「貸し出していません」の手羽記事ではめったにない超断定形です。
過去に貸し出したことは一度もありません。
「いいや。貸してもらったことがあるはず」「借りたってやつを知ってる」というのは完全に予備校の先生や親の思い込みです。断言できます。 100%です。
毎年、試験開始直後、「あれ。パネル貸してくれないの?」と気が付き、世界堂へパネルを買いに走っていく受験生が後を絶たなくて・・。

ま、「忘れたら学内世界堂で買えばいい」ではあるけど、1回の試験のためにパネルを購入するのって、ちょっともったいないんですよね。カルトンやパネルって安くはないんでお金的にも時間的にも精神的にも非常にロスになります。
予備校講師やお母さんや友達、SNSの
「きっと忘れたら貸してくれるだろう」
「昔は貸してたと思う」
「去年誰かが貸してくれたって言ってた」
「確か水張りされてるんじゃない?」
な不確かな情報に惑わされないでね。
そしてカルトンはいつも持ち歩くもんでもないので、電車に忘れてしまう人も多いっす。


以上、いまだにカルトンって聞くと、フワフワサクサクしたものを真っ先にイメージしてしまう手羽がお送りいたしました。
かるかん」と「クルトン」が混ざったイメージ。

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OTONA WRITER

手羽イチロウ / teba ichiro

【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。