6月22日(金)、学生支援グループのチームリーダー達と市ヶ谷キャンパスへ。
いつのまにか市ヶ谷キャンパスを案内する係に手羽がなってて・・。
町内地図に「武蔵野美術大学」と書かれてた。
町内だけど地図に名前が出るって、世の中に認められた感じがして嬉しいものがありますね。
そこから六本木へ。
まずは国立新美術館でやってる「文化庁メディア芸術祭」へ。
なんとなく私達が認識してる「メディア芸術」という言葉との差をこの数年感じていて、そろそろこのグルーピングの新しい名称を付ける時期に来てるのかも。
その足でミッドタウンに向かい、学長と合流して、地下1階のとらやミッドタウン店ギャラリーで開催されてる特別展「うつわと和菓子」へ。
学生さんに聞いたところ、ムサビのインダストリアルデザインコースのレーザーカッターで文字を焼き、木工専攻で展示板を加工し、インテリアデザインコースにある大型プリンターでパネルの試し刷り、と工芸工業デザイン学科の知恵と機材を総動員した展示になったそう。工デだからこその展示とも言えますね。
そして5階のデザインハブへ。
6月20日から「東京ミッドタウン・デザインハブ第73回企画展『日本のグラフィックデザイン2018』」が始まっています。
毎年恒例の展覧会で、私たちは「JAGDA展」と呼んでいるんですが、JAGDA展で真っ先に手羽がする作業は、「デザイン・ラウンジの前に他美大さんのポスターが貼られてないか確認する」作業です(笑)
この数年、まるで嫌味のように女子美さんやタマビさんの大学ポスターがラウンジの目の前に貼られてて、「あら?ムサビさんはないの?」と聞かれてるようだったの。(絶対嫌味でそうしてると思ったらたまたまだった。てか聞くか?)
で、何しにデザインハブにやってきたかというと、デザイン・ラウンジで開催される「第2回 社会をクリエイティブにデザイン」のためです。はい。ここから本題。
第1回は3月に開催してます。その時のレポートはこちらをご覧ください。
■【おせっかい野郎達】「社会をクリエイティブにデザインする」に行ってきた
企業・行政・教育関連者が組織の壁を越えて、地域・日本・世界をクリエイティブにデザインするコミュニティ「ソーシャルクリエイティブ・イニシアチブ(仮)」を2018年9月に発足したいと思っているのです。そのプレイベント2回目というわけですね。
お陰さまで今回も70名の定員がすぐに満席になりました。
第1部の進行役は新学科就任予定の井口先生。
えーと、井口先生。「なんとなくクリエイティブ」って元ネタ知ってるのは私の世代がギリギリかもしれませんよ・・。
井口先生からの「日立さんはデザイン本部をなくした」という衝撃のフリから、
日立製作所・主管デザイナーである丸山幸伸さんによる講演。
あ、
■【ムサビ生限定募集】日立WSとモスバーガーWSの募集説明会を開催します!
丸山さんとはこちらのプロジェクトで手羽もお世話になっております。
(かなりざっくり書きますが)日立さんは2015年にかなり大きな組織改編をされ、デザイナーや研究員をまとめた「東京社会イノベーション協創センタ」を作っています。
「デザイン本部がなくなった(涙)」という悲しい話ではなく、日立さんは「デザインの在り方を変えた」という説明の方があってるかな?
日立さんは日本企業の中ではかなり早い段階で社会におけるデザインの価値・役割の変化に気づき、「有形のデザイン」から「無形のデザイン」に取り組みだした企業さんだったりします。
日立さんが作ったこちらの動画をちょっとご覧ください。2分です。
AIやビッグデータの時代と言われてるけど、これからのロボットはデータをただ蓄積したり、命令されたことに指示通り動くのではなく、相手の「尊厳」を守りながら成長していくようになるはず。
丸山さんは「これからはビジョンデザイン構築がデザイナーの役割になるし、デザインにおいて倫理がより重要となり、さらにデザインによるリサーチが求められる。そして問題解決提案するだけじゃなく、すぐ動く実行力も」という話をされてました。
続いて井口先生がムサビの地域連携プロジェクトについて説明。
どうしても地域連携や産学連携の最初の依頼のほとんどが「美大らしいプロジェクトをやってください」です。
そこから「単に絵を描いて終わりじゃなく、地域や企業のこれからを考えることも美大らしさなんですよ。『デザイン』ってそういうことなんですよ」ってことを理解してもらうのが私たちの役割なんだけど、それでもやはり「??いや、ただ絵を描いてくれりゃいいんだけど」で終わってしまう場合もあります。
その違いは手羽の経験上、「偉いポジションの方がその意味を理解し行動する人か?」次第かな、と。
ムサビだと、いすみ市や横瀬町、西蒲区は市長さんをはじめ、その周りの方が理解してくれ、市長さん自らも動いてくれてうまくいった例。ポリシーが下の方まで伝わる、もしくは伝わってなくても「やるんだよ!このままじゃダメだろ!」と指示されることで最初は皆さん嫌々やられるんですが(笑)、最後に「ああ、美大ってこういうことまでやるのか」と気が付いて終われればそれだけでも成功。
逆にうまくいかなかった地域連携や産学連携のだいたいは、上の方が美術やデザインそのものに理解というか興味がなく、あっても「印象派が好き」ぐらいで、その組織全員がいくら説明しても「美大と言えば絵を描くこと」という発想から抜け出してもらえなかったケース。「考えるのは僕らがやるんで君たちは絵だけかいてくれりゃいい。余計なことはやるな」と。
そしてその多くは打ち合わせでずっと「タマビさんは日本で一番の美大ですからね」とずっとムサビのことをタマビと言ってたり、「ムサシビさんは」とムサビの略称を知らない方だったりする傾向にあります(笑)
「美大は何ができるのか」「美大の価値」を社会に伝えるために・・仕事を受ける側でなく「仕事を作る」側としての美大の存在をアピールしたい・・それが新学科のコンセプトでもあります。
第2部はライトニングトークで、進行役は(株)コンセント・・・じゃなくてクリエイティブイノベーション学科教授に就任予定の長谷川さんに移ります。
最後は長谷川さんがうまくまとめてくれました。
新たなトレンドの考え方や思考を知れることもそうですが、なによりたくさんの事例を聞けるのがこのイベントのいいところですよね。
「肌触りのいいデザイン用語」はネットや本で知ることができるし、「時代はサービスデザイン」とか言ってても「で、その具体成功例って何があるの?」と聞かれると私たちは言えなかったりするわけで。
次回は9月27日に内田洋行さんで開催されるそうです。
これが発足式になると思うのでぜひ!
あ、来週6月26日(火)開催の大学院造形構想研究科クリエイティブリーダーシップコース 説明会@デザイン・ラウンジもどうぞよろしくお願いいたします。
以上、恒例となったラウンジイベント終了後の
学長とのラーメン打ち上げに行った手羽がお送りいたしました。
地味にこの「学長とのラーメン打ち上げ」ファンがいるようで、何人かから「学長と行ってるラーメン屋はどこか?」と聞かれてまして(笑)
学長と私が好きでよく行ってるのは、桜上水駅から徒歩7分ぐらいにある「麺や 京水(ケイスイ)」というお店です。ただ、おいしいんだけどいつ行ってもお客さんがいなくて。。開業して1年ぐらいで金額変えたりシステム変えたりしてて、そろそろカレーとか出しそうな勢いだったんだけど、昨日行ったら夜の営業をやめて、昼だけ営業になってた(涙)
「バイトくんがみんな就活でやめてしまって夜の営業ができなくなった」と準備中の店員さんが言ってたけど・・・早く皆さん行った方がいいっすよ・・。
仕方なく、車飛ばして久我山駅前にある学長おススメの「甲斐」というラーメン屋さんへ移動。
ほんとはつけめんが有名なお店だけど、あえて中華そばをオーダー。
うん。醤油ラーメンが嫌いな手羽だけど、ここのラーメンなら食べれる。
やっぱアレっすね。東京のラーメンはいろいろ上に載せ過ぎで、そして値段が高すぎなんすよ。シンプルにこれくらいで手羽は好き(味玉は欲しいけど)
これが本当の価値のデザインってやつだよね(ちょっと違う)
あ、学長といえば、7月14日にビッグサイトで開催される夢ナビライブin東京の講義ライブに登壇するので聞きにきてね。
タイトルは「グローバルなテクノロジー社会にイノベーションをもたらす表現を学ぶ」と、ラーメン二郎なみにいろんな要素が山盛りトッピングされてるけど(笑)
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。