てなわけで、佐賀県に来てます。
昨日までの話はこちら。
■【そのサガ サガ大】佐賀大学卒業・修了制作展に行ってきた
・・・昨日の記事ではあっさり長崎県に到着し佐賀へ行ってますが、実は朝ドタバタがありまして・・。
朝7時台の飛行機だと認識してて家を出る直前に飛行機の時間を確認したら6時50分だと判明。現在時刻6時。あれ、これやばくね(汗)
空港の駐車場に着いたのが6時30分。あれ、これマジでやばくね(涙)
走ってカウンターに行ったら「出発15分前過ぎてるので難しい可能性があることをご了承ください」とワタワタされ、ソラシドエアのスタッフの方がかけつける。「搭乗可能です。急げますか?」と聞かれ「はい」と答える手羽。なんか特別に裏道かカートみたいのに乗れるかと思ったら、ダッシュ。ソラシドさんの搭乗口は一番端っこにあるから1kmぐらいは走ったんじゃないかしら。この3年で一番の長距離走でした・・。
それでなんとか飛行機に間に合って長崎入りした、と。
ツタヤで借りた本を朝1で返すつもりだったから車にツタヤバックを積んだまんまの長崎入りでした。延滞料金確定・・・。
九州への家族旅行は何度かやってるけど、さすがに「佐賀大学を見る」なんてルートはできないわけで、せっかくだから家族連れじゃいけないもうひとつの場所も見に行くか。
と向かった先は、
武雄市図書館。
「TSUTAYAの経営母体であるカルチュアコンビニエンスクラブさんが指定管理業者となった図書館」といえばわかるかしら。
この櫛形ダブルレイヤーのエントランスサイン含めデザインは全て基礎デ・原研哉先生が担当されているので、前からずっとチェックしておきたかった施設だったんです。
改修でこんなにオシャレな外観になるもんなんだなあ・・。
事前に調べて館内撮影禁止なのはわかってたから、外観だけでも撮影して館内はテキストで紹介するか・・ぐらいで考えていたんだけど、
フォトスポットが出来てた!!
2か所だけですが「ここからなら撮影していいですよ」って場所があったのです。コーフン!!
では中を紹介します。
す、すごすぎる・・・。
これが市営の図書館ですよ。。
奥は図書館機能になってますが、手前では本やグッズなども販売しています。でも境目がないので背表紙のラベルを見ない限り、どれが売り物か貸し出し本なのかわからないくらい。
2階から。
左側にあるのはスタバです。図書館の中にスタバ。
売ってる本も図書館本もスタバでコーヒー飲みながら自由に読むことができます。
あ、最上段にあるのが噂の飾り本か。
隣には去年武雄市こども図書館が開館しました。中にはムサビ・タマビユニットのtupera tuperaが原画を担当した巨大壁画もあります。
でも建物や内装、サービスもびっくりだけど、なによりも驚いたのは
駐車場がほぼ満車で、観光バスが何台も止まってたことですね。
観光バスでやってくる図書館って他にあるだろうか。
いろんな意味で話題になってる図書館ですが、365日年中無休で朝9時から夜9時まで開館してて、宅配返却サービスもあり、しかもスタバと書店もあり、若い人がいっぱい本を読んでて、手羽の苦手なあの独特な「図書館の臭い」もしない。
記念に一冊本を買ったら「Tカードお持ちですか?」とスタッフの方に聞かれ、「あ、そうか。ここはツタヤだった」と思い知らされました(笑)
地方を中心に急激に人口が減っていくのは誰もがわかってることで、国勢調査のデータによると武雄市の人口も2015年から2040年までに約18%減少し、2040年の平均年齢は2015年の 47.7歳から51.2歳になることが予測されてます。このまま節約しつつ公共サービスは維持できるのか。
まさに「地方でのこれからの『公共』とは何か」「サービスデザインとはなにか」を考えさせられる図書館に間違いありません。2013年には「サインデザインが」ではなく「公共のためのサービス・システム」でグッドデザイン金賞も受賞しています。
いろいろ考えさせられるし、ぜひ行った方がいいですよ。
あ、ちなみに武雄市図書館の近くには武雄神社があって、
着いた時から「この空間はなんだろ?」と思ってたんだけど、ここで流鏑馬(やぶさめ)をやってるんですよ。証拠にこちらの動画をごらんください。
昔は的を外したらその場で切腹してたんだって。
佐賀で見たかった場所も行けたし、本来の目的地へ高速をぶっ飛ばす(法定速度厳守)。
そこは長崎県大村駅前にある商店街。
ムサビ企画で「おおむら・あまみ国際学生映画祭」をやるから、今回長崎にやってきたんです。
学生映画祭についてはこちらをご覧ください。
■【国内外から学生映画の傑作が勢ぞろい】おおむら・あまみ国際学生映画祭が開催されます!
手羽は初めての大村入り。
それにしても・・・
手羽の実家の商店街を見てるようで、かなりつらい気持ちになります。
金曜の夕方っていうのに多くのお店のシャッターが閉まってる。
張り紙があるのは最近ってことであり、張られてない店はずいぶん昔から閉じてそのままってことか・・・。
でも恐らく閉店したお店を改装して、
そして、
映画祭の拠点となってるのが、やはり店舗を改装して作られた、こちらの「スコラ」です。
いわゆる「コワーキングスペース」ではあるんですが、ここから様々な発信もされてます。
全然町に人がいないわけじゃなく、高校生や若い人も結構歩いてるんですよ。これが手羽の地元の商店街との違い。「若い人が気楽に集まって考える場所と仕組みづくり」が地方ではポイントになってきてるんですね。
両端が社会連携チームの木反橋くんとクマアカさん。
そして真ん中が映像学科の小口先生。映画祭の影の立役者というか、小口先生の力がなければこの短期間でここまでできませんでした。
ポスターを貼る場所はいっぱいあります。
夜中まで作業が続き、
準備もほぼ終わり、いよいよ初日を迎えるばかり。
はたして美術・デザイン・映画の力で町おこしはできるのか。
明日に続く。
あ、映画祭は今日もやってるのでぜひ!!
以上、武雄市図書館で「借りてるツタヤの本、ここで返せないかな・・・」と思ってしまった手羽がお送りいたしました。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。