東京工業大学さんとは、夏に「コンセプト・デザイニング」という合同ワークショップをずっとやっています。
今年の様子はこちらをご覧ください。
■東工大×ムサビ合同ワークショップ「コンセプト・デザイニング2017」スタート!
■【1000円で何を買う?】東工大×ムサビ合同ワークショップ2日目!
■【テーマは恋】東工大×ムサビ合同ワークショップ最終プレゼン!
上記サイトでも書いてますが、どうしても「理工系と美大の合同授業」となると、「中身を理系が考え、外側を美大生が作る」なステレオタイプ的な手法になりがちです。言い方変えるなら「コンセプトは僕たちが構築するから、美大さんは外側のデザインだけ考えて」的な。
「●●美大と△△工業大学が締結しました!」と発表しても、やってることは△△工業大学に作品を展示してるだけだったり。
これは美大の本質的な学びを理解されてない、発信していない証拠でもあり、「他者と自分が持つ昔ながらの美大イメージの呪縛」によるものが大きい。(この話は後日)
東工大の先生がおっしゃるには、東工大の学生さんはとかく答えに向かって行動しがちだそう。
ゴールへの最短・最適解を見つけるのは得意だけど、自分で『問い』を見つけ、面白さを自分で見つける、つまり課題発見力が弱い。
一方、ムサビ生はむしろゴールなんか設定されない方が嬉しい。でも感覚的に行動しがちで、論理的に物事を追究する力が弱い。東工大生は仮説を立ててからモノを作り始めるけど、ムサビ生はいきなり作り始め、そこからゴール(のようなもの)を探す傾向にあります。
こう書くと「美大生は無鉄砲すぎる」と思われそうですが(笑)、発想の飛躍とかイノベーションって、そういうシーンに生まれやすいものかもしれません。
この合同ワークショップでは、理工系と美術系では「何が違うのか」または「違わないのか」、 そこから自分に必要なもの、または相手に補完してもらいたいものを知ってほしいと思っており、「理工系思考とデザイン思考とファインアート思考をごちゃまぜにした思考・コミュニケーション中心の授業」をテーマに続けています。一種の異分野コミュニケーション、キャリア設計教育でもありますね。
多分ここまでそれぞれの「思考」に着目した合同授業をやってる大学は他にないと思います。
で、実は今年の最終プレゼンを視察に来られてて、「これは面白い」と成立したのが今回の事業なんですよ。
では、本題に入ります。
知名度・シェア率で世界ナンバーワンのクレジット会社「ビザ・ワールドワイド・ジャパン(株)」さん(以下Visa社)とソニー銀行さんとの産学連携事業のスペシャルプログラムとして、東工大との合同グループワークショップを開催することになりました!!
Visa社さんはこれまで海外の大学とワークショップを開催されたことはあるそうですが、日本で、しかも複数校合同で実施するのは初めてとのこと。
いつものコンセプト・デザイニングと違うのは、Visa社さん・ソニー銀行さんから出されたテーマに基づいて行うことだけで、「東工大生とムサビ生の混合編成グループによって、相互の専門性を生かした企画提案を行う」のはいつもと同じ。
ただ、いつもはコミュニケーションが生まれやすいようにフワフワした「お題」にしてますが、産学連携事業なので、もっと現実的・具体的なテーマでやることが決定しています。どういうテーマかは当日まで秘密。Visa社さん・ソニー銀行さんなんでそれに関係するテーマです。
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●日程:2018年2月27日(火)から3月3日(土)の5日間
*時間は12:30~18:30を予定
●場所:
2月27日(火)から3月2日(金)・・武蔵野美術大学鷹の台キャンパス
3月3日(土)・・東工大大岡山キャンパスor本学デザイン・ラウンジ
●募集人数:15名 *希望者多数の場合抽選
●対象:ムサビ造形学部3年生以上または大学院生
●費用:交通費支給。優秀グループには数万円分のプリペイドカード進呈あり。
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夏はラウンジと東工大メインでやってますが、今回はムサビ鷹の台キャンパスがメイン会場。
最大の特徴は「ムサビでやっても交通費が出る!」ですね。夏は交通費も単位もでないので、これは大きい。「春休みは定期がないんだよね・・」という方も安心。なおかつ優秀グループには数万円分のプリペイドカードが出ることも決まってます。こういうチャンスはほんとないです。
ちなみにムサビ側の担当教員は、いつも東工大ワークショップを担当してもらってる建築学科の鈴木先生と視覚伝達デザイン学科の古堅先生。
油絵学科・袴田先生にもいつも参加してもらってるんだけど今回は個展準備のため欠席。でも代わりに若手アーティストさんを講師としてお呼びすることになりました。
参加条件は、
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(1)5日間参加可能な方
(2)時間外に制作等を行うことがあるため、終日予定が入っていない方
(3)記録撮影に問題がない方
(4)グループワークショップで制作した作品の知的財産権譲渡を了解できる方
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のたった4つだけです。どこに断る理由があろうか。
春休み実家に帰っても友達と遊ぶだけでしょ?だったらもっと有意義に過ごしません?
興味のある方は、
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メールの件名に「東工大合同WS参加希望」と入れ、本文に
(1)学生番号・学科・学年
(2)名前(ふりがな)・性別
(3)電話番号
(4)アピールコメント
を記入の上、 kenkyu@musabi.ac.jp へ送信
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してください。
ただ、募集締切日が12月24日(日)までとなっています。クリスマスイブ。もう数日しかありません。募集は先週からやってて、聞く人みんな「すごくいい企画ですね」と言うんだけど、応募状況が思ってたよりもスローペースで。
ぜひ保護者の方からも「こんなのがあるらしいから申し込みなよ。やらないともったいないよ」と伝えてあげてください。手羽の記事は在学生よりも保護者に読まれてる傾向にあるので(笑)
採用発表は 採用者のみに12月26日(火)にメールで連絡いたします。
学生さんが「相手は東工大でしょ?私みたいな人間でいいんでしょうか?」と不安がってたんだけど、全然心配いりません。数学で勝負しようってわけじゃなく「思考」のワークショップなので。思考勝負だと偏差値は関係なく(笑)、夏のワークショップでもムサビ生ペースで進むことがよくあります。
また、「理工系と美大の合同授業っていうと、『最先端のIotを使ったなにか』『シャレオツなデザイン』が出てくるイメージがありますが、5日間のワークショップではそれは無理だし、例年見てるともっとゴチャゴチャしたものが生まれる可能性の方が高いです」と先方にはお伝えしています。
だからデザイン系だけじゃなくファインアート系の学生さんも参加してもらいたいのです。
今回だけのスペシャルプログラム、ムサビ生はこのチャンスを使ってください。
【美大愛好家】 福岡県出身。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒。 2003年より学生ブログサイト「ムサビコム」、2009年より「美大日記」を運営。2007年「ムサビ日記 -リアルな美大の日常を」を出版。三谷幸喜と浦沢直樹とみうらじゅんと羽海野チカとハイキュー!と合体変形ロボットとパシリムとムサビと美大が好きで、シャンプーはマシェリを20年愛用。理想の美大「手羽美術大学★」設立を目指し奮闘中。